売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E02773 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

 当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境の改善傾向が継続する一方、世界経済において、

米国を中心とする主要国間の通商政策の動向や、長期にわたる不安定な国際情勢に加え、原材料やエネルギー

価格への影響、更には各国の金融政策による不確実性が高まっており、経済情勢をめぐって慎重な見方が広が

っています。

 当アパレル業界におきましては、夏物商戦において消費者の選択的消費行動がより顕著となり、価格に対す

る意識の高まりが続いております。また、秋物商戦が本格化する中、原材料価格や物流コストの上昇が経営環

境への影響要因となっており、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、2025年度が最終年度となる「新中期3ヵ年経営

計画」に掲げた基本方針を着実に実行することで、売上および収益の拡大に取り組んでおります。なお、各施

策に対しての具体的な進捗状況は以下のとおりであります。

 

① オリジナルブランドの構築

 百貨店チャネルのドレスシャツ売場におきましては、節約志向の高まりやオフィスファッションのカジュア

ル化により、売上高は前年同期比92%となりました。一方で、消化売上への取引形態移行に伴う条件改定や、

都心大型百貨店を中心としたオリジナル高額商品の販売および小売価格の適正化などにより、粗利率は前年同

期比0.7ポイント改善いたしました。今後もオリジナルブランドを軸に展開アイテムの拡充と販売体制の強化を図り、市場シェアの拡大に努めてまいります。

 既製ドレスシャツでは、販売好調の「CHOYA1886」に加え、カジュアル新ブランド「CHOYA

NEXT」「CHOYA SHIRT MAKERS」を9月から販売を開始しました。これらの導入により布

帛素材以外のカジュアルアイテムの品揃えを強化し、シャツショップとして幅広いファッションスタイルに対

応してまいります。

 オーダーシャツでは、ライセンスブランドの絞り込みを行い、「CHOYA」ブランドの品揃えの充実を図

ります。市場ニーズの高いイージーケア素材の提案により売上拡大とブランド認知度の向上を図るとともに、

ジレベストやシャツジャケットのオーダー受注を順次開始し、カジュアル化に対応してまいります。

 また、「CHOYA SHIRT FACTORY」ブランドのサイズオーダーシャツは、展開店舗の拡大

に加え、10月からビズポロの受注を開始しました。これらオリジナルブランドの拡充を通じて、急速な市場変

化に対応し、売上高・粗利益の拡大を目指してまいります。

 

 量販店ドレスシャツ売場におきましては、コーナー展開をしているコンセ店舗の「SHIRT HOUSE」で、展開ブランドを「SWAN」ブランドに切り替え、ビジネスカジュアルアイテムの拡充やデザイン面での

差別化に取り組んでおります。2025年夏物商戦では、ノーアイロンシャツへの需要が更に高まり、トリコット

ニットシャツは順調に売上を伸ばしました。また、オフィスカジュアルの浸透により、セットアップスーツと

組み合わせやすいビズポロ等のパンツアウトシャツやTシャツが大きく伸長しました。しかしながら、店頭集

客の減少や消費者の買い控え傾向もあり、売上高・粗利益は前年並みの実績となりました。

 秋物商戦におきましては、カジュアル化に対応したセットアップスーツやジャケットなどの品揃えを強化し、コーディネイト提案に取り組んでおります。

 

② BtoCの強化による収益アップ

 消費者直販型事業(BtoC)のネット販売におきましては、自社サイト「山喜オンラインショップ」にお

いて、長引く夏を見据え、吸汗速乾などの機能性半袖シャツの訴求強化や、オフィスファッションのカジュア

ル化に対応したアイテムの拡充を進めたことで、堅調に推移しました。会員数は前連結会計年度末の40,122名

から当中間連結会計期間末には43,223名へと増加するなど、顧客基盤の強化が進展しました。一方、主要EC

モールにおいて、記録的な猛暑の影響により長袖シャツの需要が低迷し、厳しい状況となりました。

 今後につきましても、自社サイトのさらなる成長に向け、SNS投稿や広告配信を活用した集客力の強化お

よびサイト内コンテンツの改善を通じた顧客満足度・ロイヤリティの向上に継続して取り組み、収益性の改善

と持続的な売上成長の実現を目指してまいります。

 

