株式会社SANKO MARKETING FOODS( )

ブランドなど:金の蔵アカマル屋月の雫東方見聞録
小売業飲食店スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E03404 Japan GAAP


 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

当中間連結会計期間(2024年7月1日~2024年12月31日)における我が国経済は、個人消費の回復やインバウンド需要の増加等もあり景気は緩やかに回復しつつありますが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格やエネルギー価格の高騰、急激な円安進行による物価高など依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の撤廃にともない、経済・社会活動の正常化による人流の回復や個人消費の持ち直し等が下支えとなり、外食事業においては需要の高まりが見られました。

一方で、少子高齢化に伴う労働人口の減少による採用費及び人件費の増加、原材料費や光熱費、物流費、資材コストの上昇等が外食事業のコストを押し上げる要因になっており、迅速な対応が求められる状況が続いております。

 

このような状況の中、当社グループは、「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに、飲食事業で培った強みを活かして水産の産地に入り、生産者とともに歩む「産地活性化プラットフォーマー」として「価値ある食文化の提案」を行うべく、水産の6次産業化を成長基盤とするために事業構造を大きく転換してまいりました。

 

水産事業においては、漁業者の生活の安定と向上とお客様満足の両立を目的として、2023年9月に下田の漁業者から、漁獲、魚種、相場に関わらず全量買取りする取り組みを開始いたしました。この取り組みをSANKO船団と称し、自社専用船とともに朝獲れの新鮮な魚介類を、当社直営店舗に多段階流通を経ずに卸す試みを始めて1年が経過いたしました。SANKO船団は、2024年12月末日時点で自社船を含めて計4隻(月間漁獲高目標値3トン)となっており、お客様から大変なご好評をいただいておりますことから、PDCAサイクルを回し、今後もこの取り組みの輪を広げ持続的に漁業者とお客様がともに幸せになる仕組みづくりに取り組んでまいります。

 

水産流通カテゴリーに属するグループ会社の状況は、豊洲市場の大卸である綜合食品株式会社については、当社グループ傘下に入ったことによるシナジー効果と新たに強化している水産物の海外輸出の効果もあり、売上高が回復傾向にあります。浜松市場の仲卸である株式会社SANKO海商については、「仲卸からの脱却」を経営方針として掲げ、強みであるマグロ加工と商品開発力を生かし、「マグロ餃子」「マグロメンチ」「マグロコロッケ」などの新商品を投入するなど、水産加工メーカーとして利益体質への転換を進めております。また、開発商品の販路チャネルを強化するべくECサイト等での販売を開始いたしました。今後も事業施策を転換し、マグロを中心とする水産加工業を軸足とする事業へと進めてまいります。

さらに、当社は2024年7月に千葉市地方卸売市場の仲卸である株式会社津田食品(千葉県千葉市)と資本業務提携契約を締結いたしました。この資本業務提携により、当社グループの沼津・下田・浜松・豊洲の水産商品を中心とした既存の調達リソース及び各所飲食店・小売店の販路に、同社が持つ千葉エリア他の販路・物流機能が加わったことにより、水産資源の付加価値を高める加工・流通部門の強化が進みました。

なお、前連結会計年度において、水産卸売業で扱う輸出取引は福島第一原発のALPS処理水問題により大きな影響を受けたことから、今後は北米や欧州など輸出の仕向地を拡げることで地政学リスクを考慮しつつ、さらなる輸出取引の拡大を行ってまいります。

 

飲食事業においては、業績回復が著しい「アカマル屋」が、コロナ禍で変化したお客様ニーズにマッチするブランドとして成長を続けております。2024年10月には累計15店舗目となる「アカマル屋」小岩店(東京都江戸川区)を新規出店しました。また、水産の6次産業化を目指す当社グループのシナジー効果を最大化できる「アカマル屋鮮魚店」(現在5店舗)では、まぐろの解体ショーを定期的に実施しているほか、SANKO船団の漁獲の最大活用により、魚価の相場の高騰に関わらず、原価の抑制を実現できるだけでなく、産地における魚本来の価値をお客様にダイレクトに伝え、お客様満足ならびに漁業者の生活の安定と向上の両方を達成するブランドとして育成しております。

なお、「アカマル屋」は、投資効率の高いブランドであり、引き続きブランドの磨き上げを行い、商圏及び立地条件を見極めたうえで積極的に出店してまいります。

また、グループ会社の水産6次産業化の強みを活かした新業態として2024年8月に産地~加工~流通~販売までを自社で一貫して行うグループシナジーを最大限に活用したまぐろ専門店「マグロ*リスペクト」(埼玉県さいたま市)を出店いたしました。「マグロ*リスペクト」は、まぐろの魅力を存分に味わえる店舗として、産地でしかお目にかかれないような希少部位を用いた看板メニュー“まぐろ焼肉”や、逸品メニューを多く取り揃えたグランドメニューにリニューアルいたしました。また、2024年9月に「健康的で美味しい食と出会う」をコンセプトに、自社船や提携船団からその日のうちに直送する朝獲れの新鮮な魚と、産地直送の野菜をふんだんに使用したメニューを、昼は定食、夜は酒の進む肴や土鍋の炊き込みご飯を提供する「魚と野菜と土鍋ごはん 吉今」(東京都新宿区)を新規出店いたしました。

