売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E32108 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間(2023年2月1日~2023年10月31日)におけるわが国経済は、消費者の購買行動がコロナ禍以前の状態に戻りつつあり、インバウンド需要の回復、雇用・所得環境に改善の動きがみられるなど、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念などの海外経済の減速、物価上昇による家計や企業への影響など、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

 ゴルフ事業を取り巻く環境におきましては、個人を中心とした少人数での利用だけではなく、大人数を集客するイベント企画やコンペ等の団体客の予約も回復傾向となりました。しかしながら記録的な猛暑の影響等もあり、ゴルフ場利用者数の前年同月比は7月0.6%増、8月4.5%減、9月1.9%増と推移しました。また、ゴルフ場売上高の前年同月比は7月5.1%増、8月1.9%増、9月7.8%増と堅調な結果となり、原材料費の高騰等を背景としたプレー単価の高止まりは以前続いております(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)。また、引き続き世界的な資源価格の高騰と円安による物価上昇は個人の消費意欲を減退させる要因となっており、ゴルフ用品販売については低調となりました。

 トラベル事業を取り巻く環境におきましては、訪日外客数は8月が2,157千人(2019年同月比14.4%減)、9月が2,184千人(2019年同月比3.9%減)、10月が2,516千人(2019年同月比0.8%増)と新型コロナウィルス感染症の感染拡大後、10月が初めて2019年同月を越えました。特に欧米を中心とした各国からの観光客が大幅に増加しており、今後のインバウンド需要に期待が持てる傾向となっております。一方、出国日本人数は8月が1,200千人(2019年同月比43.1%減)、9月が1,004千人(2019年同月比42.6%減)、10月が937千人(2019年同月比43.6%減)となっており、アウトバウンドの回復には更に時間を要するものと考えられます(日本政府観光局「JNTO」)。

 このような環境の下、当社グループは『1人予約ランド』を核にしたゴルフ事業の更なる拡大を推進し、トラベル事業の収益力の強化を進めました。

 

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高2,769,636千円(前年同期比19.4%減)、営業利益38,679千円(前年同期比80.8%減)、経常利益26,976千円(前年同期比84.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,733千円(前年同期比98.4%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(ゴルフ事業)

 ゴルフ事業におきましては、『1人予約ランド』を中心とするASPサービスが引き続き好調を維持し、登録会員数も堅調に推移しました。2023年8月には100万人を突破し、2023年10月31日時点では102.5万人(前年同期比11.0%増)と増加を続けております。引き続き、多くのユーザーから支持されるサービスとなるよう更なる成長を続けてまいります。

 広告・プロモーションサービスにおきましては、ポータルサイト『VALUE GOLF WEB』へのアクセス数が前年比110%超の水準で推移しており、『月刊バリューゴルフ』『バリューゴルフレッスン』といった各サービスにおける集客効果が強化されております。『月刊バリューゴルフ』は直接ゴルファーの手元に届く媒体として、確固たる地位を確立しております。

 レッスンサービスにおきましては、ゴルフ場にて開催する『バリューゴルフレッスン』のリニューアルを行いました。『ガチレッスン』『ガチゴルフ』と複数のプランを用意し、本気で上達に取り組みたいゴルファーからエンジョイゴルファーまで、幅広い要望への対応をサービス化しております。また『バリューゴルフ大崎』、『ジーパーズゴルフクラブ浦安 by Valuegolf』においては、インドアレッスン・クラブ試打・練習利用・ショップ・工房とバリエーションに富んだゴルフ関連サービスを展開する複合ゴルフ施設としてゴルファーの認知が進み、両施設ともに会員数が堅調に推移しております。新たに会員向けにゴルフツアーを催行するなど、ゴルファー同士の新たなコミュニティが形成されるような仕掛けも実施しております。当施設を中心として、会員のゴルフライフがより充実したものとなるようサービスやイベントの改善を進めてまいります。

 ECサービスにおきましては、昨年からの円安の影響を受け海外クラブの輸入価格が高止まりしており、販売単価が上昇していることから売上高の確保に苦戦いたしました。当社グループでは並行輸入品を多く取り扱うことで他社との差別化を図っておりましたが、当面の間は日本モデルとの比較で価格優位性も担保できないことが予想されるため、商品構成を大幅に変更するなどビジネスモデルの変革を進めております。変革の一つとしてゴルフ場のインショップ運営を開始いたしました。ボールや手袋など、ゴルフ場において需要の高いゴルフ用品の販売力を高めてまいります。

 

 以上の結果、売上高2,522,036千円(前年同期比20.5%減)、営業利益304,602千円(前年同期比36.3%減)となりました。

 

(トラベル事業)

 トラベル事業におきましては、インバウンドを中心として旅行需要の回復傾向が持続しております。当社グループにおいてもインバウンド需要に対応すべく、海外の旅行会社や現地法人への営業を強化いたしました。円安や年末商戦を追い風にし、航空券販売にもより一層力を入れてまいります。こうした背景から当第3四半期連結累計期間の旅行の催行本数・取扱高はともに前年を上回る推移となっておりますが、更なる収益性の改善に向け、より利益率の高い商品への販売シフトを行いました。

 

 以上の結果、売上高228,472千円(前年同期比3.1%減)、営業利益9,463千円(前年同期比456.1%増)となりました。

 

(その他の事業)

 その他の事業セグメントにおきましては、広告メディア制作事業において、ブライダルメディア広告のクライアントである結婚式場等の収益が回復傾向となっております。また、社内の制作リソースを活用し、利益率の高い新たな商材制作へと構造転換を図りました。

 

 以上の結果、売上高26,468千円(前年同期比11.4%減)、営業利益10,983千円(前年同期比19.8%増)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比較して170,935千円増加し、2,679,312千円となりました。これは主に商品の増加35,808千円、旅行前払金の増加27,504千円及び売掛金の増加49,731千円によるものであります。

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比較して205,488千円増加し、1,537,475千円となりました。これは主に短期借入金の増加250,000千円及び旅行前受金の増加31,471千円によるものであります。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比較して34,553千円減少し、1,141,836千円となりました。これは主に利益剰余金の減少34,402千円によるものであります。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。