 百貨店チャネルの既製ドレスシャツ・オーダーシャツ売場における消費者直販型事業では、「CHOYA」

ブランドの一社化・ショップ化や共同運営店舗の幹事化推進等の営業施策により、当中間連結会計期間末のシ

ェアは、既製ドレスシャツが前連結会計年度末比2ポイントダウンの74%、オーダーシャツのシェアが同3ポ

イントアップの82%となりました。なお、当社の一社化に伴う「CHOYA SHIRT SHOP」は、当

中間連結会計期間中に2店舗増加しました。また、洋品メーカー連合の当社直営店「STYLE WORKS」および当社が幹事を務める共同運営店舗「山喜幹事ショップ」は、当中間連結会計期間末時点で9店舗となり

ました。現在、更に「山喜幹事ショップ」化に向けた商談が進行しており、百貨店チャネルにおけるシェア拡

大と収益向上に努めてまいります。

 

 量販店チャネルの消費者直販型事業である「SHIRT HOUSE」におきましては、小売価格の適正化

を行うとともに、コーディネイト販売の強化、店頭販売員へのスキルアップ研修を継続的に実施しております。当中間連結会計期間末の店舗数は、前連結会計年度末比5店舗増の125店舗となりました。今後も積極的な出店および既存店舗のフェイス拡大を推進し、1店舗あたりの運営効率を向上させることで、売上と収益の最大化

を目指してまいります。

 

③ ドレス・カジュアル・レディース・ユニフォームの新商品開発と売上拡大

 ドレスシャツにおきましては、仕入先との継続的な価格交渉や為替予約方法の見直し等により、粗利率は前

年並みで推移しました。一方、ライフスタイルのカジュアル化や物価上昇による家計の衣料品支出の減少に加

え、夏物の追加受注が店頭集客減により想定を下回ったこと、また秋物の一部納期遅れ等により、売上高・粗

利益は前年同期を下回る実績となりました。

 2026年夏物に向けては、トリコット素材に特殊繊維を使用し、高水準の透けにくさと汗ジミ抑制効果を実現

した「ミステリードライ」シャツや、血行促進効果で仕事のパフォーマンスをサポートする「イフミック」シ

ャツなど、話題性のあるオリジナル商品を更に拡充することで、売上拡大を図ってまいります。

 

 カジュアルにおきましては、2025年夏物商戦においてビズポロを中心としたオフィスカジュアルアイテムの

受注が増加し、売上高は前年同期を上回りましたが、仕入価格の上昇等により粗利益は前年同期を下回る実績

となりました。今後、オフィスカジュアル需要は一層の拡大が見込まれることから、商品企画力と提案力に強

みを持つ上海山喜との連携を強化し、顧客ニーズに対応した商品開発を推進することで、更なる受注拡大を図

ってまいります。

 

 レディースにおきましては、ソフトブラウスの受注は堅調に推移しましたが、従来型の棚置きブラウスの受

注減が影響し、売上高・粗利益は前年同期を下回る実績となりました。今後は、「着回し易い」「映える」「

機能性を謳える」という3つのポイントを押さえたTブラウスやジャケット、パンツ等を含めたセットアップ

提案を強化することで、オフィスカジュアルアイテムの受注拡大を図ってまいります。

 

ユニフォーム関連におきましては、イージーケア性に優れたトリコット素材を使用した制服やスクールシャ

ツが好調に推移し、売上高・粗利益は前年同期を上回る実績となりました。今後は、スクールポロシャツなど

新商品のラインナップ拡充により、売上拡大を図ってまいります。

 

