売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E05524 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

 当中間連結会計期間における我が国経済は、世界的な原材料高騰によるコストプッシュ型インフレの継続、食料・エネルギー価格の高止まり、そして2022年2月以来継続する東欧・中東における軍事紛争(ロシアのウクライナ侵攻、ハマス・イスラエル紛争等)の影響を受けております。また、米国、中国、ロシア等の大国の政権は保護主義的政策を強める傾向にあります。これに伴い、地球温暖化への対応、世界貿易市場の安定、エネルギー・コモディティ・食料等のサプライチェーンの安定確保等、戦後築かれてきた多国間協調体制が危機にさらされています。

 2025年1月の米国政権交代を受け、米国の相互関税を含む国内経済優先政策が顕在化し、株式・為替・債券・商品市場に予測困難な影響を与え、日本経済もその影響を受けています。世界、日本国内の物価上昇が個人消費を圧迫するなど、景気回復の足かせとなっております。

 一方で、2022年後半から急速に進化した生成AI(ChatGPT、Geminiなど)の活用が、多くの産業分野で進んでおり、特に知的業務の効率化や生産性向上に大きな影響を与えています。教育分野においても、AIを活用した個別最適化学習や、新たな教育モデルの模索が進み、従来の学びの形が大きく変化しつつあります。さらに、新型コロナウイルスの流行を契機として、大学教育のオンライン化が加速した結果、学位取得の在り方に対する価値観が多様化しています。従来の4年間の大学教育にこだわらず、実践的なスキル習得を重視する学習者が増えており、企業の採用基準や人材育成方針にも影響を及ぼしています。

 こうした変化を受け、今後の社会において求められる人材の資質や、企業の人材育成の方向性、政府の人材戦略、さらには学校教育の在り方に至るまで、従来の枠組みを超えた再構築が求められています。その結果、以下のような人材ニーズの変化が一層鮮明になっています。

 

・AIで代替できない「構想力」を有する人材

・AI/DXを担うデジタル人材

・AIで代替できないリーダーシップ・起業家精神・問題解決力を発揮する人材へのリスキリング教育の提供

・高等教育を含む学校におけるデジタル技術の活用、オンラインと集合研修を組合わせたブレンド型教育の導入の重要性

・あらゆる領域における一括教育から個別最適化教育への根本的なシフト

・企業経営における「人的資本経営」の浸透、特に「経営戦略」と「戦略の実行主体としての経営人材、次世代経営人材への投資」

・大学や高等教育市場における従来型の教育モデル、ビジネスモデルの根本的なスクラップ&ビルドに対する社会的要請の高まり

 

 これらの環境変化は、「Lifetime Empowerment(一生涯学び続け、一生涯成長し続ける学び舎になる)」をビジョンに掲げ、子どもから経営者に至る全年齢層を対象に、AIに代替されない本質的な力を身につけた『世界で活躍するリーダーの育成』をミッションとする当社グループにとって、極めて大きな成長機会となります。この機会を確実に捉えるため、当社グループは、オンライン教育の事業会社から世界の教育の最前線を走るEdTechカンパニーへと進化すべく、教育プラットフォームとコンテンツの両面において積極的な先行投資を実施しております。当該先行投資に加え、以下のような当社グループが有するノウハウと資産を最大限に活かし、企業価値向上に繋げてまいります。

 

・対話と集合知を重視したオンライン学習プラットフォーム

・経営者が知るべきビジネスやマネジメントの最前線をカバーする19,000時間超のコンテンツ・ライブラリー

・オンライン教育、ブレンド型教育の設計・開発・運営ノウハウ

・グローバル人材育成のための各種カリキュラム体系

・小中高等学校教育における2大世界標準である「国際バカロレア」、「ケンブリッジ国際」の認定を有する日本唯一の国際教育機関

 

 このような状況の下、当中間連結会計期間における売上高は3,817百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は197百万円(同3.4%増)、経常利益は203百万円(同6.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は100百万円(同2.6%増)となりました。

 

(経営成績のポイント)

・当中間連結会計期間の売上高は、過去最高を更新いたしました。

・リカレント教育事業は、法人向け人材育成事業における次世代人材育成の需要は引き続き高い水準で推移しており、売上高が増加いたしました。一方で、社会が求める大学の学びの目的は、数年間をかけて学位を取得する従来型のものから、数か月の短期間に特定の領域の専門性を集中的に獲得する短期集中型へ構造変化しつつあると捉えております。その結果、University事業は、経営学部の本科入学生の減少に伴い減収減益となりました。他方、大学院の秋期入学者数は前年比で大きく増加いたしました。引き続き、学びのニーズの変容に合致した学習プログラムの提供に努めてまいります。

