株式会社東京一番フーズ

ブランドなど:とらふぐ亭WOKUNI
小売業飲食店スタンダードTOPIX Small 2

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03485 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当社グループは、飲食事業を起点とした6次産業化を推進することにより、卸売事業、加工事業、養殖事業を含めたSCM(サプライチェーンマネジメント)力のある垂直統合型の総合水産企業を目指しております。その目的は、グループ飲食店舗のお客様や外販先(飲食業者、小売業者、卸売業者等)の情報を集約することで、すべての事業においてお客様視点での生産・物流等の業務の改善、イノベーションの推進による新たな価値を創造することにあります。当社グループの飲食事業におきましては、水産物SCMによるトレースが確認できる安心・安全な食材の調達と、職人の技を駆使した満足度の高い料理・サービスの提供をモットーとしております。また、ポテンシャルの高い海外市場に向けた水産物の販売を図るため米国ニューヨーク(以下:NY)に出店しているシーフードレストランにおいては、水産物6次産業化体制を基盤とするサステナビリティが評価され業績は順調に推移しております。

当第2四半期においては、国内の消費行動が本格化し,また海外からの旅行者の増加傾向もさらに顕在化してきております。この好機を生かすために、食材・サービスのクオリティ向上とその訴求力強化の徹底に努めてまいりました。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間における業績につきましては、売上高43億8百万円(前年同期比6.7%増)、営業利益3億60百万円(前年同期比44.5%増)、経常利益3億75百万円(前年同期比41.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億19百万円(前年同期比51.7%増)となりました。

 

当第2四半期連結累計期間における、各セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(飲食事業)

「泳ぎとらふぐ料理専門店とらふぐ亭」においては、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期の113.7%となりました。今期スタートの10月から前年同期を大幅に上回ることが出来たこと、また、2月の恒例の「とらふぐ亭祭り」期間も前年同期を超えることが出来たことは、国内ならびに海外からの旅行客を店舗で獲得するための販促の体制が整備出来た結果によります。また、家庭での需要を創造するための「ふぐパ」(注)展開において、とらふぐ宅配のWEB戦略強化で全国的な需要を取り込めたこと、店舗デリバリー需要を継続的に獲得できたことも業績向上に貢献しております。

「寿し常」においては、選択と集中戦略の下、当第2四半期の店舗数は前年同期より3店舗減少し、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期の93.7%となりましたが、営業利益は大幅に増加いたしました。これは、仕入食材の再検討ならびに調達条件の見直しと価格改定が功を奏したことによります。

NYにおいては、「WOKUNI」の当第2四半期の売上高は前年同期を上回りました。2023年12月の売上は開店以来の最高額を達成することが出来ました。自社平戸養殖場から直送の本まぐろを使った 「Tuna Auction」イベントや日本のサステナブル志向の養殖魚を中心とする「おすすめメニュー」が評価されております。今期はじめより開店準備を進めております「WOKUNI Broadway」店(米国2号店)は、2024年12月に開店を予定しております。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間における飲食事業は、売上高38億3百万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益3億32百万円(前年同期比66.7%増)となりました。

 

(注)ふぐパ:登録商標6670843 “おうちでふぐパーティー”を促進するキーワード

 

(外販事業)

養殖部門においては、平戸養殖場における「平戸本まぐろ極海一番」の養殖生産ならびに、2023年6月から開始した大分でのとらふぐの陸上養殖生産は順調に推移しております。当第2四半期は、両養殖場の更なる生産性向上のための投資と整備に努めてまいりました。

卸売部門においては、北米への輸出事業の本格開始に向けて、当社と同様のサステナビリティ志向の生産者との取り組みを開始しております。加工部門においては、国内のとらふぐ身欠き(除毒した製品)の需要の伸びを見据えて塩浜加工場の人員強化をいたしました。同時に、生産・加工・流通のSCM力強化のための情報システム(SCMシステム)の充実を図ってまいりました。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間における外販事業は、売上高5億4百万円(前年同期比23.1%増)、セグメント利益27百万円(前年同期比37.6%減)となりました。

 

今後の見通しにつきましては、飲食店舗においては、魅力のあるメニュー提供とサービス・利便性を強化することで、店舗とともに自宅需要を獲得し、収益の拡大に努めてまいります。また、その基盤となる水産物調達においては、自社養殖のとらふぐや本まぐろを基軸とするSCMの推進による差別化に努め、また、そのスキームを海外における外販事業・卸売事業に展開してまいります。

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

流動資産は前連結会計年度末に比べて26百万円増加し、23億71百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少37百万円及び売掛金の増加58百万円となります。

(固定資産)

固定資産は前連結会計年度末に比べて74百万円増加し、23億7百万円となりました。主な要因は、建設仮勘定の増加53百万円となります。

(繰延資産)

繰延資産は前連結会計年度末に比べて9百万円増加し、14百万円となりました。主な要因は、開業費の計上による増加9百万円となります。

(流動負債)

流動負債は前連結会計年度末に比べて23百万円減少し、12億24百万円となりました。主な要因は、未払法人税等の増加59百万円及び流動負債のその他の減少83百万円となります。

(固定負債)

固定負債は前連結会計年度末に比べて1億94百万円減少し、15億55百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少1億86百万円となります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度末に比べて3億28百万円増加し、19億13百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益による増加3億19百万円となります。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期連結累計期間末に比べ2億86百万円減少し、14億42百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において営業活動により獲得した資金は3億円(前年同四半期より1億28百万円の資金の獲得増)となりました。主な要因は税金等調整前四半期純利益3億74百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は88百万円(前年同四半期より45百万円の支出増)となりました。主な支出要因は 定期預金の預入による支出40百万円、有形固定資産の取得による支出94百万円及び敷金の回収による収入55百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において財務活動により支出した資金は1億91百万円(前年同四半期より37百万円の支出増)となりました。主な要因は長期借入金の返済による支出1億91百万円によるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。