売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03523 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

 当第3四半期累計期間(2023年3月1日から2023年11月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類移行に伴い行動制限が緩和されたことをきっかけに、国内景気は緩やかなペースで回復傾向に進んでいるものの、ウクライナ情勢の長期化等に加え、世界的なインフレに伴う金融引き締めの影響もあり円安基調は継続し、原材料・エネルギー価格の高止まり等が見られ、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 小売業界におきましては、外出機会の増加で、外食や旅行等の個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復が見られたものの、他業種も含めた価格競争に加え、光熱費等の上昇や商品メーカー等の相次ぐ値上げによる販売価格への転嫁、消費者の低価格・節約志向の高まり等から、業績に与える影響は不透明な状況となっており、これまで以上に厳しい経営環境が続いております。

 このような環境の中、当社では「安さ」を前面に打ち出しつつも、販売価格にメリハリをつけ、集客及び売上高の回復に取り組んでまいりました。また、2023年4月14日付で公表いたしました「2023年2月期 決算短信」に記載したとおり、親会社である株式会社OICグループ(2023年5月1日付で株式会社ロピア・ホールディングスより商号変更。以下、「親会社」という。)の子会社で食品スーパーマーケットの運営等を行う株式会社ロピア(以下、「ロピア」という。)とのシナジー効果の早期発揮に向けて様々な取り組みを進めてまいりました。

 売上高については、チラシ販促・インプロにより「安さ」を打ち出し、SM商品販売では6月以降はEDLPを展開しつつ、販売価格をコントロールすることで、集客及び売上高の回復に努めてまいりました。また、ロピアとの共同開発によるモデル店として、4店舗をリニューアルオープンいたしました。当該店舗改装の間、延べ約5ヶ月半の臨時休業や春日部武里店の閉店がありましたが、リニューアルオープン後は、SM商品販売の売上高が伸長し、HC商品販売で売場面積を縮小した上で売れ筋商品群を選定した売り場づくりをした結果、売上高は前年同期比102.1%となりました。

 利益面では、円安等による原材料価格及び仕入原価の上昇等もある中、SM販売商品の生鮮の精肉・鮮魚においては、5月中旬に当社の加工センターからロピアの加工センターへ集約が完了したことで効率化を推進し、青果においては、9月より安定供給及び原価低減のため、ロピアと共同で親会社の子会社(以下、「グループ子会社」という。)から当社の埼玉県の店舗に供給を開始いたしました。また、グロッサリにおいては、引き続きグループ子会社からのロピアのプライベート商品の直接仕入の強化やロピアとの商品仕入先の共有等による商品仕入先等の見直しを進め、ホームセンターのHC販売商品においては、販売商品の改廃や在庫の適正化、値引きロス・廃棄ロスの削減による利益改善等を進めましたが、店舗改装や閉店に伴いセールを実施したこと等により、売上総利益率は前年同期比で0.2ポイント下回る19.9%となりました。なお、6月に会員カードのポイント付与を見直し、改装店舗ではクレジット決済とともに廃止することで、収益改善に取り組みました。

 経費面では、店舗オペレーションの再度の見直しによる作業効率の改善と標準化を進め、徹底した経費節減に取り組みましたが、光熱費等の高騰やリニューアルオープンした4店舗の店舗改装経費2億30百万円の発生、また、2023年11月8日付で公表いたしました「経営及び業務の指導等に関する業務委託契約の締結に関するお知らせ」(以下、「当業務委託契約」という。)に記載したとおり、当該業務委託契約に基づく対価が発生したこと等により、販売費及び一般管理費は前年同期比103.6%となりました。

 なお、店舗展開におきましては、新規出店はありませんが、上記のとおりロピアとのシナジー効果を発揮することを目的とした店舗の改装を4月22日付で杉並高井戸店、9月13日付で戸田店、大型店舗以外では7月12日付で等々力店、11月20日付で府中新町店でそれぞれ実施いたしました。また、等々力店及び府中新町店では、シナジー効果発揮の一環としてグループ子会社である株式会社アキダイとコラボした青果テナントを出店いたしました。一方で、不採算店舗対策として、賃貸借契約満了に伴い9月に春日部武里店を閉店いたしました。

また、8月31日開催の取締役会において解散を決議した当社のテナント管理業務等を委託していた非連結子会社1社について、11月30日に清算結了し、子会社清算益及び貸倒引当金戻入額をそれぞれ特別利益に計上いたしました。

 

 

以上の結果、売上高は512億19百万円(前年同期比2.1%増)、営業損失は17億64百万円(前年同期は営業損失14億72百万円)、経常損失は16億91百万円(前年同期は経常損失13億97百万円)、四半期純損失は17億47百万円(前年同期は四半期純損失14億41百万円)となりました。なお、特別損失は店舗改装及び閉店に伴う固定資産除却損等であります。

当社の事業セグメントは、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、流通販売事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントでありますが、販売実績を販売商品別に示すと次のとおりであります。

①SM販売商品

生鮮・グロッサリのSM販売商品は、生鮮では「よい商品が安い」として鮮度・品質にこだわり、グロッサリは「安さ」にこだわった価格設定で販売を推進しました。具体的には、精肉・鮮魚は、鮮度・品質の標準化のため、当社の加工センターから、ロピアの加工センターへ集約を実施し、グロッサリはロピアの売れ筋プライベート商品の仕入拡充及び6月以降はEDLPの展開を進めました。店舗改装に伴う臨時休業がありましたが、リニューアルオープン後の売上高は伸長し、当第3四半期累計期間の売上高は425億96百万円、前年同期比103.7%(15億36百万円増)と増加いたしました。

②HC販売商品

ホームセンターのHC販売商品は、商品仕入先の見直し及び販売商品の改廃により売れ筋商品の選定を行い、お値打ち価格での販売を推進しましたが、店舗改装に伴う臨時休業や売場面積の縮小等により売上高は減少し、当第3四半期累計期間の売上高は86億23百万円、前年同期比94.5%(5億2百万円減)と減少いたしました。

 

(財政状態の状況)

 当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ11億49百万円減少(△5.8%)し、186億38百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金の減少、商品の増加及び有形固定資産「その他」の増加によるものであります。

 負債は、前事業年度末に比べ5億97百万円増加(4.6%)し、137億20百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の増加によるものであります。

純資産は、前事業年度末に比べ17億47百万円減少(△26.2%)し、49億18百万円となりました。この主な要因は、四半期純損失の計上額17億47百万円によるものであります。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(5)主要な設備

当第3四半期累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。

新設

事業所名

(所在地)

販売商品の名称

設備の内容

投資予定金額

資金調達方法

着手及び完了予定年月

完成後の増加能力

総額

(千円)

既支払額

(千円)

着手

完了

SuperValue

川口伊刈店

(埼玉県川口市)

SM

店舗改装

150,000

増資資金

2024年1月

2024年2月

(注)

(注)完成後の増加能力は、合理的な算定が困難であるため、記載を省略しております。