売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31023 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは当第1四半期連結累計期間(2024年1月1日から2024年3月31日まで)において成長戦略に挙げたテーマに取り組んでまいりました。

情報プラットフォーム事業については、コロナ禍収束に伴い、潜在顧客のおよそ9割が所在する海外に再び目を向けビジネスのグローバル展開を再加速する取り組みに着手しました。営業部をグローバル営業1部、グローバル営業2部の2部体制に移行し、それぞれが北米、欧州及びアジアの各地域を軸に営業活動を展開することで、各地域における市場の変化などに柔軟に対応できるようにしました。また、日本から在外子会社に若手社員を出向者として派遣し本社で蓄積されたノウハウを移植する活動に取り組み始めるとともに、海外出張を再開し人材交流の活発化を図りました。コンテンツ面においては、引き続き、SDV(Software Defined Vehicle)関連のコンテンツ増強を図るためETAS, Elektrobitなどの企業におけるソフトウェアソリューションに関するレポートの掲載を進めるとともに、電動化に関するコンテンツとして、バッテリー生産工場やR&D拠点のデータを拡充しました。また、BYD, Xiaomi, Huaweiなどの発表会を市場技術レポートとして掲載し、海外市場開拓の状況など中国メーカーの動向に関するコンテンツを増強しました。さらに、テレビ局・新聞社などのメディアが情報プラットフォームの台数情報を活用する機会も増加し、その都度、社名がクレジットされることで当社の認知度向上が進みました。以上の結果、契約社数は前連結会計年度末から134社増加(前年同期139社)の5,308社となりました。

情報プラットフォーム事業以外の事業に関して、コンサルティング事業については、受注件数及び受注単価ともに上昇したことを受け売上高、セグメント利益ともに前年同期を大きく上回りました。車両分解・計測事業については、自動車メーカーから初受注した計測案件の検収にともない当連結会計期間において売上を新たに計上しております。分解調査データ販売事業については、販売本数が前年同期の40本から18本に減少した影響を受け売上高、セグメント利益ともに前年同期比で減少となりました。車両・部品調達代行事業については、日系及び中国の自動車メーカーに係る車両本体、部品などの調達案件が全体の過半を占めるなど好調に推移しました。プロモーション広告事業は、引き続きソリューションベンダーからのリピート受注が安定的に推移したことに加え、素材メーカーによる利用が進み、売上高、セグメント利益ともに前年同期比で増加しました。市場予測情報販売事業は、契約更新率が前年同期比で上昇したことなどにより売上高、セグメント利益ともに増加しました。人材紹介事業については、成約件数が前年同期の26件から12件に減少した影響を受け売上高、セグメント利益ともに前年同期比で大きく減少しました。自動車ファンド事業については、関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」から毎期定額で受領する管理報酬を売上として計上しております。

この結果、当社グループの当第1四半期連結累計期間における業績は売上高1,589百万円(前年同期比24.6%増加)、営業利益は、644百万円(前年同期比22.0%増加)、経常利益は、持分法による投資損失5百万円を計上したこと等から646百万円(前年同期比22.9%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、456百万円(前年同期比22.1%増加)となりました。

なお、当第1四半期連結会計期間より、新たに車両分解・計測事業を報告セグメントとして追加しております。当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいています。

各セグメント毎の経営成績は以下の通りであります。

 

 

〇 事業セグメント別損益(連結ベース)

 

前第1四半期

連結累計期間
(自 2023年1月1日

  至 2023年3月31日)

(百万円)

当第1四半期

連結累計期間
(自 2024年1月1日

  至 2024年3月31日)

(百万円)

増減率(%)

情報プラットフォーム事業

売上高

730

861

+18.0

セグメント利益

452

518

+14.5

コンサルティング事業

売上高

161

271

+67.9

セグメント利益

52

103

+98.1

車両分解・計測事業

売上高

93

セグメント利益

36

分解調査データ販売事業

売上高

131

82

△37.7

セグメント利益

60

33

△44.7

車両・部品調達代行事業

売上高

127

154

+20.9

セグメント利益

26

28

+9.8

プロモーション広告事業

売上高

19

29

+47.4

セグメント利益

17

26

+53.8

市場予測情報販売事業

売上高

48

63

+30.0

セグメント利益

15

19

+27.4

人材紹介事業

売上高

45

23

△48.0

セグメント利益

18

5

△73.6

自動車ファンド事業

売上高

9

9

+0.6

セグメント利益

1

1

+0.9

売上高 計

1,275

1,589

+24.6

セグメント利益 計 ①

644

773

+19.9

部門共通費     ②

△116

△128

営業利益 計    ①-②

527

644

+22.0

 

 

〇 情報プラットフォーム事業:売上高861百万円(前年同期比18.0%増加)、セグメント利益(営業利益)518百万円(前年.同期比14.5%増加)

当第1四半期連結累計期間における情報プラットフォーム契約社数は前連結会計年度末から134社増加(前年同期139社増加)の5,308社となりました。足元では、新規の7割超が海外顧客との契約となっており、前年の下期から本格的に稼働を開始したメキシコ子会社の契約獲得が社数増に寄与するなど、北米地域を中心に海外売上高の伸びが顕著となりました。

