売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05425 IFRS


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものです。

 

(1) 経営成績の概況

国内においては、医師会員32万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。

メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。

エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被検者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。

キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。

サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。

さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://

www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等を通じてさまざまなサービス展開を進めています。

海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬企業向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬企業向けサービスの展開を進める他、Vidal Groupを通じてフランス、ドイツ、スペインで医薬品情報データベースの提供を行うとともに、eDoctores Soluciones, S.L.を通じて医療従事者向け診療現場モバイルアプリiDoctusをスペインおよび中南米で提供しています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。

また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約650万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。

 

当第3四半期連結累計期間の業績は、以下の通りです。

(当期の業績)                                   (単位:百万円)

 

2023年3月期

第3四半期連結累計期間

(自 2022年4月1日

至 2022年12月31日)

2024年3月期

第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

比較増減

(参考)

2023年3月期

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

売上収益

175,155

179,189

+4,035

+2.3%

230,818

営業利益

58,734

54,963

△3,771

△6.4%

71,983

税引前

四半期(当期)利益

60,249

57,325

△2,924

△4.9%

74,318

四半期(当期)利益

41,844

38,914

△2,930

△7.0%

51,983

 

 

 

(セグメント別業績)                                 (単位:百万円)

 

2023年3月期

第3四半期連結累計期間

(自 2022年4月1日

至 2022年12月31日)

2024年3月期

第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

比較増減

メディカル

プラットフォーム

セグメント売上収益

69,763

71,480

+1,717

+2.5%

セグメント利益

32,087

30,369

△1,718

△5.4%

エビデンス

ソリューション

セグメント売上収益

20,601

20,321

△280

△1.4%

セグメント利益

6,048

5,121

△927

△15.3%

キャリア

ソリューション

セグメント売上収益

11,459

12,530

+1,070

+9.3%

セグメント利益

4,199

3,887

△312

△7.4%

サイト

ソリューション

セグメント売上収益

27,530

23,368

△4,162

△15.1%

セグメント利益

3,229

2,618

△611

△18.9%

海外

セグメント売上収益

47,261

52,123

+4,862

+10.3%

セグメント利益

13,924

12,894

△1,030

△7.4%

その他エマージング事業群

セグメント売上収益

2,435

1,934

△501

△20.6%

セグメント利益

366

533

+167

+45.6%

調整額

セグメント売上収益

△3,895

△2,567

セグメント利益

△1,119

△459

合計

売上収益

175,155

179,189

+4,035

+2.3%

営業利益

58,734

54,963

△3,771

△6.4%

 

① メディカルプラットフォーム

医療現場のDX化支援等の事業が堅調に推移した結果、セグメント売上収益は、71,480百万円(前年同期比2.5%増)となりました。売上収益の増加はあるものの、製薬企業の予算圧縮の影響により製薬企業向けマーケティング支援関連の売上が前年同期比で減少したこと、前年同期に発生した減損損失戻入益の剥落等によりセグメント利益は30,369百万円(前年同期比5.4%減)となりました。

 

② エビデンスソリューション

CRO等通常事業は堅調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症関連の治験プロジェクト等の貢献が前年同期比で減少したことにより、セグメント売上収益は20,321百万円(前年同期比1.4%減)、セグメント利益は5,121百万円(前年同期比15.3%減)となりました。

 

③ キャリアソリューション

新型コロナウイルスのワクチン接種支援プロジェクトの貢献が前年同期比で減少した影響はあるものの、コロナ禍で影響を受けていた薬剤師向け求人求職支援サービスが回復傾向となった結果、セグメント売上収益は12,530百万円(前年同期比9.3%増)となりました。セグメント利益は利益率の高いワクチン接種支援プロジェクトの剥落を主因とする売上構成の変化もあり3,887百万円(前年同期比7.4%減)となりました。

 

④ サイトソリューション

通常の事業は堅調に推移したものの、新型コロナウイルスのワクチン接種支援プロジェクト及び治験プロジェクトの貢献が前年同期比で減少した影響を主因に、セグメント売上収益は23,368百万円(前年同期比15.1%減)、セグメント利益は2,618百万円(前年同期比18.9%減)となりました。

 

⑤ 海外

主に欧州・その他地域の堅調な実績により、セグメント売上収益は52,123百万円(前年同期比10.3%増)となりました。売上収益の増加はあったものの、主に北米地域で新型コロナウイルス関連の治験プロジェクトの貢献が前年同期比で減少していることや製薬企業の予算圧縮の影響を受けたことにより、セグメント利益は12,894百万円(前年同期7.4%減)となりました。

 

⑥ その他エマージング事業群

セグメント売上収益は1,934百万円(前年同期比20.6%減)、セグメント利益は533百万円(前年同期比45.6%増)となりました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上収益は179,189百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は54,963百万円(前年同期比6.4%減)、税引前四半期利益は57,325百万円(前年同期比4.9%減)、四半期利益は38,914百万円(前年同期比7.0%減)となりました。

 

(2) 財政状態の概況

資産合計は、前連結会計年度末比63,195百万円増の463,840百万円となりました。流動資産については、主に現金及び現金同等物が24,805百万円増加したこと等により前連結会計年度末比27,800百万円増の231,271百万円となりました。非流動資産については、為替の影響や新規連結子会社の取得等によりのれんが17,768百万円、無形資産が8,135百万円増加したこと等により前連結会計年度末比35,395百万円増の232,570百万円となりました。

負債合計は、前連結会計年度末比21,586百万円増の112,713百万円となりました。流動負債については、主に未払法人所得税が4,466百万円減少したこと等により前連結会計年度末比1,069百万円減の58,511百万円となりました。非流動負債については、その他の長期金融負債が21,194百万円増加したこと等により前連結会計年度末比22,655百万円増の54,202百万円となりました。

資本合計は、前連結会計年度末比41,609百万円増の351,128百万円となりました。親会社の所有者に帰属するその他の包括利益7,156百万円を計上したことで、その他の資本の構成要素が7,150百万円増加したこと、また、剰余金配当12,899百万円を行った一方、親会社の所有者に帰属する四半期利益36,614百万円を計上したことで、利益剰余金が23,713百万円増加したこと等によります。

 

(3) キャッシュ・フローの概況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より24,805百万円増加し、143,123百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、35,614百万円の収入(前年同期は33,387百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益57,325百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額21,805百万円です。

投資活動によるキャッシュ・フローは、26,313百万円の支出(前年同期は8,601百万円の支出)となりました。主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出17,607百万円、有形固定資産の取得による支出5,981百万円が発生しています。

財務活動によるキャッシュ・フローは、13,862百万円の収入(前年同期は20,741百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入19,930百万円、非支配持分株主からの払込による収入13,109百万円であり、支出の主な内訳は、親会社の株主への配当金の支払による支出12,895百万円が発生しています。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

特記事項はありません。

 

(7) 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。