株式会社テラスカイ( )

ブランドなど:セールスフォース(Salesforce)AWS
情報・通信業システムプライムTOPIX Small 2

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E31453 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、トランプ米政権による追加関税政策の衝撃が幅広い産業に広がっている影響が懸念され、引き続き先行き不透明な状況が続いております。

 一方、国内のクラウド市場は依然として拡大が続いており、クラウドエンジニア人材の不足は恒常化しております。

 セールスフォース社に関しては、2024年9月に発表したAgentforce(エージェントフォース)(注1)と呼ばれるAIエージェントのサービスが顧客サービスやマーケティングキャンペーンなどの業務の自動化で注目されております。

 当社グループが主力事業を行うセールスフォース関連市場では、質の高いサービスの提供が出来る人材の確保や育成、再教育(リスキリング)が重要と考え、継続して積極的な採用、独自のエンジニア育成に取り組むことで、質量共に業界トップクラスの認定資格者を有し、開発案件を継続的に受注、対応することを可能にしております。これによって当社グループでは、クラウド市場におけるリーダーポジションで事業展開し、安定的な高成長を継続しております。

 尚、昨年4月発表した株式会社NTTデータとの資本業務提携の目的は主に下記の4点になります。

・国内顧客に共同でセールスフォース導入を推進する。

・顧客のDX戦略をEnd to Endでサポートする。

・相互のブランド力、人材育成システムをベースに、デジタル人材の獲得・拡大を加速する。

・グローバル・マーケットでの共同事業展開。

 当社と株式会社NTTデータでは、同発表後、継続的に上記の取り組みを進めております。

 又、子会社である株式会社BeeX(東証グロース 4270)が行う、SAPのクラウド・マイグレーション(注2)事業も、グループのコア事業として堅調に業績推移しております。

 一方、米国法人については解散、子会社の株式会社エノキ、株式会社DiceWorksについては、テラスカイ本体に吸収合併することでグループ全体としてのコスト削減、経営効率の改善に取り組んでおります。

 

 これらの結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高13,317,408千円(前年同期比11.6%増)、営業利益626,360千円(前年同期比2.7%増)、経常利益702,032千円(前年同期比3.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益407,136千円(前年同期比10.6%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① ソリューション事業

 当中間連結会計期間におけるソリューション事業の売上高は、Salesforceを中心としたクラウドサービスの導入開発、株式会社BeeXが行うSAPのクラウド・マイグレーション事業及び、セールスフォースエンジニア派遣の株式会社テラスカイ・テクノロジーズの業績が好調で、12,358,883千円(前年同期比11.5%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は、量子コンピュータ(注3)関連の研究開発を行う株式会社Quemixと、TerraSky(Thailand)Co.,Ltd.(タイ法人)の事業の立ち上がりが遅れていながらも、1,487,886千円(前年同期比4.2%増)となりました。

 

② 製品事業

 当中間連結会計期間における製品事業は、「mitoco(ミトコ)」を始めとする当社の全製品のサブスクリプション売上が対前年比で増加いたしました。結果として売上高は、1,063,307千円(前年同期比11.6%増)となりました。セグメント損失(営業損失)は、「mitoco ERP」等へ積極投資していることにより、80,934千円(前年同期はセグメント損失(営業損失)96,029千円)となりました。

 

 当中間連結会計期間の当社グループの主な取り組みは、以下のとおりです。

2025年3月

・子会社で、量子コンピュータのアルゴリズム・ソフトウェアの研究開発を行う株式会社Quemixと旭化成株式会社と東京大学と量子科学技術研究開発機構の研究グループは、 Quantinuum社製量子コンピュータと東京大学物性研究所のスーパーコンピュータを連携させたハイブリッドコンピューティングを用いて量子化学計算を実行し、窒化アルミニウムの新たな用途の可能性を示すことに成功しました。

・新潟県上越市のIT教育推進への貢献が認められ、上越市から感謝状を授与されました。当社は2017年にサテライトオフィスを上越市に開設し、上越市内の小学校をはじめ中学・専門学校において、エンジニアがIT出前授業を継続して実施しています。

・ GitLab Inc.(本社所在地:米国サンフランシスコ)と、DevSecOps統合プラットフォームGitLab(読み方:ギットラボ)のリセール、インテグレーションを行えるOpenPartner契約を締結しました。当社は開発内製化に取り組む企業に対して、開発スピード、セキュリティレベル、ソフトウェアの品質管理を確保する環境作りに貢献します。

・「mitoco(ミトコ)」は株式会社セールスフォース・ジャパンが公開した「2024年人気のあったAppExchangeアプリランキング」に5年連続で入賞しました。

・AI開発を行う子会社、株式会社エノキを当社に吸収合併することを発表しました。効力発生日は、2025年6月1日です。

・子会社の株式会社スカイ365の株式の一部を、同じく当社の子会社の株式会社BeeXに譲渡することを発表しました。BeeXが従来MSP(運用・監視・保守)業務の一部を委託してきたスカイ365の株式をBeeXに譲渡し、同社をBeeXの子会社とすることで、MSP事業を両社連携して提供することを可能とし、MSPサービスの品質の向上や販路拡大するものです。

2025年4月

・当社は株式会社セールスフォース・ジャパン(本社:東京都千代田区)が日本での展開開始を発表した「AgentExchange」に、初期パートナーとして参画しました。当社は、これに伴い「mitoco Agent」及び「mitoco Agent 会計」の2つのソリューションを同マーケットプレイス上で提供開始しました。

