売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E26301 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

 国内化粧品市場におきましては、新型コロナウイルス(COVID-19)が感染法上の分類において「5類」へ移行し、これに伴い外出機会が増加したことで消費傾向が復調しました。また、訪日外国人客が戻り始めたことも、需要回復の一因となっております。

 

 当社グループは、前期に引き続き、国内で展開するEC・店舗の小売販売力及び販促力を活かし、当該サービスの売上高を伸ばすだけでなく、化粧品ブランドの業績にも貢献することで、当社メディアへの広告出稿、ソリューションサービスの活用を増やすことで好循環を形成し、更なる増収・増益を目指しております。

 

(参考)セグメント名称及び一部サービスの計上セグメント変更

 

※画像省略しています。

 当第3四半期連結累計期間における業績は以下の通りです。

 売上高におきましては、国内で展開しているマーケティング支援事業及びリテール事業が業績を牽引し、前年同期比で32.5%の増収となりました。2023年9月にオープンした大型旗艦店「@cosme OSAKA」などの店舗が引き続き好調に推移しており、ECにおいては、スペシャルイベント「@cosme BEAUTY DAY」が成功をおさめたこともあり、リテール事業は前年同期比で46.0%と大きく増収しました。また、マーケティング支援事業においても前年同期比で14.0%の増収となりました。

 営業利益におきましては、マーケティング支援事業及びリテール事業の増益により、全社的な人件費増加や「@cosme BEAUTY DAY」のプロモーション費用も吸収して、大きく増益しました。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下の通りとなりました。

 

売上高               40,980百万円(前年同期 30,934百万円 / 前年同期比  32.5%増)
営業利益                 1,455百万円(前年同期    544百万円 / 前年同期比  167.6%増)
経常利益               1,342百万円(前年同期    205百万円 / 前年同期比  553.7%増)
税金等調整前四半期純利益       1,334百万円(前年同期    187百万円 / 前年同期比  612.8%
親会社株主に帰属する四半期純利益      833百万円(前年同期     20百万円 / 前年同期比       -   )

 

 

 ① マーケティング支援事業

 当セグメントには、当社が運営するコスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を基盤とした、化粧品ブランド向けの広告ソリューションが属しております。
 売上高におきましては、店頭におけるポップアップイベントなどの販売促進への需要増加と、それと連携したオンラインにおける広告・ソリューションサービスの受注増加により、前年同期比で14.0%の増収となりました。

 営業利益におきましては、第3四半期において発生した一過性のソフトウエア償却費用112百万円の計上や人材関連費用等の増加があったものの、増収により当該費用を吸収して、大きく増益しました。

  以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下の通りとなりました。

 

売上高               6,248百万円(前年同期 5,481百万円 / 前年同期比 14.0%増)

営業利益             1,222百万円(前年同期   869百万円 / 前年同期比 40.6%増)

 

  ② リテール事業

 当セグメントには、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING(アットコスメショッピング)」、化粧品専門店 「@cosme STORE(アットコスメストア)」等の運営をしており、国内における小売業を中心としたサービスが属しております。

 売上高におきまして、ECのスペシャルイベントが過去最高の流通総額を達成したことや、各ブランドにおけるイベントの先行予約品・限定品の販売など、当社ECでしか提供できない価値の訴求により、前年同期比で46.0%の増収となりました。店舗では、2023年9月に新規オープンした大型旗艦店「@cosme OSAKA」及びM&AをしたCosmeticsシドニー7店舗の寄与に加えて、既存店舗も前年同期比で28.5%伸長しており、店舗全体では55.7%の増収となりました。

 営業利益におきましては、EC・店舗の増収により、人件費の増加や「@cosme BEAUTY DAY」のプロモーション費用を吸収して、増益しました。

  以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下の通りとなりました。

 
売上高              30,516百万円(前年同期 20,897百万円 / 前年同期比  46.0%増)
営業利益              1,933百万円(前年同期    884百万円 / 前年同期比 118.7%増)
    

③ グローバル事業

 当セグメントには、日本国外で展開するEC・卸売、店舗、メディア等のサービスが属しております。

 売上高におきまして、香港店舗などが健闘したものの、中国越境ECや韓国事業の不調により減収となりました。

 営業利益におきましても、上記理由に加え、第1四半期と第3四半期に発生した中国越境ECにおける在庫評価損もあり187百万円の赤字となりました。

  以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下の通りとなりました

 
売上高               2,932百万円(前年同期  3,206百万円 / 前年同期比 8.6%減)
営業損失(△)              △187百万円(前年同期  △79百万円

 

④ その他事業

 当セグメントには、美容部員を派遣する人材派遣事業と、ユーザー向けのBtoC課金サービス、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業が属しております。

 売上高におきましては、人材派遣事業における派遣人員の不足により、減収となりました。

  営業利益におきましては、人材派遣事業において利益率の高い案件の獲得により増益となりました。

   以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下の通りとなりました

 

売上高               1,284百万円(前年同期   1,351百万円 /  前年同期比  5.0%減)
営業利益                199百万円(前年同期     185百万円 /  前年同期比 7.9%増)


 

(2) 財政状態の分析

① 資産の部

 当第3四半期連結会計期間末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ3,295百万円増加し、27,596百万円となりました。

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産の額は、前連結会計年度末に比べ842百万円増加し、16,072百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,237百万円減少し、受取手形、売掛金及び契約資産が694百万円、商品が1,200百万円増加したこと等によるものであります。

 当第3四半期連結会計期間末における固定資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,454百万円増加し、11,524百万円となりました。これは主に、のれんが128百万円減少したものの、有形固定資産が103百万円増加したことに加え、当第3四半期連結会計期間においてトレンダーズ株式会社の株式を新たに取得したこと等で投資有価証券が2,630百万円増加したこと等によるものであります。

 

② 負債の部

当第3四半期連結会計期間末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ2,521百万円増加し、16,131百万円となりました。

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債の額は、前連結会計年度末に比べ1,838百万円増加し、8,209百万円となりました。これは主に、短期借入金が200百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が1,370百万円増加し、1年内返済予定の長期借入金が203百万円増加したこと等によるものであります。

 当第3四半期連結会計期間末における固定負債の額は、前連結会計年度末に比べ682百万円増加し、7,922百万円となりました。これは主に、長期借入金が468百万円増加したこと等によるものであります。 

 

③ 純資産の部

当第3四半期連結会計期間末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ775百万円増加し、11,465百万円となりました。これは主に、第1四半期連結会計期間において連結子会社Glowdayz,Inc.の株式を追加取得したことにより資本剰余金が1,148百万円減少したものの、利益剰余金が833百万円、新株予約権が455百万円増加したことに加え、当第3四半期連結会計期間において新株予約権の権利行使が行われ、資本金及び資本剰余金がそれぞれ251百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

 (5)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの所要資金は、大きく分けて、ソフトウエア開発、出資・貸付等の投融資資金と経常の運転資金となっております。

これら所要資金のうち、ソフトウエア開発に伴う投資、出資・貸付等の投融資関連については、自己資金及び金融機関からの長期借入により調達しており、投資及び事業資金は確保されていると認識しております。

 

資金の流動性については、グループCMSにより国内グループ各社における余剰資金の有効活用に努め、更に金融機関との間で当座貸越契約を締結すること等により、急な資金需要や新型コロナウイルス等の不測の事態にも備えております。今後につきましても、事業の業績拡大期には先行的に運転資金が増大するビジネスであること、事業拡大に伴いソフトウエア投資の増加が見込まれること等を考慮して、充分な流動性を維持していく考えです。