売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E33966 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

わが国の経済は、景気に緩やかな回復の動きが見られました。しかしながら、ウクライナおよび中東地域をめぐる情勢や円安等の影響による物価上昇に加え、金融資本市場の変動など先行きに対する不透明感が高まりました。印刷業界においては、デジタルメディアの拡大とともに従来型の紙媒体の需要が減少傾向にあります。その一方で、印刷EC業界はまだまだ潜在需要が大きく、年々成長しており、2022年の市場規模は1,340億円程度まで拡大したと想定されております(株式会社矢野経済研究所「国内印刷通販市場に関する調査」2023年2月より)。国内での広告市場も年々拡大しており、2022年のインターネット広告以外の広告市場は国内全体で約4.0兆円、なかでも当社グループの現在の事業領域(テレビCM、交通広告、ダイレクトメール及び新聞折込)における市場規模は約2.5兆円となっております(電通「日本の広告費 2022年」に基づく当社試算によります)。特にテレビCMについては、わが国でもっともリーチコストが安く多くの人々に情報を届けられる媒体であることから、より多くの企業がマーケティング手法として活用できる余地が残されています。当社グループは、テレビCMの小ロットかつ低価格での販売、ITを用いた効果分析といった独自の価値提供を通じ事業展開を図っております。

このような状況の中、当社グループは、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンの基、主に印刷・集客支援の統合バーティカルプラットフォーム「ラクスル」、テレビCM・動画広告の統合バーティカルプラットフォーム「ノバセル」を運営してまいりました。

当期からは代表取締役の変更もあり、ラクスルグループにとっての第二次創業期に入りました。複数事業を運営・最適化しながら、内製の事業立ち上げだけではなく、連続的なM&Aによる拡張を通して事業のさらなる成長へとつなげてまいります。当第2四半期連結累計期間においては、株式会社ラクスルファクトリーの株式取得、株式会社ダンボールワンとの合併、株式会社AmidAホールディングスへの公開買付の実施・完了など新たなグループ作りへの積極的な動きをしております。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は23,990百万円(前年同期比23.0%増)、営業利益は1,291百万円(前年同期比35.7%増)、経常利益は1,069百万円(前年同期比35.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,779百万円(前年同期比34.1%増)となりました。

 

セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

 

(ラクスルセグメント)

「ラクスル」においては、株式会社ダンボールワンとの合併を行い、会社が一つになることで事業の効率化をより一層進めております。また、エンタープライズ事業やノベルティ事業を中心とした既存事業の拡大のほか、公開買付により連結子会社化した株式会社AmidAホールディングスもラクスルグループに加わり、当第2四半期連結会計期間から業績拡大に貢献しております。この結果、売上高は22,117百万円(前年同期比23.9%増)、セグメント利益は2,477百万円(前年同期比36.2%増)となりました。

 

(ノバセルセグメント)

「ノバセル」においては、制作の売上が振るわなかった一方で、高速調査サービス「ノビシロ」を始めとするSaaS事業は順調な拡大を続けており、新たに「定性インタビュー調査」サービスを開始するなど、今後もテクノロジーによってより便利なサービス・機能を提供し、誰しもがマーケティングを使いこなし、世の中の素晴らしいサービスが正しく成長できる世界「マーケティングの民主化」の実現に向けて貢献してまいります。

この結果、売上高は1,071百万円(前年同期比20.4%減)、セグメント損失は73百万円(前年同期はセグメント利益39百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

当第2四半期連結会計期間末における流動資産は19,584百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,004百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が2,108百万円減少した一方、未収入金が318百万円、売掛金が256百万円、原材料が244百万円、前渡金が97百万円増加したことによるものであります。

 

(固定資産)

当第2四半期連結会計期間末における固定資産は17,117百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,041百万円増加いたしました。これは主にのれんが2,587百万円、投資有価証券が2,071百万円増加したことによるものであります。

 

(流動負債)

当第2四半期連結会計期間末における流動負債は9,103百万円となり、前連結会計年度末に比べ810百万円増加いたしました。これは主に預り金が533百万円、契約負債が203百万円増加したことによるものであります。

 

(固定負債)

当第2四半期連結会計期間末における固定負債は11,797百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,334百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,113百万円、繰延税金負債が217百万円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は15,800百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,891百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益1,779百万円を計上したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて2,108百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末には12,536百万円となりました。

 

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果得られた資金は766百万円(前年同期は1,542百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益を2,612百万円計上した一方、法人税等の支払額を710百万円計上し、仕入債務が331百万円、未払金及び未払費用が268百万円減少したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は5,009百万円(前年同期は468百万円の獲得)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3,416百万円と投資有価証券の取得による支出2,077百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は1,210百万円(前年同期は1,094百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出829百万円の一方、長期借入れによる収入2,000百万円によるものであります。

 

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。

 

(6) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

該当事項はありません。