売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00552 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

(1) 経営成績の状況

ニッケグループは、中長期ビジョン「ニッケグループRN(リニューアル・ニッケ)130ビジョン(2017~2026年度)」(以下「RN130ビジョン」という)において、各事業が魅力的な事業を創造し、今後の更なる企業価値向上に向けて、永続的な成長と発展を目指すことを掲げております。

当連結会計年度は、「RN130ビジョン」の具現化に向けて策定した「RN130第2次中期経営計画(2021~2023年度)」の最終年度であるとともに、「RN130ビジョン」に向けての総仕上げとなる「第3次中期経営計画(2024~2026年度)」を策定する年となります。経済活動の回復にはなお時間がかかり、2023年度も不透明な状況が続きますが、一方で、環境を始めとしたサステナビリティ志向の高まりは新たな機会も生んでおり、これらの変化をチャンスと捉えて各種施策を実行しております。

この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高80,849百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益6,734百万円(前年同期比13.2%減)、経常利益7,295百万円(前年同期比15.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益4,888百万円(前年同期比14.6%減)となりました。

コスト削減や効率化等を進めるものの、円安による仕入コストの上昇や、資材価格・エネルギー費・物流費高騰の影響等が響き、売上高は増収も減益となりました。

 

セグメントごとの経営成績は以下のとおりです。

 

① 衣料繊維事業

衣料繊維事業の当第3四半期連結累計期間の経営成績は売上高21,648百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益1,826百万円(前年同期比14.5%減)となりました。

円安による羊毛原料コストの上昇やエネルギー費の高騰が、収益を圧迫しております。

(ユニフォーム分野)

学校制服用素材は、前年同期並みでした。官公庁制服用素材は、警察向け、消防向け共に前年同期並みでした。一般企業制服用素材は、低調でした。

(テキスタイル分野)

一般衣料用素材は、国内販売はスーツ生地の販売が増加し好調でした。海外販売は、英国向けのスーツ生地の販売が増加し好調でした。

(ヤーン分野)

売糸は、ニット関連の販売が大幅に増加し好調でした。

 

② 産業機材事業

産業機材事業の当第3四半期連結累計期間の経営成績は売上高17,443百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益652百万円(前年同期比47.6%減)となりました。

(自動車関連分野)

車両向けの不織布や縫製糸・結束紐などは、低調でした。車載電装品他製造ラインのファクトリーオートメーション設備は、顧客からの受注・引合いは回復傾向にあるものの、半導体等の部材入手遅延の影響等により、低調だった前年同期並みでした。

(環境関連分野)

フィルター資材などの環境・エネルギー関連資材は、前年同期並みでした。

 

(その他産業関連分野)

半導体関連装置や画像検査装置は部材不足により客先への納品遅れが生じ低調でした。OA向け資材、その他工業用資材は、顧客の在庫調整の影響を受け低調でした。

(生活関連分野)

ラケットスポーツ関連は、顧客の在庫調整の影響を受けて低調でした。フィッシング関連は、コロナ特需は一巡したもののOEM受託生産が伸び前年同期並みでした。生活関連資材は、顧客の在庫調整の影響を受け、楽器用フェルトの受注が不調でした。

 

③ 人とみらい開発事業

人とみらい開発事業の当第3四半期連結累計期間の経営成績は売上高23,732百万円(前年同期比8.9%減)、営業利益4,929百万円(前年同期比3.1%増)となりました。

(商業施設運営分野)

商業施設運営は、2022年10月にリニューアルしたコルトンプラザで来場者が増加したことに加え、コロナ禍の影響が軽減された為堅調でした。自社所有外の商業施設におけるプロパティマネジメントおよびコンサルティング業務は、前年同期並みでした。

(不動産開発分野)

不動産賃貸事業は、新規契約が成約し堅調でした。ソーラー売電事業は、前年同期並みでした。建設関連は、受注が低迷していることに加え、建築資材の調達遅れ等で工期が延期になり、低調でした。

(ライフサポート分野)

保育関連は、昨年閉鎖した施設の影響がありましたが、既存施設は安定的に推移し前年同期並みでした。介護関連は、コロナ禍の影響が継続しているものの、愛知県あま市に新たに2施設を開業し、入所者数が順調に増加している為、前年同期並みでした。スポーツ関連は、前年同期並みでした。

(通信及び新規サービス分野)

通信関連は、手数料収入が減少し低調でした。新規サービス関連の売上は、コロナ禍の影響で低迷していた児童向けアミューズメント施設の利用者数が回復した事や、持ち帰り商品の需要増加で菓子類販売等が順調で、堅調でした。

 

④ 生活流通事業

生活流通事業の当第3四半期連結累計期間の経営成績は売上高15,164百万円(前年同期比17.4%増)、営業利益469百万円(前年同期比40.2%減)となりました。

原材料費の高騰による仕入価格の上昇、競争が激化しているEC事業等での広告宣伝費および物流費の上昇が収益を圧迫しております。

(寝装品及び業務用品分野)

寝装品は、EC向け販売が低調でした。業務用品は、前年同期並みでした。

(生活雑貨分野)

100円ショップ向け等の雑貨販売は、好調でした。家具類の販売は、当期より株式会社インテリアオフィスワンが加わったこともあり大幅な増収となりました。EC向け生活家電の販売は、当期よりサンコー株式会社がグループに加わったこともあり大幅な増収となりました。またフィルム関連は、携帯電話の新規販売台数の鈍化に連動し低調でした。

(ホビー・クラフト分野)

スタンプ販売は、オリジナルスタンプ等が貢献したものの、インクパッドや年賀商材の販売減少により低調でした。スタンプ用インクの販売は、国内販売が低調、海外販売は不調でした。また乗馬用品販売は、前年同期並みでした。

(その他)

保険代理店の経営成績は、前年同期並みでした。コンテナ販売は、大幅な増収となりました。

 

 

(2) 財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における総資産は166,493百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。

当第3四半期連結会計期間末における自己資本比率は67.0%となりました。

(流動資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は91,147百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。その主な内容は、商品及び製品の増加3,759百万円や売上債権の減少3,646百万円等であります。

(固定資産)

当第3四半期連結会計期間末における固定資産は75,345百万円(前連結会計年度比1.2%増)となりました。その主な内容は、投資有価証券の増加1,207百万円や建物及び構築物の減少877百万円等であります。

(流動負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は36,488百万円(前連結会計年度比4.6%減)となりました。その主な内容は、短期借入金の増加1,225百万円や未払法人税等の減少1,065百万円、仕入債務の減少735百万円等であります。

(固定負債)

当第3四半期連結会計期間末における固定負債は17,502百万円(前連結会計年度比0.5%増)となりました。その主な内容は、繰延税金負債の増加1,390百万円や長期借入金の減少1,368百万円等であります。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は112,502百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。その主な内容は、その他有価証券評価差額金の増加2,906百万円や利益剰余金の増加2,667百万円等であります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4) 株式会社の支配に関する基本方針について

当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている株式会社の支配に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は628百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。