売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31815 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響は弱まり、国内における行動制限の緩和や海外から入国制限緩和により経済活動は正常化に向かう動きがみられた一方で、エネルギー・原材料価格の高騰、円安等に起因して物価が上昇する等、先行きは依然として不透明な状況であります。外食業界におきましては、新型コロナウイルス感染症による行動制限からの脱却やインバウンド需要の増加などにより、来店客数に回復の動きがみられましたが、物価上昇や働き手の不足等により厳しい状況が続いております。

このような状況の中、当社グループでは、従来の「レストラン事業」におけるバッドロケーション戦略での出店で培ったノウハウや知見をもとに、食をベースに総合的なエリア開発を行うことで活性化した不動産の流動化により新たな収益を見込む「エステートビルドアップ事業」を2つ目の成長戦略の柱とし、「食から始まる日本創再生」に取り組んでおります。

レストラン事業においては、ニューノーマルのライフスタイルにおける新しい外食時間として、時間の概念にとらわれず楽しんで頂けるメニューの提案や空間づくりに取り組むと共に、顧客体験の向上と収益の最大化を目指し、既存店の再構築を進めております。2023年8月に再編した店舗運営子会社を中心に、その店舗のマーケットや環境に適したきめ細やかなサービス内容の拡充や価格帯の見直し、業態変更等を含む総合的なアプローチなどにより、お客様の潜在的なニーズに応えることで付加価値を高め、市場競争力の一層の強化を図るべく、グループ一丸となって取り組みを行っております。また定期的なメニューの見直しやサービスの改善を行うことで、お客様により満足度の高い体験を提供することを目指すことにより、多くのお客様に喜んでいただける環境を整備し、成長戦略の一環として、今後のレストラン事業拡大を見据えています。また行政・自治体からの出店要請は引き続き強いニーズがあると考えられ、出店エリアを厳選したうえで新規出店に伴う運営体制の構築に取り組んでおります。

エステートビルドアップ事業においては淡路島北西海岸を舞台に展開する食を通じた地方創再生プロジェクト「Frogs FARM ATMOSPHERE」におきまして、飲食店、宿泊施設の展開等、現在17施設を展開しており、地域の皆さまや賛同者との協業を推進しております。また廃校をリノベーションし雇用の創出、定住人口・交流人口の増加、地元交流を目的にした「SAKIA」につきましては地域資源を活用した官民連携サテライトオフィス拠点整備事業に参画し、今春に向け改装計画を進行中です。島根県出雲市西海岸における観光、二拠点ライフ、移住を見据えた地方創再生プロジェクト「WINDY FARM ATMOSPHERE」につきましては、レストラン、宿泊施設の運営を強化すると共に、パーキングエリアを活用したアウトドアスタイルのウェディングプランの構築など様々な施策に取り組んでおります。現在、開発エリアを拡大するための準備を実施しておりますが、より多様な施設やサービスを提供できるよう、自治体や地域企業と連携しながら地方創生の取り組みを推進いたします。

また株主の皆さまに適正な利益還元を行うこと及び当社サービスをご利用いただきより理解を深めていただくことを目的として、株主優待制度の拡充及び電子化を2023年7月末基準日より導入いたしました。株主優待制度の電子化につきましては株主様の利便性の向上を図るとともに、当社の事務効率化やコストの抑制につながり、株主様への更なる還元が可能となると考えております。

当第2四半期連結累計期間における当社及び連結子会社の店舗の増減といたしましては、レストラン事業のバッドロケーションデベロッパーにおいて3店舗をクローズ、大学・その他において2店舗を期間限定オープン、1店舗をクローズし、当第2四半期連結会計期間末における当社グループの運営する店舗数は94店舗となっております。

 

① 財政状態

(資産)

現金及び預金の増加375,445千円、売掛金の減少138,441千円、販売用不動産の増加160,754千円及び未収還付法人税等の減少194,251千円等により、総資産は前連結会計年度末に比べ465,772千円増加し9,291,954千円となりました。

 

(負債)

買掛金の減少124,537千円、短期借入金の増加1,089,484千円、未払法人税等の減少195,324千円及び長期借入金の減少353,050千円等により、負債は前連結会計年度末に比べ202,138千円増加し6,051,509千円となりました。

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比較して、263,634千円増加し、3,240,445千円となりました。これは主に利益剰余金の増加262,548千円等によるものであります。

 

② 経営成績

当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高は6,547,495千円(前年同四半期比7.0%減)、営業利益は277,856千円(前年同四半期比70.9%減)、経常利益は281,631千円(前年同四半期比70.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は328,971千円(前年同四半期比48.7%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。

 

(a) レストラン事業

店舗運営におきましては、店舗運営子会社における各店舗の状況に合わせたきめ細かい店舗運営に取り組み、ビアガーデンやバーベキュー、こたつテラス等季節に応じた店舗運営、営業企画やイベントの立案に加え、中食需要の高まりから店舗外商品の販売強化目的にECサイトの充実など、顧客満足度の向上と収益性を安定させる取り組みを実施しております。

