売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31023 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 (1) 経営成績の分析

当社グループは当第3四半期連結累計期間(2023年1月1日から2023年9月30日まで)において成長戦略に挙げたテーマに取り組んでまいりました。

 

情報プラットフォーム事業については、1月に「オートモーティブ ワールド」(日本)、4月に上海モーターショー(中国)、9月にIAAミュンヘンモーターショー(ドイツ)に出展し、世界の顧客と直接対面営業を行いました。また、展示会取材により、カーメーカー各社や大手部品メーカーの最新情報を収集し、世界各国でのEV化やSDV(Software Defined Vehicle)などに対する自動車産業の趨勢の変化や動向を捉え、適時コンテンツに反映しました。ユーザーインターフェイスについても、モデルチェンジ予測や自動車メーカーの拠点情報の画面変更や、ヒートマップ分析をもとに利用頻度の高いコンテンツメニューの配置を最適化するなどユーザーの利便性向上の施策を実施しました。これらの結果、契約社数は前連結会計年度末から386社増加(前年同期327社増加)し5,046社となり5,000社を超えました。

分解調査データ販売事業については、カーメーカーや大手部品メーカーへの分解フルレポートやEVのバッテリー関連レポートが好調で前年同期を上回る結果となりました。コンサルティング事業については、コスト分析やECU調査などのベンチマーク関連の案件受注が好調に推移したことから、売上高、営業利益ともに前年同期を大きく上回る結果となりました。プロモーション広告事業(LINES)については、7割近い顧客がリピート契約する中、契約単価が100万円を超える顧客も増加した結果、売上高、営業利益ともに前年同期から約16%増加する結果となりました。市場予測情報販売事業については、第3四半期において契約更新率が若干低下したことや、Global DataによるLMC Automotive Ltd.買収に伴う社名変更の影響を受け、一時的に認知度が低下したことから、売上高は前年同期比微増にとどまりました。車両・部品調達代行事業については、日系カーメーカー製のe-アクスル関連部品への関心から受注が増加し、商談件数、成約件数ともに前年同期と同水準に回復しました。人材紹介事業については、第3四半期に入り一時的に成約件数が減少したため売上高は前年同期比微減となりました。自動車ファンド事業については、各組合員から受け取る管理報酬の内、当社比率に応じた額を売上高として四半期ごとに計上しております。第二号投資案件(2月)、第三号投資案件(6月)、さらには第四号投資案件(7月)を実行しました。

この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間における業績は売上高3,585百万円(前年同期比17.7%増加)、営業利益は1,454百万円(前年同期比22.7%増加)、経常利益は、1,454百万円(前年同期比22.6%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、1,006百万円(前年同期比21.4%増加)となりました。

 

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間より、一部の報告セグメントについて区分及び名称を変更しており、当第3四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

 

〇 事業セグメント別損益(連結ベース)

 

前第3四半期

連結累計期間
(自 2022年1月1日

  至 2022年9月30日)

(百万円)

当第3四半期

連結累計期間
(自 2023年1月1日

  至 2023年9月30日)

(百万円)

増減率(%)

情報プラットフォーム事業

売上高

1,941

2,303

+18.6

セグメント利益

1,160

1,417

+22.1

分解調査データ販売事業

売上高

176

203

+14.9

セグメント利益

87

88

+1.0

コンサルティング事業

売上高

239

349

+45.9

セグメント利益

39

82

+108.8

プロモーション広告事業

売上高

58

67

+16.3

セグメント利益

50

58

+16.1

市場予測情報販売事業

売上高

172

177

+2.6

セグメント利益

46

55

+17.2

車両・部品調達代行事業

売上高

294

324

+10.1

セグメント利益

38

54

+40.2

人材紹介事業

売上高

134

132

△1.6

セグメント利益

54

54

+1.3

自動車ファンド事業

売上高

29

29

セグメント利益

2

2

△7.2

売上高 計

3,046

3,585

+17.7

セグメント利益 計 ①

1,481

1,813

+22.5

部門共通費     ②

△295

△359

営業利益 計    ①-②

1,185

1,454

+22.7

 

 

○ 情報プラットフォーム事業:売上高2,303百万円(前年同期比18.6%増加)、セグメント利益(営業利益)1,417百万円(前年同期比22.1%増加)

当第3四半期連結累計期間における情報プラットフォーム契約社数は前連結会計年度末から386社増加(前年同期327社増加)の5,046社となりました。北米第2拠点としてのメキシコ子会社も本格的に営業活動を開始しました。地域別売上高では、前第2四半期に続き、北米とアジアでそれぞれ30%を超える増加率となりました。

 

○ 情報プラットフォーム事業地域別売上高

地域

前第3四半期連結累計期間

(自 2022年1月1日

  至 2022年9月30日)

(百万円)

