売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E25206 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行するなど、感染拡大防止のための行動制限緩和によって経済社会活動の正常化が進展したものの、不安定な国際情勢の中、原材料価格やエネルギー価格の高止まり、円安を背景とした物価上昇など、経済動向は引き続き先行き不透明な状況にあります。

 このような状況の中、当第3四半期連結会計期間では、株式会社サークアにおいて、体制見直しや経費圧縮によるコスト削減の実施、また、新たなジャンルの商材による収益貢献もあり、単体における業績は黒字化したことに加え、チケットレス出張手配サービス「BTOnline」の改修作業の収束、のれん等の無形固定資産の減損による減価償却費の圧縮があり、当該期間におけるグループ全体の営業利益は58,964千円、経常利益は59,747千円と大幅に改善致しました。

 当第3四半期連結累計期間においては、当社グループの柱であります乗換案内等の有料会員サービスは、コモディティ化等の市場環境の影響による有料会員の減少傾向に伴い、当サービスにおける収益は継続的に減少しており、新たな柱となる事業創出、ポートフォリオ強化が急務となっております。その一環として、2022年11月にプラウドエンジン株式会社、2023年4月に株式会社駅探I&Iを連結子会社にしたことにより、売上高は大幅に増加しました。

 一方、利益面では、株式会社駅探において、貢献利益率の高い有料会員サービス売上の減少、株式会社サークアにおける主力の広告商材、配信メディアの縮小による収益減の影響が大きく、また、前連結会計年度で対応しておりましたチケットレス出張手配サービス「BTOnline」の改修作業の追加コスト、株式会社駅探I&Iの会社設立、株式取得に関する一時的なコストの発生により、減益となりました。

 親会社株主に帰属する四半期純利益については、第2四半期連結会計期間において、株式会社サークア、新規事業であります「駅探PICKS」の将来キャッシュ・フローの見積もりを行った結果、のれん等の無形固定資産の回収は困難であると判断し、793,498千円の減損損失を特別損失に計上したため、大幅な赤字計上となりました。

 この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は3,044,472千円(前年同四半期比28.3%増)、EBITDAは119,968千円(前年同四半期比40.1%減)、営業損失は15,152千円(前年同四半期は60,094千円の営業利益)、経常損失は11,829千円(前年同四半期は58,903千円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は743,768千円(前年同四半期は51,655千円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 

 セグメントごとの対前第3四半期連結累計期間の経営成績は、次のとおりであります。

 なお、株式会社駅探I&Iを設立したことに伴い、第1四半期連結会計期間より、M&A・インキュベーション事業セグメントを追加しております。

①モビリティサポート事業

 当第3四半期連結会計期間における当セグメント利益は、乗換案内サービスのコモディティ化による継続的な有料会員の減少に伴い、減益となりました。

 当第3四半期連結累計期間では、前述した継続的な有料会員の減少に加え、前連結会計年度で対応しておりましたチケットレス出張手配サービス「BTOnline」の改修作業の追加コストが生じたため、減収減益となりました。

 この結果、売上高は1,101,208千円(前年同四半期比7.0%減)、EBITDAは274,707千円(前年同四半期比24.4%減)、セグメント利益は233,726千円(前年同四半期比27.0%減)となりました。

②広告配信プラットフォーム事業

 当第3四半期連結会計期間における当セグメント利益は、株式会社サークアにおいて、体制見直しや経費圧縮によるコスト削減の実施、また、新たなジャンルの商材による収益貢献もあり、単体における業績は黒字化したことにより、大幅に改善致しました。

 当第3四半期連結累計期間では、前第3四半期連結会計期間からプラウドエンジン株式会社を当セグメントに追加した一方で、株式会社サークアにおいては、改善の傾向は見られるものの、薬機法の改正やその取り巻く環境が厳しくなった影響が大きく、減収となりました。利益面では、前述したとおり、当第3四半期連結会計期間において、株式会社サークアによるコスト削減、新ジャンルの商材による収益貢献もありましたが、第2四半期連結累計期間で発生しましたのれん等の償却費をカバーするまでには至らず、セグメント損失となりました。

 この結果、売上高は1,152,045千円(前年同四半期比3.2%減)、EBITDAは15,452千円(前年同四半期比71.3%減)、セグメント損失は59,569千円(前年同四半期は39,392千円のセグメント損失)となりました。

③M&A・インキュベーション事業

 当第3四半期連結会計期間における当セグメント利益は、パッケージ販売における大型案件の納品、コスト削減の実施などにより、増益となりました。

 当第3四半期連結累計期間では、売上高は793,801千円、EBITDAは49,117千円、セグメント利益は33,346千円となりました。なお、当セグメントは、2023年4月25日付で株式会社駅探I&Iを設立したことに伴い、新たに追加したものであり、比較すべき前第3四半期連結累計期間の金額が存在しないため、当第3四半期連結累計期間に発生した金額のみ記載しております。

 

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は2,009,846千円となり、前連結会計年度末に比べ141,271千円増加しました。これは主に、流動資産「その他」の増加96,009千円、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度末は売掛金及び契約資産)の増加88,265千円及び現金及び預金の減少46,836千円によるものであります。固定資産は667,725千円となり、前連結会計年度末に比べ616,648千円減少しました。これは主に、のれんの減少313,796千円、顧客関係資産の減少244,977千円によるものであります。この結果、総資産は2,677,571千円となり、前連結会計年度末に比べ475,376千円減少しました。

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は641,734千円となり、前連結会計年度末に比べ203,594千円増加しました。これは主に、流動負債「その他」の増加116,212千円、1年内返済予定の長期借入金の増加60,348千円によるものであります。固定負債は346,666千円となり、前連結会計年度末に比べ119,832千円増加しました。これは主に、長期借入金の増加175,774千円によるものであります。この結果、負債合計は988,400千円となり、前連結会計年度末に比べ323,427千円増加しました。

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は1,689,170千円となり、前連結会計年度末に比べ798,803千円減少しました。これは、利益剰余金の減少811,633千円によるものであります。この結果、自己資本比率は63.1%となり、前連結会計年度末に比べ15.8ポイント低下しました。

 

(2)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(3)従業員数

 当第3四半期連結累計期間において、グロースアンドコミュニケーションズ株式会社、株式会社サイバネット及び株式会社アイティジェイの3社を連結の範囲に含めたことにより、M&A・インキュベーション事業において従業員数が89名増加しております。

 なお、従業員数は就業員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。

 

(4)生産、受注及び販売の実績

 当第3四半期連結累計期間において、主に「M&A・インキュベーション事業」セグメントの生産、受注及び販売の実績が前年同期比で増加しております。