「金の蔵」では2024年11月にグランドメニューのリニューアルを行いました。過去10年で特に人気の高かったメニューの復刻等お客様がわくわくするようなメニュー構成にバージョンアップしたことにより、年代を問わず気軽に多くのお客様にご利用いただけるお店としてさらなる満足度向上を目指してまいります。

2023年12月より大型商業施設内フードコート等で飲食店9店舗を承継し運営を開始した東海エリアでは、水産6次産業化による独自の強みを活かした新メニューを各店舗へ展開、全店の事業モデルチェンジとリニューアルをいたしました。SANKO船団や産地市場を最大活用し低利用魚や未利用魚の価値を最大化した新メニューは、3D瞬間凍結機ほか最新加工設備を駆使した沼津加工によって、鮮度を維持したまま店舗の作業効率を大幅に改善いたしました。名古屋名物の「ひつまぶし」スタイルでさまざまな海鮮を楽しむ「まぶし丼」や鮮度抜群の魚介類を使用した海鮮丼、SANKO海商が素材選びからこだわり製品開発をしてマグロの旨みを余すことなく生かした「マグロメンチ」など、多彩なメニューを取り揃えお客様満足度を追求してまいります。

 

官公庁等を中心とする食堂施設の運営受託事業は、「産地活性化プラットフォーマー」として、農林水産省内の職員食堂である「あふ食堂」を中心に官公庁食堂群を活用し、全国自治体・各種団体と連携し全国産地の郷土料理や食材をテーマにしたイベントの開催に取り組むことで、食堂運営受託の枠を超えた産地活性化への挑戦と食堂利用のお客様満足を官民一体で両立させる取り組みを推進いたしました。

運営受託部門においては、これまでの産地との取り組みにより産地活性化を推進してきたノウハウを活用するため、食のマーケティング企画・運営、各種プロモーションの企画・運営、飲食・物販業を行う株式会社アップクオリティと協働し、日本の1次産業を発信する場として、全国各地の産地直送食材を使用したメニューを提供するテラスレストラン「新宿三丁目テラス」(東京都新宿区)を2024年9月に新規出店いたしました。

 

こうした取り組みの結果、飲食事業として、コロナ禍の影響が漸次的に薄れた2023年以降、緩やかに売上が回復し、事業ユニットとして安定的な黒字計上が続いております。

当社の経営上の課題は、コロナ禍において戦略的に撤退した飲食店舗の売上高を補完することであり、水産サプライチェーンの構築とともに、これを最大活用した(「アカマル屋鮮魚店」等の)店舗出店が達成されることで、会社の業績回復に寄与するものであると認識しております。

 

出退店につきましては、新規出店2店舗、業態転換2店舗を実施いたしました。これにより当中間連結会計期間末における店舗数は、直営店57店舗(うち運営受託店12店舗)、フランチャイズ店(運営委託店舗含む)は海外(香港)2店舗、国内2店舗で計4店舗となりました。

 

以上により、売上高は46億31百万円(前年同期比4.9%増加)となり、営業損失は、新規出店コスト、業態転換コスト、SANKO船団の形成コスト、承継した東海エリアのモデルチェンジコストが先行して発生している影響で、3億45百万円(前年同期は営業損失3億8百万円)となりました。また、経常損失は3億14百万円(前年同期は経常損失3億8百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は3億34百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失3億25百万円)となりました。

なお、当社は、経費の徹底的見直しを行うことで、これら先行投資による経費増加のインパクトを縮減してまいります。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産、負債及び純資産の状況

当中間連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ1億85百万円増加し25億68百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金1億10百万円増加、売掛金43百万円増加によるものであります。

当中間連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ2億53百万円増加し23億9百万円となりました。この主な要因は、短期借入金80百万円増加、社債1億80百万円増加によるものであります。

当中間連結会計期間末における純資産の部は、前連結会計年度末に比べ68百万円減少し2億58百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する中間純損失3億34百万円、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の株式転換請求及び第6回新株予約権行使により株主資本が2億63百万円増加したことによるものであります。 

 

② キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、5億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億20百万円増加いたしました。なお、当中間連結会計期間末における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は、3億46百万円(前年同期は4億80百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前中間純損失を3億22百万円計上したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、30百万円(前年同期は1億38百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出40百万円があったことによるものであります。

 
(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、4億97百万円(前年同期は4億41百万円の獲得)となりました。これは主に 社債の発行による収入1億80百万円及び新株予約権の行使による株式の発行による収入1億76百万円があったことによるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間末において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間末において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。