この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は5,871,638千円(前年同四半期比14.5%増)となり、セグメント利益は186,355千円(前年同四半期はセグメント損失166,120千円)となりました。

 

i バッドロケーション

バッドロケーション戦略におきましては、大型・複合型物件の開発を進める一方で、行政や大手デベロッパーとの連携により様々なソーシャルプロジェクトなどへ参画を行うことで、食をベースに複合的な店舗開発を推進しております。また引き続きバッドロケーション戦略の店舗の運営安定化を目的に不動産定期借家契約による退店リスクのある物件につきましては土地、建物、借地権取得など不動産保有を推進し店舗運営の安定化による収益性確保、不動産価値向上による財務体質の改善に努めております。2023年12月には東京都台東区の複合商業施設「ミラー」の譲渡に伴い、同ビル内にて運営しておりました「シエロイ リオ」、「リバヨン」、「プリバード」をクローズしました。

この結果、当第2四半期連結会計期間末におけるバッドロケーション戦略の店舗数は、関東地区17店舗、関西地区7店舗、その他地域2店舗の計26店舗となり、当第2四半期連結累計期間における売上高は1,802,432千円(前年同四半期比17.9%増)となりました。

 

ii 不動産デベロッパー

不動産デベロッパー戦略におきましては、好立地、特別な店舗家賃での誘致や初期投資の軽減など好条件での物件獲得を行うことができ、売上規模、収益性、話題性の高い物件を選定することで当社の個性を活かした店舗開発を推進しております。2023年8月には大阪市北区のグランフロント北館6階ウメキタフロアにおいて「ノーストランク」をオープン、業務委託契約満了に伴い1店舗をクローズしております。

この結果、当第2四半期連結会計期間末における不動産デベロッパー戦略の店舗数は、関東地区18店舗、関西地区13店舗、その他地域2店舗の計33店舗となり、当第2四半期連結累計期間における売上高は2,629,612千円(前年同四半期比10.4%増)となりました。

 

iii 行政・公共機関

行政・公共機関戦略におきましては、新たな地方自治体との取り組みにおいて、その街ならではのオリジナルな業態の開発、地域活性化イベントの開催などを行い、地方創再生ネットワークの形成を推進しております。

この結果、当第2四半期連結会計期間末における行政・公共機関戦略の店舗数は、関西地区11店舗、その他地域1店舗の計12店舗となり、当第2四半期連結累計期間における売上高は1,016,312千円(前年同四半期比20.1%増)となりました。

 

iv 大学・その他

大学・その他戦略におきましては、学生のみならず近隣住民へのターゲット層の拡大及びコストコントロールによる収益性改善を進めております。また、顧客の消費動向の変化により拡大した中食需要の取り込みを目的とした通販サイト「CANDLE TABLE」の展開等、顧客満足度の向上と収益性を安定させる取り組みを行っております。2023年12月には冬季期間限定店舗として新潟県魚沼郡のかぐらスキー場に「ぶなキッチン」「スープステーション田代」をオープン、長野県北安曇郡のつがいけマウンテンリゾートに「瀬戸内淡路島 中華そばいのうえ」をオープン、2024年1月には契約満了に伴い「ムー ガーデンテラス」をクローズしております。

この結果、当第2四半期連結会計期間末における大学・その他戦略の店舗数は、関東地区1店舗、関西地区3店舗、その他地域2店舗の計6店舗となり、当第2四半期連結累計期間における売上高170,404千円(前年同四半期比2.3%増)となりました。

 

v その他の事業

その他の事業は、企業、行政機関などに対して、地域ブランド振興、カフェやレストランの企画・開発等のコンサルティングを行っております。当第2四半期連結累計期間における売上高は119,505千円(前年同四半期比8.7%減)となりました。

 

(b) エステートビルドアップ事業

当社グループでは、兵庫県淡路島における食をベースとした地方創再生プロジェクト「Frogs FARM ATMOSPHERE」を筆頭に、島根県出雲市西海岸「WINDY FARM ATMOSPHERE」に取り組むことで、地方創再生ネットワークの形成を推進しております。

この結果、当第2四半期連結会計期間末におけるエステートビルドアップ事業の店舗数は関西地区12店舗、その他地域5店舗の計17店舗となり、当第2四半期連結累計期間における売上高は809,228千円(前年同四半期比59.2%減)となり、セグメント利益は91,501千円(前年同四半期比91.8%減)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の四半期末残高は、前連結会計年度末に比べ375,445千円増加し、1,910,927千円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は105,621千円(前年同四半期は684,590千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益280,110千円、減価償却費203,401千円、販売用不動産の増加額184,415千円、未払金の減少額93,415千円及び法人税等の支払額207,435千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は340,757千円(前年同四半期は143,191千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出322,598千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は610,389千円(前年同四半期は549,248千円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額1,089,484千円、長期借入れによる収入69,000千円及び長期借入金の返済による支出460,591千円等によるものであります。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。