売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05564 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 なお、当第3四半期累計期間は、「第4 経理の状況」において四半期キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容は記載しておりません。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① わが国経済の状況

当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、経済活動が緩やかに回復しつつあります。その一方で、中東地域をめぐる情勢や長期化するウクライナ情勢、円安基調の経済情勢等を背景としたエネルギー価格の高騰、物価の上昇、各国の金利政策等により、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。

 

② 当社業績と関連性が高い市場の状況

アプリケーションサービス事業と関連性がある宿泊旅行業界においては、年末年始や春休みの国内旅行者に加え、インバウンド需要の回復も見られ、宿泊需要や消費額が堅調に推移しております。

観光庁の調査によると、2023年7月から2024年2月までの日本国内の延べ宿泊者数は前年同期比約19%増、外国人延べ宿泊者数は約235%増となり、国内外からの宿泊需要が堅調に推移しております。なお、2023年7月から2024年2月における延べ宿泊者数に占める外国人延べ宿泊者数の割合は約21%となり、前年同期間の約8%から増加しております。

また、日本政府観光局の発表によると、2023年7月から2024年2月の訪日外客の総数は約1,983万人で、前年同期比約215%増と前年を大きく上回る数字となりました。なお、2024年2月以前の12ヶ月間における訪日外客の総数は、2019年と比較し約86%まで回復しております。

このような事業環境の中、当社では引き続き宿泊需要が堅調に推移すると捉えており、宿泊施設の業務効率化や利便性向上を目的としたシステム連携や、宿泊施設の販路拡大を目的とした国内外の宿泊予約サイト等との連携、そして『TEMAIRAZU』シリーズの機能拡充や営業活動の強化など、積極的に進めてまいります。

 

③ 業績の概況

アプリケーションサービス事業において、国内外からの宿泊需要の回復が見られたことから、当第3四半期累計期間の売上高は1,509,524千円(前年同期比11.8%増)となりました。また、営業利益は1,108,926千円(前年同期比11.4%増)、経常利益は1,109,848千円(前年同期比11.4%増)、四半期純利益は715,784千円(前年同期比11.1%増)となりました。

 

各セグメントの状況は以下のとおりです。

 

(アプリケーションサービス事業)

宿泊予約サイトコントローラー『TEMAIRAZU』シリーズにおいて、宿泊施設の販路拡大を図ることを目的に、訪日台湾客向けに日本旅行の情報収集や計画づくり、日本の宿泊施設やレストランの予約をサイト内で行えるという特徴をもつサービスとしてBEENOS Travel株式会社が提供する『旅行酒吧(トラベルバー)』、グランピング施設、貸別荘や古民家一棟貸しなどのバケーションレンタル、農業体験を楽しめる農泊施設、お寺の宿坊に滞在できる寺泊施設等ユニークな宿泊施設に特化したサイトとして株式会社エイチ・アイ・エスが提供する

『WOW+』とのシステム連携を開始しました。また、宿泊施設の自社公式サイトでの販売強化を目的に、旅行会社12社及び宿泊施設公式サイト掲載の宿泊プランを集約・一括検索可能なサービスとして株式会社カカクコムが提供する『価格.com 旅行・トラベル』とのシステム連携を開始しました。宿泊施設では、これらの販路を利用することにより、販路拡大による客室稼働率の向上と売上高の増加等を図ることができます。

『TEMAIRAZU』シリーズにおいては、宿泊需要が回復している宿泊業界における人手不足の課題解決として、レベニューマネジメント等に関わる業務の自動化を実現し、業務効率化とコスト削減によって宿泊施設の利益を最大化する『手間いらず 自動』をリリースしました。具体的には、①料金調整の自動化②連泊制限の自動化③最安値確認の自動化④報告業務の自動化を実現しています。また、営業活動においては、2024年2月13日から16日にかけて東京ビッグサイトにて開催された大規模イベント『国際ホテルレストランショーHCJ2024』へ出展し、当社ブースにも沢山の方々にお越しいただきました。

宿泊業界では宿泊需要の回復が見られ、当社は、このような事業環境の中、『TEMAIRAZU』シリーズのサービス価値向上に努めてまいりました。

この結果、アプリケーションサービス事業の当第3四半期累計期間における業績は、売上高が1,492,924千円(前年同期比13.3%増)となり、セグメント利益は1,208,378千円(前年同期比11.6%増)と推移しました。

 

(インターネットメディア事業)

比較サイト『比較.com』においては、検索エンジンの最適化、ユーザーインターフェイスの改善、モバイルユーザビリティの向上等の対策を継続的に行いましたが、検索エンジンのアルゴリズムの影響を受け、サイトのトラフィックが減少しました。

この結果、インターネットメディア事業の当第3四半期累計期間における業績は、売上高が16,600千円(前年同期比48.5%減)となり、セグメント利益は8,904千円(前年同期比63.1%減)となりました。

 

④ 資産、負債及び純資産の状況

当第3四半期累計期間における資産合計は、前事業年度末に比べ410,801千円増加し、6,592,310千円となりました。流動資産は399,541千円増加し、6,516,428千円となりました。主な要因は現金及び預金の増加363,270千円であります。

固定資産は11,259千円増加し、75,881千円となりました。主な要因は投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用の増加6,330千円であります。

当第3四半期累計期間における負債合計は、前事業年度末に比べ101,933千円減少し、295,175千円となりました。流動負債は101,933千円減少し、295,175千円となりました。主な要因は未払法人税等の減少109,387千円であります。なお、当社に固定負債はありません。

当第3四半期累計期間における純資産合計は、前事業年度末に比べ512,734千円増加し、6,297,134千円となりました。主な要因は四半期純利益715,784千円の計上による増加と配当金の支払いによる減少204,108千円であります

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

該当事項はありません。