④ 生産事業

 国内自社工場におきましては、原副材料価格の高騰および人件費の上昇により生産コストが増加しました。

今後も、大幅な最低賃金改定によるコスト上昇が想定されるため、カスタムオーダーを中心とした新規得意先

との取り組みにより工場稼働率を維持するとともに、既存取引先との工賃交渉および生産性向上を推進し、収

益改善を図ってまいります。

 海外生産事業におきましては、海外3拠点の連携を強化し、第三国の新規開拓を目指してまいります。

上海山喜は、中国国内経済の低迷により売上高・粗利益は前年同期を下回る実績となりました。今後は東南ア

ジアの生産拠点との連携を強化し、新規受注の拡大を図ります。

 タイ山喜は、海外営業および販売拠点への転換を進めており、欧米・アジア市場における新規取引先の開拓

を積極的に推進しております。受注・販売機能を強化することで、収益基盤の拡大と業績回復に取り組んでま

いります。

 ラオ山喜は、外国人技能実習制度を活用し、現地社員の国内工場での実習による技術力の向上を推進してお

ります。今後は外部受注の強化と生産効率の向上に取り組み、加工高の増加と収益拡大を目指してまいります。

 

⑤ SDGsの取り組み

 持続可能な社会の形成に向けた取組として、2025年5月より、奄美大島で排出されたペットボトルのみをリ

サイクルしたポリエステル糸を使用し、奄美大島にまつわるオリジナルデザインをプリントした「奄美Tシャ

ツ」の販売を開始しました。また、ドレスシャツに使用しているプラスチック製付属品を2030年までに全廃す

る取り組みを進めており、環境省の「プラスチック・スマート(脱プラスチック)」運動にも登録し、活動を

強化しております。加えて、シャツ製造時に生地を裁断した際に発生する「ハギレ」を紙に混ぜ込んで「混抄

紙」として再生し、社員の名刺に使用しております。今後は更に用途を拡大していく予定です。

 働きやすい職場環境づくりにおきましては、有給休暇取得率の向上、各種休業制度、時差勤務制度の推進に

努めております。2024年度の有給休暇取得率は69.4%と、全国平均(2023年65.3%)を上回り、厚生労働省が

掲げる2028年までに70%という目標に迫る水準です。

 また、出産・育児・介護に関する休業・短時間勤務制度は男女ともに利用可能で、休業後の原則同一部署復

職、休職前賃金維持を実行しております。特に育児短時間勤務制度は小学校2年生の子まで対象を拡大し、生

活スタイルに合わせた時差通勤制度も導入することで、子育てとの両立や通勤ストレスの軽減に貢献しており

ます。

 これらの施策は、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」を中心に、目標8「働きがいも経済成長も」、

目標5「ジェンダー平等を実現しよう」などの複数のゴールに貢献するものであり、持続可能な事業運営を目

指してまいります。

 

この結果、当中間連結会計期間の業績は、連結売上高54億6百万円(前年同期は56億73百万円)、営業利益98百万円(前年同期は99百万円)、経常利益1億16百万円(前年同期は71百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益1億4百万円(前年同期は1億30百万円)となりました。

 

事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。

なお、当中間連結会計期間より、タイ山喜を海外販売および生産管理を主業務として再編したことに伴い、製造セグメントから海外販売セグメントへの集計に変更しております。

① 国内販売

 国内販売セグメントは上述の要因により、売上高47億44百万円(前年同期は49億20百万円)、セグメント利益1億79百万円(前年同期は1億44百万円の利益)となりました。

② 製造

製造セグメントにおいては、タイ山喜を製造セグメントから海外販売セグメントに変更したことや人件費の増加のため、売上高は10億53百万円(前年同期は12億24百万円)、セグメント損失63百万円(前年同期は67百万円の損失)となりました。

③ 海外販売

海外販売セグメントにおいては、中国国内の景気が後退していること等により、売上高は1億90百万円(前年同期は1億92百万円)、セグメント損失38百万円(前年同期は16百万円の利益)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当中間連結会計期間末の総資産は108億97百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億8百万円減少いたしました。この主な要因は、現金及び預金並びに売掛金の減少等によるものであります。

当中間連結会計期間末の負債は65億93百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億55百万円減少いたしました。この主な要因は、短期借入金の減少等によるものであります。

当中間連結会計期間末の純資産は43億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ47百万円増加いたしました。この主な要因は、利益剰余金の増加等によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ2億30百万円減少し11億73百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間に営業活動により得た資金は、1億56百万円(前年同期は2億51百万円の収入)となりました。これは主に売上債権の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は、40百万円(前年同期は31百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は、3億24百万円(前年同期は7百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の減少によるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

特記すべき事項はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

当中間連結会計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に変更はありません。

 

(7)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。