売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35124 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 当社グループは「働くをもっと楽しく、創造的に」というミッションのもと、人生の大半を過ごすことになる「働く」という時間において、ただ生活の糧を得るためだけではなく、1人でも多くの人がより楽しく、自由な創造性を存分に発揮できる社会を実現することを目指し、仕事の効率化や創造的な働き方を実現するサービスの開発・提供に取り組んでおります。

 このようなミッションのもと、現在の主力サービスであるビジネスチャットツール「Chatwork」は国内中小企業を中心とした顧客企業の労働生産性の向上や働き方の多様性を提供しており、国内利用者数NO1(注1)のサービスとなります。中長期のビジョンとしてこのビジネスチャットの中小企業市場における圧倒的なシェアを背景に、あらゆるビジネスの起点となるビジネス版スーパーアプリとしてプラットフォーム化していく事でさらなる中小企業のDX化に貢献してまいります。

 当第1四半期連結累計期間においては、引き続き「Chatwork」の普及とビジネスチャットのプラットフォームを活かした周辺サービスの拡大に投資をおこなってまいりました。前期に実施した価格改定によるARPUの上昇、2023年2月に連結子会社化した株式会社ミナジンによる人事労務領域へのサービス拡張、2023年6月にBPaaS(注2)の自社サービスとしてリリースした「Chatwork アシスタント」等の施策により事業は順調に拡大をしております。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,934,557千円(前年同四半期比36.0%増)、EBITDA(注1) 124,756千円(前年同四半期は243千円)、営業損失13,698千円(前年同四半期は148,583千円の営業損失)、経常損失16,922千円(前年同四半期は150,760千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は43,551千円(前年同四半期は148,108千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次の通りであります。

 

 (Chatworkセグメント)

 売上高は1,896,896千円(前年同四半期比39.1%増)、セグメント損失は18,725千円(前年同四半期は171,703千円のセグメント損失)となりました。

 

Chatworkアカウント事業のARR(注4)、課金ID数、ARPU推移

 

2021年12月期

第4四半期

2022年12月期

第4四半期

2023年12月期

第4四半期

2023年12月期

第1四半期

2024年12月期

第1四半期

ARR(百万円)

3,447

4,425

6,180

4,639

6,285

課金ID数(万)

54.7

66.8

73.1

69.9

74.3

ARPU(円)

529.4

547.4

672.4

544.7

687.4

 

 

(セキュリティセグメント)

 セキュリティセグメントについては、引き続き当社としては積極的な事業拡大は行わない方針としております。その結果、売上高は37,660千円(前年同四半期比37.0%減)、セグメント利益は5,026千円(前年同四半期比78.3%減)となりました。

 

(注)1.Nielsen NetView 及びNielsen Mobile NetView Customized Report 2023年5月度調べ月次利用者(MAU:Monthly Active User)調査。調査対象はChatwork、Microsoft Teams、Slack、LINE WORKS、Skypeを含む44サービスをChatwork株式会社にて選定。

  2.Business Process as a Serviceの略。ソフトウェアの提供ではなく、業務プロセスそのものを提供するクラウドサービスであり、クラウド経由で業務アウトソーシング(BPO)が可能

  3.EBITDA=営業損益+減価償却費及び無形固定資産償却費+株式報酬費用

  4.Annual Recurring Revenueの略。毎年継続して発生する収益 MRR(Monthly Recurring Revenue、毎月繰り返し得ることのできる売り上げ)の12倍

 

(2)財政状態の分析

 (資産)

 当第1四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べて112,894千円減少し、6,160,596千円となりました。これは主に、前払費用が140,264千円減少したことによるものであります。

 (負債)

 当第1四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて99,484千円減少し、3,751,787千円となりました。これは主に、長期借入金が51,648千円減少、契約負債が24,631千円減少、流動負債その他が20,827千円減少したことによるものであります。

 (純資産)

 当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて13,409千円減少し、2,408,809千円となりました。これは主に、資本金が15,070千円増加、資本剰余金が15,070千円増加、利益剰余金が43,551千円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は39.1%(前連結会計年度末は38.6%)となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

  当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

  当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。