売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00852 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、内需に弱さがみられるものの、インバウンド需要は新型コロナ感染拡大前の水準に戻るなど、全体では緩やかな景気回復が続いております。一方、海外経済は、ウクライナ・中東情勢の長期化による世界的な資源・エネルギー価格の高騰、米国経済にも減速の動きが見え始めており、引き続き欧州経済の低迷、不動産バブル崩壊による中国経済の停滞など、依然として先行きが不透明な状況が続いております。

 このような事業環境のなかで、当社グループは経営基盤の更なる強化に取組むとともに、収益拡大への貢献が期

待できる品目への選択と集中を推進してまいりました。

 この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は243億2百万円(前年同四半期比12.5%減)となりました。利益面は営業利益29億6千3百万円(同28.0%減)、経常利益32億4千6百万円(同26.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億9千8百万円(同27.1%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較について

は、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。

① 機能性製品

 当セグメントにおきましては売上高は187億6千8百万円(前年同四半期比12.4%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は25億2千3百万円(同25.6%減)となりました。

(参考)

 

 

 

 

 

2023年3月期

2024年3月期

対前年差額

前年度比

(単位:百万円)

第3四半期

第3四半期

 

増減率

ビューティケア

5,559

5,874

315

5.7%

ヘルスケア

4,077

3,763

△ 313

△ 7.7%

ファインケミカル

5,386

3,665

△ 1,721

△ 32.0%

トレーディング

6,406

5,464

△ 942

△ 14.7%

売上高 合計

21,429

18,768

△ 2,661

△ 12.4%

ビューティケア

1,584

1,671

86

5.5%

ヘルスケア

613

101

△ 511

△ 83.4%

ファインケミカル

975

509

△ 466

△ 47.8%

トレーディング

216

241

24

11.3%

営業利益 合計

3,390

2,523

△ 866

△ 25.6%

(ビューティケア)

 海外景気の減速を背景に、海外向けの化粧品用ウールグリース誘導体の販売は減少致しましたが、海外向け化粧品用機能性油剤はサステナブルな顧客ニーズに対応した拡販活動により販売が増加致しました。また、国内向け化粧品用リン脂質素材についても拡販が順調に進捗し販売が増加致しました。

(ヘルスケア)

 医薬品用リン脂質の新プラントにおける商業生産開始に向けたテスト生産を計画通り実施した影響により、医薬品用リン脂質の販売が減少致しました。また、医薬品用リン脂質プラント立ち上げに伴う減価償却費が増加致しました。

(ファインケミカル)

 海外景気の減速を背景に、脂肪酸アマイド、酸クロライド、工業用ウールグリース誘導体の販売が減少致しました。

② 環境衛生製品

 当セグメントにおきましては、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけ変更以降、感染症対策製品への需

要が落ち着いたことに加えて、市場における在庫調整の影響を受けて手指消毒剤の販売が減少致しました。この結果、売上高は53億4千4百万円(前年同四半期比12.2%減)、セグメント利益(営業利益)は3億5千8百万円(同40.0%減)となりました。

③ その他

 その他の事業の売上高は1億9千万円(前年同四半期比21.6%減)、セグメント利益(営業利益)は8千1百万円(同37.1%減)となりました。

 

 当第3四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度(以下「前期」という。)比5億8千8百万円増加し、572億6千1百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加などにより流動資産が4億1千7百万円増加し、機械装置及び運搬具の増加などにより固定資産が1億7千万円増加したことによるものであります。

 当第3四半期連結会計期間の負債は、前期比2億5千6百万円減少し、103億1千5百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少などにより流動負債が5千8百万円減少し、繰延税金負債の減少などにより固定負債が1億9千7百万円減少したことによるものであります。

 当第3四半期連結会計期間の純資産は、前期比8億4千5百万円増加し、469億4千6百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益22億9千8百万円を計上した一方自己株式5億1千万円の増加及び配当金の支払い14億6千万円などにより株主資本が3億7千5百万円増加し、その他有価証券評価差額金の増加などによりその他の包括利益累計額が4億7百万円増加したことなどによるものであります。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は6億5千7百万円であります。