売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03523 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当第1四半期累計期間(2024年3月1日から2024年5月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、企業収益が高水準で推移し、内需の柱である個人消費や設備投資が増加傾向で推移する等、緩やかな回復が続く中、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化等による原材料・エネルギー価格の高騰に加え、世界的なインフレに伴う金融引き締めを背景に、日本銀行が2024年3月にマイナス金利政策の解除等に踏み切ったものの、円安基調は継続し、依然として先行き不透明な状況が続いております。

小売業界におきましては、個人消費の持ち直しや訪日外国人によるインバウンド需要等の回復が見られたものの、他業種も含めた価格競争に加え、光熱費等の上昇や商品メーカー等の相次ぐ値上げによる販売価格への転嫁等に伴い、物価を反映した実質賃金はマイナスが続き、消費者の低価格・節約志向の高まり等から、業績に与える影響は不透明な状況となっており、これまで以上に厳しい経営環境が続いております。

このような環境の中、当社では「より良い商品をより安く」をモットーに、販売価格にメリハリをつけ、集客及び売上高の回復に取り組んでまいりました。また、2024年4月15日付で公表いたしました「2024年2月期 決算短信」に記載したとおり、親会社である株式会社OICグループ(以下、「親会社」という。)の子会社で食品スーパーマーケットの運営等を行う株式会社ロピア(以下、「ロピア」という。)とのシナジー効果の早期発揮に向けて様々な取り組みを引き続き進めてまいりました。

売上高については、チラシ販促・インプロにより「安さ」を打ち出し、食品スーパーマーケットのSM商品販売ではEDLP(エブリデー・ロー・プライス)を展開しつつ、販売価格をコントロールすることで、集客及び売上高の回復に努めてまいりました。なお、不採算店舗対策として、前事業年度に2店舗及び5月29日に朝霞泉水店をそれぞれ閉店いたしましたが、ロピアとの共同開発によるモデル店の構築により、前事業年度にリニューアルオープンした6店舗のSM商品販売の売上高が伸長した結果、売上高は前年同期比106.3%となりました。

利益面では、円安等による原材料価格及び仕入原価の上昇等もある中、SM販売商品の生鮮の精肉・鮮魚においては、ロピアの加工センターから当社の全店舗へ供給の拡大を促進し、青果においては、ロピアと共同で親会社の子会社(以下、「グループ子会社」という。)から当社の埼玉県の店舗へ供給を促進し、安定供給及び原価低減を進めてまいりました。また、グロッサリにおいては、グループ子会社からのロピアのプライベート商品の直接仕入の拡大を促進し、ロピアとの商品仕入先の共有等による商品仕入先等の見直しを継続して進め、ホームセンターのHC販売商品においては、販売商品の改廃や在庫の適正化等による利益改善等に取り組みましたが、原材料価格及び仕入原価の上昇への対策等のタイムラグ等により、売上総利益率は前年同期比で0.3ポイント下回る20.3%となりました。

経費面では、店舗オペレーションの再度の見直しによる作業効率の改善と標準化を進め、徹底した経費節減に取り組みましたが、光熱費等の高騰や2023年11月8日付で公表いたしました「経営及び業務の指導等に関する業務委託契約の締結に関するお知らせ」に記載したとおり、当業務委託契約に基づく対価が発生したこと等により、販売費及び一般管理費は前年同期比102.2%となりました。

なお、店舗展開においては、新規出店及び店舗改装はありませんが、不採算店舗対策として、継承先と基本合意し各種条件を協定の上、協議を進めておりました複数店舗の継承について、朝霞泉水店の地位継承が決定し当該店舗を2024年5月29日に閉店いたしました。

 以上の結果、売上高は181億64百万円(前年同期比6.3%増)、営業損失は2億81百万円(前年同期は営業損失3億95百万円)、経常損失は2億58百万円(前年同期は経常損失3億67百万円)となりました。また、店舗閉店に伴う固定資産除却損及び店舗閉鎖損失を特別損失に18百万円計上したことにより、四半期純損失は2億96百万円(前年同期は四半期純損失3億93百万円)となりました。

 

当社の事業セグメントは、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、流通販売事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントでありますが、販売実績を販売商品別に示すと次のとおりであります。

①SM販売商品

生鮮・グロッサリのSM販売商品は、生鮮では「よい商品が安い」として鮮度・品質にこだわり、グロッサリは「安さ」にこだわった価格設定で販売を推進しました。具体的には、精肉・鮮魚は、鮮度・品質の標準化を進め、ロピアの加工センターからの仕入を拡大し、グロッサリはロピアの売れ筋プライベート商品の仕入拡充及びEDLPの展開を進めました。リニューアルオープン後の売上高が伸長した結果、当第1四半期累計期間の売上高は153億53百万円、前年同期比108.6%(12億14百万円増)と増加いたしました。

②HC販売商品

ホームセンターのHC販売商品は、商品仕入先の見直し及び販売商品の改廃により売れ筋商品の選定を行い、お値打ち価格での販売を推進しましたが、店舗改装に伴う売場面積の縮小等により売上高は減少し、当第1四半期累計期間の売上高は28億10百万円、前年同期比95.3%(1億37百万円減)と減少いたしました。

 

(財政状態の状況)

当第1四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ1億68百万円減少(△0.9%)し、187億33百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金の減少、流動資産「その他」の増加及び差入保証金の減少によるものであります。

負債は、前事業年度末に比べ1億27百万円増加(0.9%)し、146億21百万円となりました。この主な要因は、短期借入金の増加及び流動負債「その他」の減少によるものであります。

純資産は、前事業年度末に比べ2億96百万円減少(△6.7%)し、41億11百万円となりました。この主な要因は、四半期純損失の計上額2億96百万円によるものであります。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(5)主要な設備

当第1四半期累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。

新設

事業所名

(所在地)

販売商品の名称

設備の内容

投資予定金額

資金調達方法

着手及び完了予定年月

完成後の増加能力

総額

(千円)

既支払額

(千円)

着手

完了

スーパーバリュー

ロピア松原店(注)1

(東京都世田谷区)

SM

店舗改装

150,000

増資資金

2024年6月

2024年6月

(注)2

(注)1.事業所名は、「SuperValue世田谷松原店」から「スーパーバリューロピア松原店」に変更しております。

2.完成後の増加能力は、合理的な算定が困難であるため、記載を省略しております。