売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E27210 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、社会経済活動が一段と正常化に進み、国内景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、長期化するウクライナ情勢に加え、中東情勢の緊迫化等による地政学的リスクの高まりから、資源・資材価格の高騰が続いていることにより、先行きは依然として厳しい状況が続いております。

医療業界におきましては、増加し続ける医療費を背景に医療制度改革が実施されており、効率的で質の高い医療提供体制の構築等が進められております。このような状況の中、電力料金の高騰や輸送コストの上昇に加え、2024年4月から始まる医師の働き方改革の対応に向けた体制整備によるコスト増加等により、厳しい経営環境が続いております。そのため、納入業者に対する値下げ要請や大学系列病院・グループ系列病院等で商品の集約化や価格の統一化の動きはますます強まってきております。

当社グループといたしましては、このような環境の変化を的確に把握し、顧客の課題解決に向けた付加価値の高い提案を行うことで、既存顧客の深耕と新規顧客の獲得に努めました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は54,894,548千円(前年同四半期比6.9%増)となりました。一方、利益面では、売上総利益が過去最高を更新したものの、業容拡大に伴い人件費等の販売費及び一般管理費が増加したことから、経常利益1,700,056千円(前年同四半期比5.7%減)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前期に固定資産売却益(特別利益)の計上があったこと等によ1,198,540千円(前年同四半期比22.7%減)となりました。

 

分類別の経営成績は以下のとおりであります。

 

前第3四半期累計期間

(自 2022年4月1日

至 2022年12月31日)

当第3四半期累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

増減

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

増減率(%)

虚血性心疾患関連

12,270,501

23.9

12,848,988

23.4

578,486

4.7

心臓律動管理関連

13,552,586

26.4

13,950,132

25.4

397,545

2.9

心臓血管外科関連

8,053,488

15.7

9,555,423

17.4

1,501,935

18.6

末梢血管疾患関連及び脳外科関連

5,274,762

10.3

5,989,120

10.9

714,358

13.5

医療機器関連

5,419,954

10.5

5,203,028

9.5

△216,926

△4.0

その他

6,780,936

13.2

7,347,856

13.4

566,919

8.4

合計

51,352,230

100.0

54,894,548

100.0

3,542,318

6.9

 

 

・虚血性心疾患関連

顧客の課題解決に向けた付加価値の高い提案を行うことで、既存顧客の深耕と新規顧客の獲得に努めました。その結果、主力商品であるPTCAバルーンカテーテルの販売数量が伸長したこと等により、虚血性心疾患関連の売上高は12,848,988千円(前年同四半期比4.7%増)となりました。

 

・心臓律動管理関連

既存顧客の深耕と新規顧客の獲得に注力するため、人員の増強を図り営業活動を強化しました。その結果、不整脈の治療で使用するEPアブレーション関連商品やペースメーカの販売数量が伸長したこと等により、心臓律動管理関連の売上高は13,950,132千円(前年同四半期比2.9%増)となりました。

 

・心臓血管外科関連

経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)やステントグラフト関連商品の販売数量が伸長したこと等により、心臓血管外科関連の売上高は9,555,423千円(前年同四半期比18.6%増)となりました。

 

 

・末梢血管疾患関連及び脳外科関連

経皮的シャント拡張術で使用するPTAバルーンカテーテルや脳外科関連商品の販売数量が伸長したこと等により、末梢血管疾患関連及び脳外科関連の売上高は5,989,120千円(前年同四半期比13.5%増)となりました。

 

・医療機器関連

医療施設の新築・増改築及び医療機器の更新情報収集を早期に行い、地域の市場動向に沿った設備投資の提案を行いました。しかしながら、前年同期に比べ大型案件が減少したため、医療機器関連の売上高は5,203,028千円(前年同四半期比4.0%減)となりました。

 

・その他

循環器領域以外の診療科に対する営業活動を強化し、顧客医療機関における当社グループの取扱商品の拡大を図りました。この結果、消化器関連や糖尿病関連の販売数量が伸長したこと等により、その他の売上高は7,347,856千円(前年同四半期比8.4%増)となりました。

 

主な分類別の取扱商品は以下のとおりであります。

分類

取扱商品

虚血性心疾患関連

当社グループの主要商品群であり、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患の治療に使用されるカテーテル等の医療機器であります。これらの医療機器を使用した治療は、患者の身体に対する負担が少ないことから、「低侵襲医療」と呼ばれております。

<薬剤溶出型ステント(DES)、PTCAバルーンカテーテル、血管内超音波(IVUS)診断カテーテル等>

心臓律動管理関連

不整脈の治療に使用される医療機器であります。

<ペースメーカ、植込型除細動器(ICD)、両室ペーシング機能付き植込型除細動器(CRTD)、電気生理検査用カテーテル、心筋焼灼術用カテーテル等>

心臓血管外科関連

心臓疾患を治療するための外科手術の際に使用される医療機器であります。

<ステントグラフト、経カテーテル生体弁、人工血管、人工心肺等>

末梢血管疾患関連及び脳外科関連

末梢血管や脳血管の疾患を治療するために使用される医療機器であります。

<PTAバルーンカテーテル、末梢血管用ステント、塞栓用コイル等>

医療機器関連

放射線科や手術室等で使用される医療機器であります。

<X線血管撮影装置、コンピュータ断層撮影装置(CT)、磁気共鳴画像診断装置(MRI)、麻酔器等>

その他

上記以外の医療機器等であります。

<インスリンポンプ、持続血糖測定器、血圧トランスデューサーセット、血圧モニター用チューブ等>

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

資産は、前連結会計年度末に比べ550,641千円増加し、44,433,969千円となりました。これは、受取手形及び売掛金が630,115千円減少した一方、電子記録債権が802,586千円、商品が384,301千円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ621,566千円増加し、21,722,406千円となりました。これは、未払法人税等が256,214千円減少した一方、支払手形及び買掛金が348,438千円、電子記録債務が325,586千円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ70,924千円減少し、22,711,562千円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益により1,198,540千円増加した一方、前期の配当金の支払により1,420,986千円減少したこと等によるものであります。