 

○ 情報プラットフォーム事業地域別売上高

地域

前第1四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

  至 2023年3月31日)

(百万円)

当第1四半期連結累計期間

(自 2024年1月1日

  至 2024年3月31日)

(百万円)

増減率(%)

日本

312

334

+7.1

中国

125

153

+22.8

アジア

122

152

+25.0

北米

84

115

+36.1

欧州

81

98

+21.1

その他

4

7

+54.5

合計

730

861

+18.0

 

 

 

〇 コンサルティング事業:売上高271百万円(前年同期比67.9%増加)、セグメント利益(営業利益)103百万円(前年同期比98.1%増加)

当第1四半期連結累計期間のコンサルティング事業は、ECUベンチークやコスト比較分析などが好調に推移しました。また、自動車メーカーから定期的に引き合いが届くようになり、これまでよりも付加価値の高い案件の受注が増加しました。その結果、平均受注単価が上昇するとともに受注件数も増加し、売上高、セグメント利益ともに大きく上昇しました。

 

〇 車両分解・計測事業:売上高93百万円(前年同期比-)、セグメント利益(営業利益)36百万円(前年同期比-)

車両分解・計測事業は、下期に予定している新しいベンチマークセンターの稼働に合わせて本格的なスタートを予定しておりますが、これに先立ち自動車メーカーから受注した計測案件の検収を受け売上を計上しました。

 

〇 分解調査データ販売事業:売上高82百万円(前年同期比37.7%減少)、セグメント利益(営業利益)33百万円(前年同期比44.7%減少)

当第1四半期連結累計期間における分解調査データ販売事業は、Hyundai IONIQ5のレポート販売などが業績に寄与ししたものの、新たに販売開始を予定していた商品の投入が先送りになるなど、顧客の需要を喚起できず販売本数が前年同期に届きませんでした。

 

〇 車両・部品調達代行事業:売上高154百万円(前年同期比20.9%増加)、セグメント利益(営業利益)28百万円(前年同期比9.8%増加)

当第1四半期連結累計期間における車両・部品調達代行事業は、電動化に係る車両本体、部品及びインフラ関連設備(急速充電器)などの調達案件が好調だったことから、前第1四半期から回復基調を示し、売上高、セグメント利益ともに前年同期比で増加しました。

 

〇 プロモーション広告事業(LINES):売上高29百万円(前年同期比47.4%増加)、セグメント利益(営業利益)26百万円(前年同期比53.8%増加)

当第1四半期連結累計期間のプロモーション広告事業は、リピート顧客からの受注が安定的に推移したこと、及び資料請求をきっかけとした受注が増加したことなどにより、売上高は前年同期比47.4%増と大きく伸張しました。

 

〇 市場予測情報販売事業:売上高63百万円(前年同期比30.0%増加)、セグメント利益(営業利益)19百万円(前年同期比27.4%増加)

当第1四半期連結累計期間の市場予測情報販売事業は、契約の更新率が78%と前年同期との比較でおよそ3ポイント上昇しました。さらに、アップセルの効果も寄与し売上高、セグメント利益ともに前年同期比で増加しました。

 

〇 人材紹介事業:売上高23百万円(前年同期比48.0%減少)、セグメント利益(営業利益)5百万円(前年同期比73.6%減少)

当第1四半期連結累計期間の人材紹介事業は、成約件数が12件(前年同期26件)となりました。事業部門内の人員体制変更の影響を受け成約件数が減少し、売上高、セグメント利益ともに前年同期を大きく下回る結果となりました。

 

〇 自動車ファンド事業:売上高9百万円(前年同期比0.6%増加)、セグメント利益(営業利益)1百万円(前年同期比0.9%増加)

当第1四半期連結累計期間の自動車ファンド事業は、体制に大きな変更がなかったため、売上高及びセグメント利益ともにほぼ横ばいで推移しております。

 

(2) 財政状態の分析

  ① 資 産

当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し、143百万円増加7,627百万円となりました。この主な要因は、売掛金の365百万円増加、建設仮勘定の232百万円増加及び前渡金の25百万円増加等があった一方で、配当金及び法人税並びに消費税の支払い等による現金及び預金の517百万円減少、仕掛品の12百万円減少、及び商品の12百万円減少等があったことによります。

 

   ② 負 債

当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し、96百万円増加2,076百万円となりました。この主な要因は、法人税の支払いによる未払法人税等の140百万円減少、及び未払費用の10百万円減少等があった一方で、買掛金が87百万円、前受金が84百万円及び賞与引当金が49百万円それぞれ増加したこと等によります。

 

  ③ 純資産

当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、46百万円増加5,550百万円となりました。この主な要因は、その他有価証券評価差額金の39百万円増加親会社株主に帰属する四半期純利益456百万円の計上、及び配当金475百万円の支払いによる利益剰余金の18百万円減少、並びに為替換算調整勘定の25百万円増加があったことによります。