売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E00873 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間の世界経済は、米国は堅調を維持しましたが、減速の兆しも見られました。欧州は持ち直しのテンポが減速しました。中国は景気刺激策の効果もみられますが回復は足踏み状態となっています。国内経済については、緩やかな回復が続きました。ただし、トランプ政権による米国の政策転換に端を発した先行きに対する不透明感の高まりを背景に、モノの流れの停滞や買い控えの動きも一部に見られました。

このような事業環境の中で、当社グループは「持続的かつ健全な成長」を目指し、2023年度からは「持続的な成長の実現」「価値創出力強化」「競争力強化」「『人を基本とする経営』の深化」「リスクマネジメントとグループガバナンスの強化」の5つを基本戦略とした中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”を推進しています。

以上の結果、当社グループの連結業績は、売上収益は前年同期比4.6%減の1兆2,343億円、事業利益(注)は同14.2%減の679億円となりました。営業利益は同19.1%減の643億円、親会社の所有者に帰属する中間利益は同33.5%減の369億円となりました。

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。

 

(繊維事業)

衣料用途は欧州市場の低迷や海外品との競争激化の影響が継続していますが、総じて堅調に推移しました。

産業用途は自動車用途をはじめ市況の本格回復には至りませんでしたが、コスト改善に努めました。

以上の結果、繊維事業全体では、売上収益は前年同期比2.2%減の5,040億円、事業利益は同1.7%増の350億円となりました。

 

(機能化成品事業)

樹脂・ケミカル事業は、樹脂事業が前年度の国内自動車メーカーの減産の影響が解消し需要が回復基調となりましたが、ケミカル事業で市況悪化の影響を受けました。

フィルム事業は電子部品関連の需要が伸長しましたが、バッテリーセパレータフィルムの販売が低迷しました。

電子情報材料事業は、有機EL関連材料・回路材料において中国でのパネル需要低迷及び競争激化の影響を受けました。

以上の結果、機能化成品事業全体では、売上収益は前年同期比7.2%減の4,433億円、事業利益は同15.3%減の288億円となりました。

 

(炭素繊維複合材料事業)

航空宇宙用途は実需が回復基調にありますが、サプライチェーンの在庫調整影響に加え、円高による為替悪化の影響を受けました。

一般産業用途については、圧力容器用途が調整局面となりました。

以上の結果、炭素繊維複合材料事業全体では、売上収益は前年同期比11.4%減の1,354億円、事業利益は同19.6%減の94億円となりました。

 

(環境・エンジニアリング事業)

水処理事業は、前年に中東向け大型案件の出荷が集中していたことに加え、中国の市況低迷の影響を受けました。エンジニアリング事業は、建設子会社の売上が堅調に推移しましたが、国内エンジニアリング子会社は案件時期ずれにより減収となりました。

以上の結果、環境・エンジニアリング事業全体では、売上収益は前年同期比2.2%増の1,170億円、事業利益は同16.8%減の98億円となりました。

 

(ライフサイエンス事業)

医薬事業は、海外は中国を中心に販売が伸長しましたが、国内は後発医薬品浸透の影響を受けました。

医療機器事業は、主力の血液透析ろ過用ダイアライザーの出荷は堅調に推移しましたが、カテーテル等の販売が伸び悩みました。また、原材料価格高止まりの影響を受けました。

以上の結果、ライフサイエンス事業全体では、売上収益は前年同期比2.0%減の251億円、事業利益は同5億円減の11億円の損失となりました。

 

(その他)

売上収益は前年同期比16.7%増の96億円、事業利益は同14億円減の8億円の損失となりました。

 

(注) 事業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出しております。

 

(2) 財政状態の状況

当中間連結会計期間末の財政状態は、資産・負債ともに、為替変動による海外子会社の円換算額増加の影響がありました。

資産は、棚卸資産や有形固定資産が増加したことを主因に、前連結会計年度末に比べ584億円増加し3兆3,510億円となりました。

負債は、借入金が増加したことを主因に、前連結会計年度末に比べ453億円増加し1兆5,173億円となりました。

資本は、自己株式の取得により減少した一方、利益剰余金やその他の資本の構成要素が増加したことを主因に、前連結会計年度末に比べ131億円増加し1兆8,337億円となり、このうち親会社の所有者に帰属する持分は1兆7,165億円となりました。当中間連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べ0.7ポイント低下し51.2%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加が投資活動による資金の減少を242億円上回った一方、自己株式の取得による支出を主因に財務活動による資金の減少が478億円となったこと等により、前連結会計年度末に比べ227億円減の2,146億円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業債権及びその他の債権の減少額が前年同期比332億円減少したこと等により、営業活動による資金の増加は同226億円(19.4%)減の937億円となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資の売却及び償還による収入が前年同期比122億円減少したこと等により、投資活動による資金の減少は同186億円(36.5%)増の695億円となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

自己株式の取得による支出が前年同期比587億円増加した一方、長期借入れによる収入が同631億円増加、短期借入債務の純増額が同187億円増加したこと等により、財務活動による資金の減少は同289億円(37.6%)減の478億円となりました。

 

(4) 研究開発活動

当中間連結会計期間における当社グループの研究開発費総額は360億円です。