オイシックス・ラ・大地株式会社

ブランドなど:Oisix
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売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E27260 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、経済活動の正常化が進むとともに、雇用・所得環境の改善などもあり、個人消費の持ち直しの動きが見られました。しかしながら、エネルギーコストや原材料価格の高騰に伴う物価上昇や、世界規模での金融引き締めや地政学リスク等の影響による景気停滞懸念は依然として残っており、先行きは不透明な状況が続いております。

当社主力事業の食品宅配業界につきましては、新型コロナウイルス感染症をきっかけとしたライフスタイルの変化による調理時間短縮ニーズ等は定着してきている一方、経済活動の正常化のなかで食品宅配に対する消費者の需要の多様化も進んでおります。

このような環境の中、当社グループにおいては、食を支えるインフラ企業として、安定的な商品供給の確保に取り組むとともに、家庭での食の在り方が大きく変化する中でお客さまの潜在的ニーズをいち早く捉え、満足していただける商品・サービスを提案してまいります。また、経営戦略の柱である「国内宅配事業の成長・収益力強化」に向け、カスタマーエクスペリエンスの進化およびローコストオペレーションの取組みを実行しております。また、国内宅配事業で培ったノウハウやシダックス株式会社との協業の促進により、保育園などの施設へ食材提供を行う「国内B2Bサブスク事業」などへの事業ポートフォリオの拡張、「サステナブルリテール戦略」に基づいたフードロスの削減や温室効果ガス削減への取組みの強化を推進しております。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は89,656百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は4,293百万円(前年同期比30.4%増)、経常利益は4,777百万円(前年同期比55.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,015百万円(前年同期比55.2%増)となりました。

 

① 宅配事業(Oisix)

インターネットを通じて主に食品・食材を直販で宅配事業を行うOisixは、共働きの子育て世代を主要ターゲットとし、プレミアムな時短を実現する商品、サービスを提供しております。

売上高については、ARPU(会員当たり月平均売上高)は新型コロナウイルス感染症の影響による上昇がみられた前年からは低下した一方で、会員数が前連結会計年度(2023年3月期)に実施した大型プロモーションによる効果もあり増加した結果、前年同期と比べ増加しております。セグメント利益についても、2022年1月に発生した物流センター移転時トラブルからのリカバリーコストの解消や、収益力改善施策が奏功していることにより、前年同期と比べ増加しております。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。

売上高        47,736百万円(前年同期比 6.2%増)

セグメント利益     6,892百万円(前年同期比  7.9%増)

 

 

② 宅配事業(大地を守る会)

カタログやインターネットを通じて主に食品・食材を直販で宅配事業を行う大地を守る会は、シニアの二人暮らし世帯を主要ターゲットとし、"ちゃんとした食生活"のコンセプトの元、ターゲットニーズに沿った新サービスの開発、磨き上げに注力しております。

売上高については、ARPUは新型コロナウイルス感染症の影響による上昇がみられた前年からは低下したことに加え、会員数が減少した結果、前年同期と比べ減少しております。セグメント利益についても、売上高減少に伴い前年同期と比べ減少しております。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。

売上高        8,746百万円(前年同期比 7.6%減)

セグメント利益    1,860百万円(前年同期比 3.3%減)

 

③ 宅配事業(らでぃっしゅぼーや)

カタログやインターネットを通じて主に食品・食材を直販で宅配事業を行うらでぃっしゅぼーやは、料理を通じて社会貢献をしたい世帯を主要ターゲットとし、「ふぞろいRadish」などの商品に加え、新価値提供のためのサービス開発を進めております。

売上高については、会員数が前年同期と比べて増加したものの、ARPUは新型コロナウイルス感染症の影響による上昇がみられた前年からは低下したため、前年同期と比べ減少しております。セグメント利益については、収益力改善施策の効果が見られたものの、売上高減少の影響もあり、前年同期と比べ減少しております。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。

売上高        12,671百万円(前年同期比  1.7%減)

セグメント利益     1,912百万円(前年同期比 0.8%減)

 

④ 宅配事業(Purple Carrot)

米国で、ヴィーガンに特化したミールキット等の食品宅配事業を展開するPurple Carrotは、事業構造の強化を優先的に取り組んでいます。

売上高については、ARPUは増加したものの、会員数が減少したことにより、前年同期と比べ減少しております。また、セグメント損失については収益力改善施策の進捗により、前年同期と比べ損失額が減少いたしました。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。

売上高        6,888百万円(前年同期比  8.2%減)

セグメント損失     283百万円(前年同四半期連結累計期間は494百万円の損失)

 

⑤ その他事業

当セグメントは、ソリューション事業、保育園卸事業、海外事業(Purple Carrotを除く)等からなるその他事業であります。

ISETAN DOORをはじめとする他社EC支援などのソリューション事業の会員数が増加したことや、保育園への業務用ミールキットを含む食品卸を行う保育園卸事業の取引園数が増加したことにより、全体では売上高・セグメント利益ともに増加いたしました。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。

売上高        14,898百万円(前年同期比 9.3%増)

セグメント利益     1,664百万円(前年同期比 35.2%増)

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して9,464百万円増加し、73,966百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末と比較して7,950百万円増加し、38,631百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加5,268百万円、売上債権の増加3,589百万円、商品及び製品の増加265百万円、未収入金の減少1,329百万円、その他流動資産の増加202百万円によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末と比較して1,514百万円増加し、35,335百万円となりました。これは、有形固定資産の増加362百万円、無形固定資産の増加213百万円、投資その他の資産の増加938百万円によるものであります。

 

当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比較して5,872百万円増加し、44,234百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末と比較して6,417百万円増加し、32,649百万円となりました。これは主に、買掛金の増加1,624百万円、未払金の減少261百万円、短期借入金の増加4,974百万円、その他流動負債の増加74百万円によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末と比較して545百万円減少し、11,584百万円となりました。これは主に、リース債務の減少528百万円によるものであります。

 

当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して3,592百万円増加し、29,732百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益3,015百万円、為替換算調整勘定の増加403百万円によるものであります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。