売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E36637 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間(2025年6月1日~2025年11月30日)における当社グループの経営成績は、売上高および各段階利益において前年同期比で大幅な減少となりました。その背景には複数の要因が存在しますが、最大の要因として、当社グループにとって長年にわたり最大規模かつロイヤルカスタマーであった特定の大口取引先とのビジネス連携が当期初頭をもって終了したことに伴う、構造的な売上剥落が発生した点が挙げられます。

当該取引先との関係は、単なる一案件・一取引にとどまらず、当社グループの事業ポートフォリオの中でも相当な売上規模と稼働比率を占めるものであり、その終了は短期的な業績インパクトが避けられない事象でありました。一方で、このビジネス連携の終了は、取引先側の事業戦略および調達方針の転換を背景としたものであり、当社グループの競争力や品質に起因するものではありません。当社としては一定の予見可能性をもって本事象を認識しており、当中間期は、その影響が業績数値として顕在化する最初の期間となりました。

この売上剥落については、短期的には業績下押し要因として作用しておりますが、当社グループでは同時に、特定顧客への依存度が高い事業構造を見直す契機として捉え、経営構造および事業モデルの再設計を進めてまいりました。その結果、当中間期は、売上・利益水準の面では厳しい数値となっておりますが、同時に、事業ポートフォリオの分散化と中長期的な成長基盤の再構築を進めた期間であると認識しております。

マクロ環境としては、国内経済は緩やかな回復基調を維持したものの、企業のIT投資姿勢は量的拡大から質的選別へと移行し、DX領域においては、単発的なツール導入ではなく、業務変革の実装・定着・改善までを含めた一気通貫型の支援が強く求められる市場環境となっております。

当社グループは、こうした環境変化を踏まえ、当中間期を「売上規模の回復を最優先する期間」ではなく、成長の質と再現性を高めるための構造転換フェーズと位置付けました。その中核に据えたのが、DXソリューション事業における『Tran-DX』、Techwiseコンサルティング事業におけるAI前提の経営・業務変革支援、そしてゲームコンテンツ事業における将来成長オプションの育成という、三事業を因果構造として統合する成長シナリオであります。

 

(DXソリューション事業)

DXソリューション事業においては、従来の労働集約型・個別受託型モデルから脱却し、特定顧客の大規模案件に依存しない収益構造への転換を進めております。『Tran-DX』はその象徴的な取り組みであり、RPA・AI・ノーコードDBといった技術要素を単体で提供するのではなく、業務再設計から基盤実装、運用定着、改善サイクルまでを一体で設計・提供することを目的としています。

当中間期においては、案件設計思想の刷新、プロジェクト別採算管理の高度化、ストック化を前提とした契約・運用モデルの整備、人材ポートフォリオの再構築など、中長期的な成長モデル構築に向けた基盤整備を集中的に進めました。

その結果、DXソリューション事業の売上高は1,456百万円(前中間連結会計期間比25.0%減)、セグメント利益は260百万円(前中間連結会計期間比49.3%減)となりましたが、この減少分の大部分は、前述の大口顧客取引終了に伴う影響によるものです。一方で、新規顧客との取引開始やソリューション型案件の積み上げは着実に進んでおり、売上構成の分散と質的転換は進展しております。

 

(Techwiseコンサルティング事業)

Techwiseコンサルティング事業においては、DXソリューション事業の上流に位置付ける形で、AI前提の経営・業務・意思決定構造を再設計する高付加価値案件の獲得を進めております。

当中間期においては、連結子会社である株式会社Almondoの業績寄与に加え、生成AI・機械学習の実装力をグループ内に取り込むことで、設計から実装・運用までを一体で提供できる体制を整備しました。

これにより、Techwiseコンサルティング事業の売上高は483百万円(前中間連結会計期間比14.4%増)と二桁の増収となりました。一方で、先行的な高度専門人材への投資を継続したことから、セグメント利益は108百万円(前中間連結会計期間比4.0%減)となりましたが、これはDXソリューション事業への送客拡大および案件単価向上を通じて回収可能な投資であると位置付けております。

 

(ゲームコンテンツ事業)

ゲームコンテンツ事業においては、収益の振れ幅が大きい事業特性を踏まえ、当中間期は短期的な損益管理と将来価値創出の両立を意識した運営を行いました。アーケードゲーム機案件や映像制作案件は堅調に推移する一方、技術力および人材への投資を継続しております。

特に、リアルタイムVFX制作に強みを持つ連結子会社である株式会社Skyartsを中心に、高難度案件への対応力を内製化することで、制作単価の向上と外注依存度の低減を進めております。当中間期は体制整備と先行投資の影響により、売上高は551百万円(前中間連結会計期間比11.6%増)を確保しつつ、セグメント損失は1百万円前中間連結会計期間はセグメント利益27百万円)を計上しましたが、これは損失を限定した上で将来の成長確率を高める戦略的判断によるものです。

 

(連結業績総括と今後の方向性)

以上の結果、当中間連結会計期間の連結業績は、売上高は2,490百万円(前中間連結会計期間比13.2%減)、営業利益は17百万円(前中間連結会計期間比94.3%減)、経常利益は37百万円(前中間連結会計期間比88.3%減)、親会社株主に帰属する中間純損失は29百万円(前中間連結会計期間は親会社株主に帰属する中間純利益223百万円)となりました。これらの数値には、大口取引先とのビジネス連携終了に伴う構造的な売上剥落が明確に反映されております。

当社グループは、当中間期を、特定顧客依存からの脱却と、ストック売上比率、ARR、1人当たり粗利といった中核KPIを中長期的に引き上げるための構造転換フェーズと位置付けております。今後は、Techwiseによる上流設計、Tran-DXによる実装・定着・ストック化、ゲーム事業による将来成長オプション、さらにM&Aを通じた成長レバレッジを一体の因果構造として運用することで、業績の回復と企業価値の持続的向上を目指してまいります。

 

財政状態については、次のとおりであります。

① 資産の部

 当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ387百万円減少し、3,489百万円となりました。

(流動資産)

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ229百万円減少し、2,288百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少が180百万円、前払費用の減少が47百万円あったこと等によります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末に比べ157百万円減少し、1,200百万円となりました。これは主にのれんの減少が103百万円、投資その他の資産の減少が56百万円あったこと等によります。

 

② 負債の部

当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ206百万円減少し、876百万円となりました。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ179百万円減少し、715百万円となりました。これは主に買掛金の減少が38百万円、前受収益の減少が109百万円あったこと等によります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末に比べ26百万円減少し、160百万円となりました。これは主に長期借入金の減少が23百万円あったこと等によります。

 

③ 純資産の部

当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ181百万円減少し、2,612百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する中間純損失を29百万円計上したこと、剰余金の配当を179百万円行ったこと等によります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて181百万円減少し、1,411百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における営業活動の結果使用した資金は、31百万円前中間連結会計期間329百万円の獲得)となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前中間純利益が37百万円、のれん償却額が103百万円であり、資金の減少の主な要因は、前受収益の減少額が109百万円、法人税等の支払額が45百万円となっております。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における投資活動の結果獲得した資金は、46百万円前中間連結会計期間1百万円の獲得)となりました。資金の増加の主な要因は、保険積立金の解約による収入が96百万円であり、資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出が40百万円となっております。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における財務活動の結果使用した資金は、202百万円前中間連結会計期間219百万円の使用)となりました。資金の減少の主な要因は、長期借入金の返済による支出が23百万円、配当金の支払額が178百万円となっております。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発活動の金額はありません。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。