・プラットフォームサービス事業は、当中間連結会計期間においても堅調に推移しています。アオバジャパン・インターナショナルスクールは学校の新年度開始となる2025年9月において過去最多の生徒数でスタートした他、サマーヒルインターナショナルスクール、ムサシインターナショナルスクールトウキョウにおいても昨年度を上回る生徒数で新年度を迎えています。その結果、過去最高の売上高で学校新年度を開始しました。また、アオバジャパン・バイリンガルプリスクールにおいては収益性の改善効果が顕著に表れ、大幅に利益率が改善されています。また直接投資による教育提供機会の拡大に加え、九州、関東、北陸地方等の教育機関との提携関係を進め、オンラインやノウハウ提供による国際バカロレアや世界標準のカリキュラム・学習方法の普及を行いました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

① リカレント教育事業

リカレント教育事業の売上高は1,682百万円(前年同期比1.2%減)、セグメント損失は6百万円(前年同期は9百万円の損失)となりました。

 

(University事業系)

 BBT大学経営学部は、2025年8月より2026年春期の募集を開始し、実践力を重視した学びを求める層にBBT大学の特徴を訴求することで、順調に入学者数が増加しております。一方、「複数年をかけて学位を取得する長期の学び」から「実践的スキルを獲得する短期の学び」へと変化する社会的ニーズを捉え、短期集中型のコースの投入に経営資源を集中し、経営の多様化と業績の底上げにも取り組んでおります。2025年4月より厚生労働省の特定一般教育訓練給付金の新規指定講座として認定された「実践型生成AI活用キャンプ」は、2025年8月開講においても好評を博しております。また、ビジネスプロフェッショナルの専門スキル向上とAI活用ニーズに応えるため、2025年9月より「心理学による経営実践キャンプ」及び「withAIマーケティング戦略キャンプ」を順次開講し、更なる収益拡大に貢献しております。

 BBT大学院(MBA)は、多忙なビジネスパーソンに対し「場所も時間も自由な完全オンライン形式」でありつつ「実践的な経営戦略スキル獲得」に寄与することを訴求強化した結果、2025年秋期の入学者数はアフターコロナによるオンライン需要減退の中で前期比162%となる47名が入学となりました。また今年度は開学20周年を迎えるため、開学15周年を迎える経営学部とともに、周年記念企画を通して卒業生のコミュニティ活性化にも取り組んでまいります。BOND-BBT MBAプログラムでは、2025年8月8日付で厚生労働大臣より「専門実践教育訓練給付金」の対象講座として認可されました。これにより、2025年10月以降に入学するMBAコース生は、一定の条件を満たして修了することで最大128万円の給付を受けることが可能となり、入学の問合せが増加しております。現地のBOND大学教授及び修了生(アルムナイ)との連携を強化し、入学検討者に対して最適な学習プランの提案や丁寧なサポートを行っています。カリキュラム面では「AI for Business」関連科目の導入を予定しており、時代の変化や学習ニーズに応じたプログラム改定を継続的に実施しています。さらに、BOND大学は、オーストラリアの「Best Business Schools 2025」においてTeaching(教育の質)部門で第1位を獲得するなど、その教育水準が高く評価されています。こうした取り組みを通じて、在校生の満足度向上と受講者数の拡大を引き続き図ってまいります。

 

(法人向け人材育成事業系)

法人向け人材育成サービスにおいては、引き続き人的資本経営の推進が企業において重要テーマとなっており、次世代経営人材育成研修需要が安定的に拡大しているため、当中間連結会計期間も順調に推移しております。当社グループは、この分野において20年超の実績があり、独自の経営人材育成手法Realtime Online Case Study(RTOCS)やProblem Solving Approach、最新の外部環境を認識させる映像講義等を活用し、新しい方向性を出せる人材や将来のCxO候補の育成ニーズに応えております。また、スキルベース組織への変革に向けたヒューマンスキルの学習ニーズも高まっています。当社は特にコンセプチュアルスキル(問題解決、構想力など)育成に実績があり、企業でニーズが高まっているコンサルティング人材の育成に向けた映像学習の提供が堅調に推移いたしました。結果として、法人向け人材育成サービス全体において前年同期比105%の売上実績を上げることができました。当期よりコンテンツ部門と法人営業部門を統合し、より顧客ニーズに沿ったプログラム開発体制となりました。今後も高まる企業からの人材育成ニーズに応えてまいります。

