売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00674 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴うアフターコロナへの転換期を迎え、対面型サービス業である外食や宿泊需要が増加しました。この他、製造業における復調の流れが継続し、インバウンド需要の回復や賃金上昇などもあって経済は緩やかに回復傾向にありました。その一方で、巣ごもり需要は一巡し、原油価格の高騰や為替相場の変動による影響が長期化したことで、生活必需品や資材価格の上昇を引き起こすなど依然として先行き不透明な状況が続いております。

米国の経済は、良好な雇用環境と実質賃金の上昇の他、輸送やヘルスケア、娯楽といったサービス消費が増加していますが、インフレ抑制に向けた金融引き締めは継続されており、景気後退への懸念が生じております。

中国の経済は、ゼロコロナ政策解除を受け輸出額は年初に増加したものの、住宅を中心とした不動産開発投資の減少幅の拡大や輸出の低迷によって景気減退の可能性があります。

このような状況の中、当社グループは、「進化 - パーパス経営・サステイナブル経営のスタート -」を中期経営計画のスローガンに掲げ、連結売上高1,070億円、営業利益70億円(2025年12月期)の達成を目標としており、グループ全社が結束して新たな市場開拓、積極的な設備投資、品質管理の改善などにより業績の向上に努めてまいりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は675億86百万円(前年同期比11.7%増加)、営業利益は45億円(前年同期比37.5%増加)、経常利益は47億27百万円(前年同期比31.6%増加)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は32億5百万円(前年同期比42.4%増加)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

① 紙加工品事業

当第3四半期連結売上高の70.7%を占めるこの部門では、紙袋(対連結売上高構成比29.1%)は、国内における個人消費の増加と観光需要の回復が持続していることもあり、同上売上高は196億78百万円(前年同期比14.5%増加)となりました。

紙器(同上構成比25.5%)は、テイクアウト用の食品向けパッケージの販売や食品を中心とした土産物市場が好調に推移した結果、同上売上高は172億39百万円(前年同期比15.2%増加)となりました。

段ボール(同上構成比13.6%)は、メーカー向けの販売並びにEC市場向けパッケージの販売が前年並みに推移し、同上売上高は91億84百万円(前年同期比3.1%増加)となりました。

印刷(同上構成比2.5%)は、株式会社京浜特殊印刷、日幸印刷株式会社ともに売上が堅調に推移し、同上売上高は16億93百万円(前年同期比7.5%増加)となりました。

以上により、この部門の売上高は477億96百万円(前年同期比12.1%増加)となり、営業利益は42億6百万円(前年同期比37.3%増加)となりました。

 

② 化成品事業

当第3四半期連結売上高の14.7%を占めるこの部門では、紙おむつ用製品並びに食品向け軟包装の販売が引き続き堅調に推移したことに加えて、個人消費や訪日外国人の増加に伴うインバウンド需要の回復もあり、通販や専門店向けの販売も堅調に推移した結果、同部門の売上高は99億26百万円(前年同期比22.3%増加)となり、営業利益は4億56百万円(前年同期比44.0%増加)となりました。

 

③ その他

当第3四半期連結売上高の14.6%を占めるこの部門では、コロナワクチン関連の販売が減少したものの、専門店向けの縫製品や不織布バッグの販売が堅調に推移したことにより、同部門の売上高は98億64百万円(前年同期比1.5%増加)となり、営業利益は7億41百万円(前年同期比18.2%増加)となりました。

 

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2億58百万円減少し、941億7百万円となりました。これは主に「建物及び構築物」20億50百万円・「土地」19億9百万円・「無形固定資産」15億28百万円・「商品及び製品」13億77百万円の増加、「受取手形及び売掛金」52億19百万円・「有価証券」29億円の減少によるものです。

当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ33億63百万円減少し、256億30百万円となりました。これは主に「支払手形及び買掛金」22億60百万円・「未払法人税等」5億60百万円の減少によるものです。

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ31億5百万円増加し、684億76百万円となりました。これは主に「利益剰余金」18億73百万円・「その他有価証券評価差額金」8億97百万円の増加によるものです。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2億88百万円であります。

 

(6)主要な設備

前連結会計年度末において計画中でありました当社本社ビルの建替えが当第3四半期連結累計期間において完了いたしました。これにより建物及び構築物が23億5百万円増加しております。