売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03456 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

なお、第1四半期連結会計期間より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同四半期との比較分析は行っておりません。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類引き下げにより経済活動が正常になりつつありますが、不安定な世界情勢の長期化等により先行き不透明な状況であります。

当社グループが属する飲食・小売、製造・卸売及び農畜産業におきましては、原材料及び光熱費の度重なる値上りの影響が非常に大きく、また、慢性的な労働力不足も解消には至らず、大変厳しい経営環境で推移しております。

このような状況のもと当社グループにおきましては、2021年7月に北海道寿都郡黒松内町の「黒松内町特産物手づくり加工センター」(トワ・ヴェール)の指定管理者に指定され、同年10月より当該施設においてチーズ、ハム、ベーコン、アイスクリーム等の製造、加工及び販売を開始したことをきっかけに、2022年8月に同町内にて農地を賃借し農業に参入するとともに、2023年2月に同町内の株式会社TOMONIゆめ牧舎を株式の取得により連結子会社化して酪農業に参入しました。飲食・小売事業だけではなく、原材料の調達・製造・販売をする「食」全般に携わる試みと、同一地域内において新規事業を行うことによる業務及び経営資源の効率化の両立に取り組み始めました。当社グループの主力事業であります飲食・小売事業につきましては、慎重な検討のもと老朽化した店舗の改装や大規模修繕に投資し、ブランドイメージの回復や収益の再拡大に向けた取り組みを行ってまいりました。

当第3四半期連結会計期間末における当社グループの飲食・小売部門の稼働店舗数は49店舗、製造・卸売部門1拠点、農畜産部門1拠点であります。当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高3,423,337千円、営業利益79,590千円、経常利益89,878千円、親会社株主に帰属する四半期純利益46,141千円となりました。

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。

a.飲食・小売部門

当第3四半期連結累計期間における飲食・小売部門におきましては、フランチャイジー事業はフランチャイズ本部主導の新商品の投入や販売促進活動を、オリジナルブランド事業は期間限定商品の開発及び販売を継続し、スマートフォンのアプリやLINE等及び店頭にて特定商品を訴求することで客単価増やリピート顧客の獲得に努めてまいりました。

飲食・小売部門の当第3四半期連結累計期間の売上高は2,973,507千円、セグメント利益114,678千円となりました。

b.製造・卸売部門

当第3四半期連結累計期間における製造・卸売部門におきましては、衛生管理に最大限の注意を払いつつ、効率的かつ製造数の達成目標を掲げ、効率的な製造スケジュールの策定・遂行や、新たな商品の開発・販売及び新規取引先の開拓による販路拡大の双方で収益の最大化に努めてまいりました。

製造・卸売部門の当第3四半期連結累計期間の売上高は310,007千円、セグメント利益1,477千円となりました。

c.農畜産部門

当第3四半期連結累計期間における農畜産部門におきましては、夏場の猛暑による搾乳量の減少に伴う収益の悪化が懸念されておりましたが、乳牛の購入や栄養管理、牛舎環境の改善による搾乳量の向上、牧草の自社栽培等によるコスト削減などの内的要因と、飼料価格の高止まりや生乳の販売単価増などの外的要因の双方の効果が緩やかに表れ始めました。

農畜産部門の当第3四半期連結累計期間の売上高は139,823千円、セグメント損失24,359千円となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は905,744千円となり、前連結会計年度末に比べ7,867千円減少いたしました。これは主に売掛金が55,319千円増加したものの、現金及び預金が94,475千円減少したこと等によるものであります。固定資産は1,973,381千円となり、前連結会計年度末に比べ97,460千円減少いたしました。これは主に土地が45,163千円、敷金及び保証金が26,456千円減少したこと等によるものであります。

この結果、総資産は2,879,125千円となり、前連結会計年度末に比べ105,327千円減少いたしました。

 

(負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は766,712千円となり、前連結会計年度末に比べ100,200千円増加いたしました。これは主に短期借入金が14,498千円、未払法人税等が10,475千円減少したものの、1年内返済予定の長期借入金が101,740千円増加したこと等によるものであります。固定負債は1,980,418千円となり、前連結会計年度末に比べ253,723千円減少いたしました。これは主に長期借入金が252,467千円減少したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は2,747,130千円となり、前連結会計年度末に比べ153,523千円減少いたしました。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は131,994千円となり、前連結会計年度末に比べ48,195千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益46,141千円等によるものであります。

この結果、自己資本比率は4.6%となりました。

 

(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、市場動向、原材料及び光熱費の価格動向、人材の確保等があります。

市場動向については、当社グループが属する飲食・小売業界においては、多くの同業他社との競争が今後も続くことが予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。

原材料及び光熱費の価格動向については、当社グループのすべての事業に関わることから、経営成績に与える影響が非常に大きく、価格の上昇を最小限に抑える必要があります。このため、事業横断的に使用する食材・消耗品等については、年間契約等により安定した価格で仕入できるように取り組むとともに、光熱費については供給先の単価を意識しつつ、契約先の変更や地域別に供給先を変更するなどして、削減努力を継続してまいります。

人材の確保については、当社グループだけではなく、あらゆる方面で直面している問題でもあります。人材の確保だけではなく、育成・強化していく必要があります。人材の定着が店舗収益の安定に繋がることから、多様な働き方を検討・提案していくことが必要不可欠であると認識しております。

 

(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資金需要

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、原材料等仕入、人件費、地代家賃等の一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、新規出店及び改装等に係る設備投資のほか、既存店舗の修繕費等の維持管理費等があります。

② 財政政策

当社グループの事業活動の維持に必要な資金は、内部資金及び第三者割当増資により資金調達をしております。

当社グループの有利子負債は当第3四半期連結会計期間末現在、2,227,648千円と負債純資産の77.4%を占め、手元流動性に比して高水準であるため、取引金融機関から返済条件の緩和を継続して受けている状況にあります。そのため、設備投資費用の全額を内部資金で賄うため、設備投資には慎重を期しております。また、当第3四半期連結会計期間末現在における現金及び現金同等物の残高は503,029千円となっております。