売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E33391 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、当社グループは第1四半期連結会計期間より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前第2四半期連結累計期間及び前連結会計年度の数値もIFRSベースに組み替えて比較分析を行っております。

 

(1) 経営成績の状況

 当社グループは、「未来のソフトウエアを形にする」というミッションのもと、自然言語処理、画像認識、機械学習/深層学習技術を用いたアルゴリズムの研究開発、ソリューション提供、プロダクトの拡販による社会実装を進めております。

 AI Research & Solution事業では、アルゴリズム・知能化技術の事業化を行っており、パートナー企業のニーズに合わせて共同研究開発からソリューションの提供までを一気通貫で実施しております。また、実オペレーションを通じた製品/サービス開発の一環で、IoT機器からリアル空間のデータをクラウド上に収集し顧客への価値提供を実現するサービスの開発を、モビリティ事業(駐車場機器の製造販売事業)を通じて行っております。

 AI SaaS事業では、AI Research & Solution事業におけるアルゴリズムの開発成果をもとに、汎用的なニーズに対応するプロダクトを販売しております。企業における「顧客接点」及び「社内業務」領域向けにソフトウエアプロダクトを提供することで、人の業務を効率化し能力を拡張していく形で、ビジネス支援や企業の課題解決を実現しております。

 当第2四半期連結累計期間は、深刻化する人材不足とAIの技術進化による顧客ニーズの高まりを背景に、顧客基盤の拡大、及びAI Research & Solution事業とAI SaaS事業の両輪での事業拡張を目指す成長戦略のもと、当社内の事業間連携の強化及び顧客への未来提案を推進してきた結果、AI Research & Solution事業におけるソリューション案件数、並びにAI SaaS事業におけるプロダクトの導入社数及び年間経常収益の積み上げを着実に実現しております。また、今後の成長に向けて優秀な人材の採用を進めるとともに、ソフトウエアプロダクトの強化や研究開発などの先行投資に注力してまいりました。

 この結果、当第2四半期連結累計期間の売上収益は8,123,590千円(前年同四半期比21.9%増)となりました。これは主に、AI Research & Solution事業におけるソリューション案件の獲得とAI SaaS事業におけるプロダクトの販売が拡大したことによるものであります。また、モビリティ事業につきましても前年同四半期比で堅調に推移しております。

 事業利益は2,020,276千円(前年同四半期比124.4%増)となりました。これは主に売上収益が増加したことに加えて、過年度に計上した信託型ストックオプション関連損失について、支払実務の進捗に伴う金額精緻化により差益(342,631千円)が発生したことによるものであります。

 税引前四半期利益は2,226,989千円(前年同四半期比287.2%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,403,717千円(前年同四半期比585.4%増)となりました。これは事業利益の増加に加えて、持分法による投資損益が改善したことによるものであります。

 

 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

(AI Research & Solution事業)
  AI Research & Solution事業につきましては、生成AIの出現に伴って当社の強みである自然言語処理技術の適応範囲が拡張しており、パートナー企業からのニーズに対応したアルゴリズムソフトウエアの研究開発やソリューション案件が継続して増えていることから、売上は堅調に推移いたしました。また、モビリティ事業においては、顧客である駐車場運営会社の新規駐車場開設への投資意欲が改善しており、前年同四半期比で駐車場機器の販売が増加しております。

 この結果、売上収益は4,773,130千円(前年同四半期比26.7%増)、セグメント利益は1,044,578千円(前年同四半期比148.0%増)となりました。

 

 
(AI SaaS事業)
 AI SaaS事業につきましては、AI SaaSの導入による業務の高度化・自動化を進めるニーズが拡大している環境の中で、自動応答エンジンを中心にAI SaaSの新規受注とライセンスの積み上げを進めてまいりました。AI SaaS事業下にある連結子会社間及び事業間での連携を推進し、新規顧客の獲得及び既存顧客への相互送客等を通じて売上並びに利益の成長に繋げております。

 この結果、売上収益は3,429,030千円(前年同四半期比18.3%増)、セグメント利益は1,495,791千円(前年同四半期比49.9%増)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産の状況

当第2四半期連結会計期間末における資産合計は38,704,338千円となり、前連結会計年度末に比べ170,335千円減少いたしました。流動資産は19,354,481千円(前連結会計年度末比147,350千円増)となりました。主な増加要因は、その他の流動資産が187,240千円増加したことによるものであります。また、非流動資産は19,349,856千円(前連結会計年度末比317,686千円減)となりました。主な減少要因は、使用権資産が172,501千円、持分法で会計処理されている投資が88,236千円、無形資産が62,767千円減少したことによるものであります。

 

② 負債の状況

当第2四半期連結会計期間末における負債合計は7,852,952千円となり、前連結会計年度末に比べ1,567,512千円減少いたしました。主な減少要因は、営業債務及びその他の債務が951,081千円、借入金(非流動)が579,285千円減少したことによるものであります。

 

③ 資本の状況

当第2四半期連結会計期間末における資本合計は30,851,385千円となり、前連結会計年度末に比べ1,397,177千円増加いたしました。主な増加要因は、利益剰余金が1,403,717千円増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は15,588,411千円となり、前連結会計年度末に比べ75,730千円増加いたしました。
 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は1,126,767千円(前年同四半期は1,326,427千円の増加)となりました。主な増加要因は税引前四半期利益2,226,989千円、減価償却費及び償却費831,138千円、主な減少要因は営業債務及びその他の債務の減少額943,382千円、法人所得税の支払額894,472千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は252,582千円(前年同四半期は165,100千円の減少)となりました。主な減少要因は無形資産の取得による支出302,123千円、その他の金融資産の取得による支出149,999千円、有形固定資産の取得による支出96,125千円、主な増加要因は持分法で会計処理されている投資の払戻による収入300,899千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は798,455千円(前年同四半期は1,226,836千円の減少)となりました。主な減少要因はリース負債の返済による支出351,340千円、借入金の返済による支出330,845千円であります。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は68,346千円であります。