・子会社である株式会社リベルスカイ(本社:東京都中央区)は、米国ネバダ州ラスベガスで開催されたイベント「Google Cloud NEXT '25」内の「2025 Partner of the Year」において、「Security-Japan」部門を受賞しました。

・株式会社Quemixは、SCSK株式会社、株式会社テラスカイ、YNF合同会社、みずほキャピタル、及び未来創造キャピタルから、量子コンピュータの社会実装に向けた研究開発を加速することを目的とし、第三者割当増資により総額5.5億円の資金調達を実施しました。

・当社は、資本業務提携を行ったNTTデータと共に「NTT DATA Salesforce Hub」を設立しました。両社は協業開始以来ワーキンググループを立ち上げ、企業のSalesforce導入プロジェクトを推進してまいりましたが、上記組織の設立を機に、日本全国のSalesforceビジネスを更に加速化してまいります。

・グループウェア「mitoco(ミトコ)」が、アイティクラウド株式会社(本社所在地:東京都港区)主催の「ITreview Grid Award 2025 Spring」において、グループウェア部門で「High Performer」を受賞いたしました。グループウェア部門での受賞は「ITreview Grid Award 2022 Summer」以来、12回連続となります。

 

2025年5月

・株式会社Quemixと本田技研工業株式会社の研究開発部門である株式会社本田技術研究所(本社:埼玉県和光市)は、量子化学計算分野で量子コンピュータを用いた共同研究を開始し、量子コンピュータを用いてシミュレーションを行う際に必要となる「量子状態を読み出す新技術」の共同開発に成功しました。

2025年6月

・Q9 Elements, Inc.(本社所在地:米国サンフランシスコ)と、Elements.cloud (読み方:エレメンツ・ドット・クラウド)について日本国内の独占販売契約を締結しました。「Elements.cloud」は、Salesforce組織を最適に管理するチェンジインテリジェンスプラットフォームです。

・異なるシステムやサービスのデータを連携させる次世代型クラウドデータ連携サービス「mitoco X(ミトコエックス)」の新バージョン Ver.2.0の提供を開始しました。

2025年7月

・株式会社ドクタートラストが提供する「ストレスチェック」において、働きやすい職場として1,505社中1位を獲得しました。2024年の2位に続き、2年連続の受賞となります。

・グループウェアmitocoは、アイティクラウド株式会社(本社所在地:東京都港区)主催の「ITreview Grid Award 2025 Summer」において、グループウェア部門で「High Performer」を受賞いたしました。グループウェア部門での受賞は「ITreview Grid Award 2022 Summer」以来、13回連続となります。

・株式会社Quemixが、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公募事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の量子コンピュータに携わる人材育成(委託)の実施予定先に決定されました。

2025年8月

・2025年8月6日、鹿児島サテライトオフィスを開設いたしました。

・2025年8月27日、盛岡サテライトオフィスを開設いたしました。

・マーケティング・オートメーションを行う子会社、株式会社DiceWorksを当社に吸収合併することを発表しました。効力発生日は、2025年11月1日です。

 

※用語解説

(注1)Agentforce(エージェントフォース):

セールスフォース社が提供するAIエージェントプラットフォーム。カスタマーサポートや営業、マー ケティングなどの業務を効率化するために、自律的に行動しサポートしてくれるAIアシスタント。

(注2)クラウド・マイグレーション:

サーバーなどの機器を自社が管理する施設(ビルやデータセンターなど)で運用するITシステムの環境から、AWS(Amazon Web Services)、Google Cloud PlatformやMicrosoft Azureなどのパブリック・クラウドにシステムを移行すること。

(注3)量子コンピュータ:

量子力学の現象を情報処理技術に適用することで、従来型のコンピュータでは容易に解くことのできない複雑な計算を解くことができるコンピュータであり、量子ゲート方式と量子アニーリング方式の大きく2つに分類される。量子ゲート方式は、従来型のコンピュータの上位互換としての期待が高く、GoogleやIBMなどの大手ITベンダーやスタートアップがハードウェアの開発を進めている。量子アニーリング方式は、組み合わせ最適化問題を解くことに特化している。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当中間連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末より312,460千円増加し、13,157,375千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加163,741千円及び前払費用の増加150,760千円によるものであります。

(固定資産)

 当中間連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末より265,437千円増加し、6,890,613千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の増加289,219千円によるものであります。

(流動負債)

 当中間連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末より134,070千円増加し、5,858,831千円となりました。これは主に、契約負債の増加295,997千円及び買掛金の減少126,530千円によるものであります。

(固定負債)

 当中間連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末より32,130千円減少し、873,654千円となりました。これは主に、繰延税金負債の減少39,263千円によるものであります。

(純資産)

 当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末より475,957千円増加し、13,315,503千円となりました。これは主に、資本剰余金の増加68,847千円及び利益剰余金の増加407,136千円によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、6,676,178千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における営業活動の結果、収入は710,179千円(前年同期は402,037千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益766,188千円、減価償却費317,586千円、契約負債の増加295,999千円、未払消費税等の減少173,257千円、預り金の増加146,707千円及び法人税等の支払額422,152千円があったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における投資活動の結果、支出は629,672千円(前年同期は598,844千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出370,201千円及び敷金及び保証金の差入による支出314,167千円があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における財務活動の結果、収入は85,611千円(前年同期は9,998千円の支出)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入226,172千円、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出126,332千円があったこと等によるものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、124,242千円であります。