売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E30996 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

<経営成績の状況>

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、海外経済の回復ペースが鈍化しているものの、企業収益は改善し、業況感は良好な水準を維持しており、景気は一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復しております。

当社グループを取り巻く事業環境については、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、働き方がテレワークから出社中心に戻る動きも一部見られるものの、コロナ禍を契機として普及したテレワークは、新たな働き方として認識されつつあり、ボイスチャットやWeb会議ツールなどオンラインコミュニケーションツールの活用は常態化しております。また、メタバースと呼ばれる仮想空間の熱狂的なブームは落ち着いたものの、メタバースの活用を真剣に検討してきた事業者にとって、ビジネス展開を加速するための環境が整い、今後メタバースを次世代プラットフォームとして活用する機会が増えるものと予想されます。

これらの状況下、当社グループは、オンラインコミュニケーションプラットフォーム「CRI TeleXus(シーアールアイ テレクサス)」の開発を行うとともに、今後成長が見込める事業、市場を見据えた研究開発体制を整備し、事業基盤の拡大、グループシナジーの創出に注力いたしました。

当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高1,499,598千円(前年同期比3.3%増)、営業利益185,612千円(前年同期比1.5%減)、経常利益190,885千円(前年同期比5.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益152,357千円(前年同期比3.4%増)となりました。

 

セグメント毎の経営成績は、次のとおりであります。

① ゲーム事業

当社製ミドルウェア「CRIWARE(シーアールアイウェア)」等のライセンス売上は、国内ゲームタイトルの海外展開が増加したことにより、増加いたしました。海外向けは、中国でのライセンスビジネスは復調したものの、コンテンツ受託ビジネスおよび欧米でのライセンスビジネスが低迷し、減少いたしました。株式会社ツーファイブが行う音響制作の売上は、効果音や楽曲などの制作業務が第1四半期に引き続き好調だったことにより、増加いたしました。なお、ゲーム開発/運営の売上は、株式会社アールフォース・エンターテインメントの全株式を前期末に譲渡したことにより、なくなっております。また、「CRI TeleXus」への研究開発投資を継続して行っております。当セグメントの売上高は785,430千円(前年同期比19.1%減)、セグメント利益は67,708千円(前年同期比34.2%減)となりました。

② エンタープライズ事業

組込み分野の売上は、カラオケ案件を継続して受注したことに加え、電子玩具向けシステム開発案件が堅調に推移したことや、遊技機向けのライセンス収入増により、増加いたしました。モビリティ分野の売上は、「CRI ADX Automotive(サウンド開発ソリューション)」のライセンス収入が大きく伸びたことにより、増加いたしました。なお、「CRI Glassco(メーターグラフィックソリューション)」の売上を初計上しております。クラウドソリューション分野の売上は、ポールトゥウィン社など複数の顧客より受注した大型のシステム開発案件が好調に推移したことにより、大きく増加いたしました。当セグメントの売上高は714,167千円(前年同期比48.5%増)、セグメント利益は117,904千円(前年同期比37.8%増)となりました。

 

 

 

<財政状態の状況>

 ① 資産の部

当第2四半期連結会計期間末の資産の部は、前連結会計年度末に比べて79,439千円増加し、5,238,484千円となりました。これは主に、「現金及び預金」の増加(前連結会計年度末に比べて219,500千円の増加)及び「貸倒引当金」の取崩による増加(前連結会計年度末に比べて16,701千円の増加)があった一方、「売掛金及び契約資産」の減少(前連結会計年度末に比べて58,100千円の減少)及び「有価証券」の減少(前連結会計年度末に比べて100,198千円の減少)並びに「固定資産」の減少(前連結会計年度末に比べて6,620千円の減少)によるものであります。

② 負債の部

当第2四半期連結会計期間末の負債の部は、前連結会計年度末に比べて12,018千円増加し、1,620,593千円となりました。これは主に、「未払法人税等」の増加(前連結会計年度末に比べて33,948千円の増加)及び「固定負債」の増加(前連結会計年度末に比べて5,799千円の増加)があった一方、「買掛金」の減少(前連結会計年度末に比べて7,632千円の減少)及び「その他流動負債」の減少(前連結会計年度末に比べて20,097千円の減少)によるものであります。

③ 純資産の部

当第2四半期連結会計期間末の純資産の部は、前連結会計年度末に比べて67,421千円増加し、3,617,891千円となりました。これは主に、「親会社株主に帰属する四半期純利益」の計上による「利益剰余金」の増加(前連結会計年度末に比べて73,987千円の増加)があった一方、「為替換算調整勘定」の減少(前連結会計年度末に比べて3,403千円の減少)によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ219,707千円増加し、3,610,788千円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において営業活動により獲得した資金は258,981千円(前年同期は307,721千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の計上190,885千円、減価償却費の計上60,321千円及び売上債権の減少額83,086千円並びにその他流動負債の増加額20,951千円の資金の増加要因があった一方、貸倒引当金の減少額16,701千円及び未払費用の減少額38,164千円並びに法人税等の納付額12,207千円の資金の減少要因があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において投資活動により獲得した資金は37,434千円(前年同期は92,847千円の支出)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入100,000千円の資金の増加要因があった一方、有形固定資産の取得による支出20,659千円及び無形固定資産の取得による支出45,486千円の資金の減少要因があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において財務活動により支出した資金は77,824千円(前年同期は215,959千円の支出)となりました。これは、配当金の支払いによる支出77,824千円の資金の減少要因があったことによるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、75,201千円となります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループ全体の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。