売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05736 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、個人消費や設備投資に持ち直しが見られるなど景気は緩やかに回復する一方、エネルギーや原材料価格の高騰による物価の上昇や世界情勢の緊迫化など、国内景気に与える影響については依然として先行き不透明な状況で推移しています。

当社の事業領域であるデジタルトランスフォーメーション(DX)関連分野に対する企業の投資意欲は、引き続き底堅く、2023年11月の情報サービス産業全体の売上高は、前年比104.0%と堅調に推移しています(経済産業省発表「特定サービス産業動態統計調査確報値」)。行動制限の緩和に伴って生活者の購買行動はさらに多様化しており、多くの企業において、顧客一人ひとりのニーズに応えるサービスの開発やマーケティング活動がますます重要になるとともに、少子高齢化に伴う労働人口の減少や賃金上昇への対応として、デジタル技術を活用した生産性向上や競争力強化など抜本的なビジネス改革に対する取り組みが必要となっています。

このような事業環境の中、当社は今後の事業成長に向けて、オウンドメディア領域内でのサービス提供領域を広げ、創業以来のウェブに留まらず各種デバイス、メッセージング、広告、ECから実店舗まで、デジタル・リアルを問わないマルチチャネル化を進めて行くとともに、デジタル技術を活用した新しいサービスの開発に注力する方針としています。2023年9月に、プロダクト型ビジネスへの取り組み及びDX領域におけるケイパビリティの強化を目的として、企業向けシステムの開発基盤をクラウドサービスとして提供する株式会社Hexabase(本社:東京都千代田区、代表取締役 岩﨑英俊)と資本提携いたしました。同社との協業を通じ、従来のWebサイト開発事業の質と範囲を拡張し、新たな事業機会を創出するとともにエンジニアリング領域における人材獲得、育成に取り組んでいます。同年12月には、株式会社TIGEREYE(本社:東京都中央区、代表取締役 上村学)が提供する生体認証クラウドサービス「TIGEREYE SOLUTION」について代理店パートナー契約を締結し、顧客企業に提供するソリューションの充実を目指しています。

一方、人材の確保・育成につきましては、いまだ不十分の状況にあり、当社の最重要課題と認識し、対応スピードを上げて取り組んでおります。

当第3四半期累計期間の業績に関しましては、既存取引先においてプロジェクトの終了や規模の縮小が重なり、また人材リソース(人材ケイパビリティ)の制約等から受注が計画通りに進捗せず、売上高は前年同期比で減少しております。利益面につきましては、売上高の減少による利益の減少に加え、次期以降に向けたサービスの開発コストや人材の確保・育成に関する費用の増加等により、営業損失となりました。

 

 以上の結果、当第3四半期累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

① 財政状態

 当第3四半期末における資産につきましては、前事業年度末に比べ200百万円減少し、2,976百万円(前事業年度末比6.3%減)となりました。主な要因は、現金及び預金の減少210百万円、売掛金及び契約資産の減少158百万円、投資有価証券の増加90百万円、前払費用の増加32百万円等によるものであります。

 当第3四半期末における負債につきましては、前事業年度末に比べ133百万円減少し、391百万円(前事業年度末比25.4%減)となりました。主な要因は、買掛金の減少70百万円、未払費用の減少40百万円、未払消費税等の減少34百万円、賞与引当金の減少33百万円、未払金の増加30百万円等によるものであります。

 当第3四半期末における純資産につきましては、前事業年度末に比べ66百万円減少し、2,584百万円(前事業年度末比2.5%減)となりました。主な要因は、四半期純損失26百万円の計上、前期決算に係る配当金の支払40百万円によるものであります。以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末83.5%から86.8%となりました。

② 経営成績

 当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高2,574百万円(前年同期比5.2%減)、営業損失34百万円(前年同期は営業利益131百万円)、経常損失35百万円(前年同期は経常利益130百万円)、四半期純損失は26百万円(前年同期は四半期純利益90百万円)となりました。

 なお、当社の事業は、従来より売上高が、多くの顧客企業の事業年度末となる第4四半期会計期間に偏重する傾向がありますが、経済環境その他の要因によっては今後もこの傾向が続くとは限りません。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は12,760千円であります。

これは、主にヘッドレスCMS製品の開発費用であります。