 

(英語教育事業系)

 英語教育サービスとして、ビジネスプロフェッショナル向けサービスと、幼小中高生を対象とするコミュニケーション能力習得の2つのオンラインサービスを運営しております。

 ビジネスプロフェッショナル向けサービスにおいては、個人向けが緩やかな減少傾向にある一方で、法人向けのグローバル人材育成の研修が安定的に発生しており、日本人・外国人向け問わず、コミュニケーションやリーダーシップなどのソフトスキルから、事業計画や経営戦略構築といった専門性の高いハードスキルまで提供できるカリキュラムと体制を整えました。この結果、前年同期比で売上高は増加基調で推移しております。

 幼小中高生を対象としたコミュニケーション能力習得を目的とする2つのオンラインサービスは、連結子会社である㈱Aoba-BBT Globalにて、3歳から18歳までを対象に展開しております。当中間連結会計期間においては、オンラインに限定されることなく、フィリピン留学、大手塾とのサマーキャンプ開催など、多角的なアウトプットの機会提供へのニーズも増加傾向にあります。

 

(ITマネジメント事業系)

 ITマネジメントに関わる事業の中核を担う㈱ITプレナーズジャパン・アジアパシフィックは、第1四半期に続き、前年同期を上回る売上高で推移しました。DX時代の変化へ適応し、複雑な問題に対応するための一助となるアジャイル領域の研修では、組織のサイロ化を打破しチームワークを高めるためのワークショップ並びにDXに最適な業務の可視化手法を学べるワークショップのニーズが増加しました。また同領域においては、世界的な認定団体であるScrum.orgのスクラムマスター研修並びにプロダクトオーナー研修を、DXを推進する複数の製薬企業に対して提供いたしました。

 

② プラットフォームサービス事業

プラットフォームサービス事業の売上高は2,127百万円(前年同期比2.6%増)、セグメント利益は203百万円(同0.2%増)となりました。

 

(インターナショナルスクール事業系)

 本事業は、2013年に新規参入し、当時のおよそ6倍となる1,500名以上生徒が通う日本で最大級のインターナショナルスクールグループへと成長しました。旗艦校であり、国内で5校目の国際バカロレア(IB)幼・小・中・高一貫教育プログラムの認定校である「アオバジャパン・インターナショナルスクール」ではキャンパスの開設・改装の先行投資の効果及び大学進学実績などが評価され、2025年9月としては過去最高を更新する797名の生徒数で新しい学校年度をスタートいたしました。その結果固定収入である授業料等が大幅に増収となりました。

 また今年度より本格始動するIB-DPのオンラインパイロット事業は、計画どおりの生徒数でのスタートを見込んでおり、今後は更なる拡大を目指し取り組んでまいります。

 1~6歳を対象にバイリンガル幼児教育を展開する「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール」は、2023年より拡大と合わせ収支の安定化に取り組んでおり、着実にその成果が表れております。

 ケンブリッジ大学国際教育機構の全プログラム(初等・中等・高等学校課程)の認定校である「ムサシインターナショナルスクール・トウキョウ」は、2021年以降安定した生徒数を確保し、年間を通じて収益性が安定しつつあります。

 以上の結果、当中間連結会計期間としては過去最高となる売上高を達成しました。今後は、オンラインパイロット事業及び拠点拡大など更なる成長に向けた施策を強力に推進してまいります。

(2) 財政状態の分析

(資産)

当中間連結会計期間末の流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ316百万円増加し、3,496百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が278百万円増加したことによるものであります。固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ129百万円減少し、4,093百万円となりました。主な要因は、無形固定資産が88百万円、投資その他の資産が34百万円減少したことによるものであります。

これらの結果、総資産は前連結会計年度末に比べ187百万円増加し、7,590百万円となりました。

 

(負債)

当中間連結会計期間末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ239百万円増加し、3,079百万円となりました。主な要因は、未払金が70百万円減少したものの、プラットフォームサービス事業において新スクールイヤー(8~7月)のための年間授業料等の受領により契約負債が358百万円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ52百万円減少し、4,510百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上があるものの、剰余金の配当により利益剰余金が51百万円減少したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ278百万円増加し、3,043百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、502百万円(前年同期比44.1%減)となりました。主な要因は、税金等調整前中間純利益203百万円、契約負債の増加額358百万円により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、59百万円(前年同期比54.1%減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出47百万円、無形固定資産の取得による支出21百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、163百万円(前年同期比4.2%減)となりました。主な要因は、配当金の支払額151百万円によるものであります。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。