売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00534 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナ前を上回るインバウンド需要や内需の緩やかな回復などから、経済活動が正常化に進みましたが、原材料価格等の高騰や円安を背景とした物価上昇、米中等主要国の見通しづらい経済状況もあり、国内景気動向は依然として不透明な状況が続いております

当社グループにおける事業環境は、繊維事業では、海外からの製品等仕入れにおいて、円安、原材料高の影響を受け、また、国内ではキャンプ関連商品の需要が減少傾向を見せるなど懸念材料はありますが、一方でプリント加工の新規事業が順調に推移するなど、取扱品により差が出た事業活動となりました

不動産活用事業は、賃貸物件である大型商業施設「イオンモール川口前川」、「イオンモール川口」や病院施設等からの安定した賃貸収入を維持しており、営業収益の安定化が図られております

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は8,293百万円(前年同期比6.5%増)となりました。営業利益は836百万円(前年同期比1.9%減)となり、経常利益は1,065百万円(前年同期比24.0%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は714百万円(前年同期比46.6%増)となりました

事業別セグメントの概況は次のとおりであります

① 繊維事業

マテリアル部は、原糸や生地販売において価格転嫁や仕入先の見直しを進めたことに加え、三国間貿易による落ち綿販売が増加したことから増収増益となりました

アパレル部は、販売先への価格転嫁が進み、ワーキングウエア等の受注が増加したことから増収増益となりました

アウトドア部は、コロナ禍において急伸していたキャンプ関連需要が減少し、減収減益となりました

刺繍レースを扱うフロリア㈱は、新規販売先への服地レースの売上が伸びたことによる増収に加え、販管費が減少したことから損失が縮小しました

プリント加工品の製造・販売を行うサイボークリエイト㈱は、前第3四半期連結会計期間より事業を開始しておりますが、様々な分野より受注を得たことにより順調に推移し、業績に貢献しております

また、前連結会計年度まで非連結子会社であった糸糊付加工を営む日宇産業㈱は重要性が増したため、第1四半期連結会計期間より連結の範囲に含めております。

この結果、繊維事業の売上高は4,772百万円(前年同期比16.4%増)となり、営業利益は58百万円(前年同期比150.8%増)となりました

② 不動産活用事業

不動産活用事業は、「イオンモール川口前川」が近隣の大型商業施設に比べ回遊型ショッピングができるという、お客様の利便性と近隣住民の生活環境にあった専門店選びが評価されております。また「イオンモール川口」は、多様化するニーズに応え、多様なコンテンツを備えて近隣住民の新たな生活の一部として受け入れられており、病院施設等と併せて地域インフラとして定着し、ともに売上及び収益の安定化に寄与しております。なお、前期においては商業施設のリニューアル工事に係る費用を計上したものの、一方で不動産取得税の費用の戻入れがあったため、当期の営業利益は前期と同水準で推移しました

この結果、不動産活用事業の売上高は2,785百万円(前年同期比0.0%増)、営業利益は723百万円(前年同期比0.4%増)となりました

③ ゴルフ練習場事業

埼玉興業㈱が営む川口・黒浜・騎西の各グリーンゴルフ練習場は、イベントの開催や新しい設備の導入、女性レッスンプロの活用等を図ってまいりましたが、コロナの分類引き下げにより、三密を避けられるスポーツとしての優位性が低下し、また悪天候による一時営業停止日が増えたことによる来場者の減少やボールの入替費用を計上したことから、減収減益となりました

この結果、ゴルフ練習場事業の売上高は702百万円(前年同期比5.6%減)、営業利益は28百万円(前年同期比59.8%減)となりました

④ その他の事業

神根サイボー㈱のインテリア施工事業は、大口物件が減少したことに加え、資材及び外注費の高騰により費用が膨らみ減収減益となりました

この結果、その他の事業の売上高は602百万円(前年同期比14.0%減)、営業利益は43百万円(前年同期比22.7%減)となりました

 

(2) 財政状態の状況

総資産は、前連結会計年度末に比べ403百万円増加して42,251百万円となりました。これは主に有形固定資産の減価償却が進んだこと等による減少があったものの、現金及び預金や投資有価証券が増加したこと等によるものであります。

負債は、前連結会計年度末に比べ344百万円減少して23,325百万円となりました。これは主に未払法人税等や資産除去債務が増加したものの、長期借入金が減少したこと等によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ747百万円増加して18,925百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上やその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ388百万円増加して3,059百万円となりました。

営業活動の結果、得られた資金は前第3四半期連結累計期間に比べ507百万円減少して1,650百万円となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益の増加や売上債権、棚卸資産が減少したものの、未払又は未収消費税等の増減額が前第3四半期連結累計期間は還付でしたが、当第3四半期連結累計期間は納付になったこと等によるものであります。

投資活動の結果、支出した資金は前第3四半期連結累計期間に比べ9百万円減少して220百万円となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出が増加し、投資有価証券の売却による収入が減少した一方、有価証券の売却による収入が増加したこと等によるものであります。

財務活動の結果、支出した資金は前第3四半期連結累計期間に比べ496百万円減少して1,058百万円となりました。これは主に短期借入金の返済による支出が減少したこと等によるものであります。