売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E25898 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するもとで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されますが、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

このような経済状況のもと、当社グループにおいては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程(サービス・ライフサイクル)において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェア第三者検証、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するサービス・ライフサイクルソリューション事業をグローバルで推進しております。当第3四半期連結累計期間においては、当社では、メタバース関連サービスを提供する子会社として、5月に株式会社ADOORを設立いたしました。ポールトゥウィン株式会社では、顧客ニーズへの対応力向上、従業員の働く環境整備のため、3月に東京都内6センターを集約して秋葉原センターを開設し、株式会社MIRAIt Service Design及び株式会社Ninjastarsも同センターへ入居いたしました。8月に大分センター(リモートワーク中心拠点)を開設、9月に博多センターの移転開設、10月に仙台市内2センターを集約して仙台センターを開設いたしました。PTWジャパン株式会社では、顧客へのサービス力向上、経営資源の集約と効率化のため、7月に株式会社デルファイサウンドを吸収合併いたしました。PTW Canada Solutions, Inc.では、音声収録事業の強化、相互送客を目的として、10月にゲーム開発企業向けのミュージックデザインやサウンドデザインを行うVibe Avenue Inc.(カナダ現地法人)を子会社化いたしました。株式会社CREST、株式会社SANETTY Produce及び株式会社キュービストは、メディア・コンテンツ業務のシナジー向上、経営資源集約のため、2月に株式会社CRESTを存続会社として吸収合併し、株式会社HIKEへ商号変更いたしました。各子会社において、積極的な人材採用・育成、事業拠点の新設・拡大を進めております。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は34,260,277千円(前年同期比13.7%増)、営業利益は677,444千円(同66.4%減)、経常利益は811,705千円(同66.2%減)、特別損失として投資有価証券評価損177,137千円、減損損失(のれん)316,677千円を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は△291,164千円(前年同期は540,208千円の利益)となりました。

 

業務の種類ごとの経営成績は、次のとおりであります。

① 国内ソリューション

当業務では、国内子会社において、ゲーム市場向けには、デバッグ、カスタマーサポート、ローカライズ、海外進出支援に関するサービス提供を行っております。Tech市場向けには、ソフトウェア第三者検証、環境構築、サーバー監視、データセンター運営、キッティングに関するサービス提供を行っております。Eコマース市場向けには、モニタリング、カスタマーサポートに関するサービス提供を行っております。Eコマース市場向けサービスでは、主にデータアノテーション(タグ付け)やQRコード決済に関する業務が拡大いたしました。また、人材定着のためのスタッフの正社員化・雇用化、受注拡大に備えた人材採用、拠点統合整備、ITシステム刷新を進めております。この結果、国内ソリューションの売上高は19,690,420千円(前年同期比3.2%増)となりました。

② 海外ソリューション

当業務では、在外子会社において、デバッグ、ローカライズ、音声収録、カスタマーサポート、製品開発サポート、グラフィック開発に関するサービスを行っております。円安も寄与し売上が増加いたしました。また、事業拡大のための幹部人材、営業人材、開発人材の採用、さまざまな地域でスタッフを確保するために現地法人設立を推進しております。この結果、海外ソリューションの売上高は9,994,434千円(前年同期比9.4%増)となりました。

 

③ メディア・コンテンツ

当業務では、主に国内子会社において、「IP360°展開」を主軸にアニメ制作、ゲームパブリッシング、グラフィック開発、マーケティング支援、バリアフリー字幕・音声ガイド制作に関するサービスを行っております。第1四半期連結累計期間より、株式会社アクアプラスの業績が連結され、アプリゲーム「うたわれるもの ロストフラグ」等の売上が寄与しております。ゲーム開発については、他社との共同開発にも取り組んでおり、出資した製作委員会からのレベニューシェアがありました。また、株式会社HIKEでは、アニメ制作の受注を推進するとともに、制作能力拡大のためのスタジオ開設、人材採用・育成投資を進めております。この結果、メディア・コンテンツの売上高は4,575,422千円(前年同期比139.1%増)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

① 資産の部

流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,425,433千円(12.0%)減少し、17,818,906千円となりました。これは、主に仕掛品が414,969千円、その他(未収入金等)が574,257千円増加したものの、現金及び預金が3,484,171千円減少したこと等によります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて845,085千円(11.7%)増加し、8,060,461千円となりました。これは、主にのれんが540,894千円減少したものの、建物及び構築物が487,231千円、工具、器具及び備品が254,458千円、ソフトウエアが465,739千円、敷金及び保証金が198,802千円増加したこと等によります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて1,580,348千円(5.8%)減少し、25,879,368千円となりました。

② 負債の部

流動負債は、前連結会計年度末に比べて666,172千円(7.7%)増加し、9,330,348千円となりました。これは、主に1年内返済予定の長期借入金が265,905千円、未払金が179,210千円減少したものの、短期借入金が500,000千円、その他(前受金等)が496,193千円増加したこと等によります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて52,396千円(4.8%)減少し、1,049,993千円となりました。これは、主に繰延税金負債が38,570千円減少したこと等によります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて613,775千円(6.3%)増加し、10,380,342千円となりました。

③ 純資産の部

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,194,124千円(12.4%)減少し、15,499,025千円となりました。これは、主に為替換算調整勘定が536,147千円増加したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上及び配当金の支払い等により利益剰余金が851,056千円減少し、自己株式が1,849,010千円増加したこと等によります。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。