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

 至 2023年9月30日)

(百万円)

増減率(%)

日本

889

955

+7.5

中国

350

415

+18.4

アジア

289

387

+33.8

北米

198

275

+38.5

欧州

201

254

+26.3

その他

11

15

+31.3

合計

1,941

2,303

+18.6

 

 

○ 分解調査データ販売事業:売上高203百万円(前年同期比14.9%増加)、セグメント利益(営業利益)88百万円(前年同期比1.0%増加)

当第3四半期連結累計期間における分解調査データ販売は、対象車両・コンポーネントの品揃えも増え、日系カーメーカーからHyundai Ioniq 5のフルレポートの受注や、大手部品メーカーからの比較的高額な受注があったこと等から、売上高は前年同期を上回りました。一方で利益率が高い内製化レポートの売上が少なかったため、営業利益は前年同期比微増となりました。

 

○ コンサルティング事業:売上高349百万円(前年同期比45.9%増加)、セグメント利益(営業利益)82百万円(前年同期比108.8%増加)

当第3四半期連結累計期間のコンサルティング事業は、ベンチマークを目的としたコンサルティング案件が全体の4割を占めました。コンサルタントの増強が奏功し自動車メーカーから自動運転に関する実験も受注したため売上を伸ばしました。また、利益率の高い案件も増え、営業利益も前年同期を大きく上回りました。

 

○ プロモーション広告事業(LINES):売上高67百万円(前年同期比16.3%増加)、セグメント利益(営業利益)58百万円(前年同期比16.1%増加)

当第3四半期連結累計期間のプロモーション広告事業は、引き続き展示会やセミナーの集客ツールとして利用され、また情報プラットフォーム事業の顧客5,000社キャンペーンの実施などにより売上が安定的に増加しました。

 

○ 市場予測情報販売事業:売上高177百万円(前年同期比2.6%増加)、セグメント利益(営業利益)55百万円(前年同期比17.2%増加)

当第3四半期連結累計期間の市場予測情報販売事業は、Global Dataへの社名変更の認知の遅れにより一時的にWEB広告の表示が減少したことや、契約更新率も7割弱と微減した影響から売上高は前年同期比微増に留まりました。営業利益は固定費の減少も寄与し、前年同期を上回る結果となりました。

 

○ 車両・部品調達代行事業:売上高324百万円(前年同期比10.1%増加)、セグメント利益(営業利益)54百万円(前年同期比40.2%増加)

当第3四半期連結累計期間における車両・部品調達代行事業は、受注社数の内、8割近い顧客がリピーターとなったことや、トヨタやTesla等のEV関連部品が増加したため第2四半期までの落ち込みを回復し、特に営業利益は前年同期を大きく上回りました。

 

○ 人材紹介事業:売上高132百万円(前年同期比1.6%減少)、セグメント利益(営業利益)54百万円(前年同期比1.3%増加)

当第3四半期連結累計期間の人材紹介事業は、第3四半期の成約件数が16件(前年同期24件)と前年同四半期比で減少した影響を受け、成約件数累計では66件(前年同期64件)にとどまり売上高は前年同期比微減となりました。一方で、営業利益については固定費が減少したことから前年同期比で微増となりました。なお、シニア人材登録システムの運用を2社目(カーメーカー)へ展開しました。

 

○ 自動車ファンド事業:売上高29百万円(前年同期比)、セグメント利益(営業利益)百万円(前年同期比7.2%減少)

当第3四半期連結累計期間の自動車ファンド事業は、2月の第二号投資案件、6月の第三号投資案件に続き、7月に第四号投資案件として、コネクテッド・カー領域を対象とした事業を行うスタートアップ企業「オーガニック・モビリティー株式会社」(日本)への投資を実行しました。

 

 

 (2) 財政状態の分析

(資 産)

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し、968百万円増加7,065百万円となりました。この増加の主な内訳は、現金及び預金の354百万円、投資有価証券の326百万円、建設仮勘定の235百万円、長期預金の61百万円、仕掛品の11百万円及び商品の11百万円の増加等であり、一方、減少の内訳は売掛金の62百万円、繰延税金資産の12百万円及び前渡金の15百万円の減少等であります。

(負 債)

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し、248百万円増加1,908百万円となりました。この増加の主な内訳は、前受金の258百万円、買掛金の16百万円及び賞与引当金54百万円の増加等であり、一方、減少の内訳は未払法人税等の67百万円、預り金の5百万円及び未払費用の2百万円の減少等であります。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、720百万円増加5,157百万円となりました。この増加の主な内訳は、親会社株主に帰属する四半期純利益1,006百万円の計上及び配当金383百万円の支払いによる利益剰余金の623百万円、為替換算調整勘定の29百万円及びその他有価証券評価差額金の67百万円の増加であります。