E00884 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな持ち直しが見られました。一方、米国関税政策による不確実性は緩和したものの、自動車産業を中心とした一部製造業の企業業績への影響が顕在化するなど、予断を許さない状況にあります。為替相場は、日米金利差の動向等を背景として、期間前半は円高が進行しましたが、後半にかけて円安基調に転じました。また、原油価格は、世界的な景気減速やOPECプラスによる原油増産方針等を受け下落しました。世界経済は、米国の関税政策による景気減速や中国経済の停滞、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、中東地域を巡る地政学リスク等により、先行きは不透明な状況にあります。
化学業界におきましては、中国の内需不振と供給過剰により中国製品の日本およびアジアマーケットへの流入が継続し、国内の石油化学事業においては競争力強化に向けた大型の事業再編や連携が進展するなど、事業環境は不可逆的な変化に晒されております。この変化に対し、当社は『新中期経営計画2025』で掲げた高付加価値事業への転換を図る事業ポートフォリオ改革の実行を通じた基盤事業の収益力強化に取り組んでおります。また、サプライチェーン全体の効率化を目的とする「ものづくり大改革」の継続的推進や生産設備の統廃合・集約化に取り組む「生産設備改革」の推進等にも注力しております。
このような環境下における当中間連結会計期間の売上高は、高吸水性樹脂事業からの撤退や安価な中国製品との競争激化の影響などにより637億7千9百万円(前年同期比17.2%減)となりました。利益面では、高吸水性樹脂事業からの撤退による収益性改善はあるものの、減収などによるマイナス影響をカバーしきれず営業利益は42億9千万円(前年同期比3.7%減)となりました。一方、経常利益は為替差損益の良化などにより50億3千万円(前年同期比0.8%増)となりました。また、親会社株主に帰属する中間純利益は、当社の連結子会社であったSDPグローバル株式会社の吸収合併に伴い、同社より引き継いだ税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異等について、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、法人税等及び法人税等調整額を含む税金費用(益)を計上したことなどにより104億1千7百万円(前年同期は事業構造改革費用21億5千1百万円の計上などにより9億4千万円の利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<生活・健康産業関連分野>
生活産業関連および健康産業関連分野は、高吸水性樹脂事業からの撤退に伴い、売上高が大幅に減少しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は84億6千2百万円(前年同期比59.2%減)、営業損失は1億2千9百万円(前年同期は2億5千2百万円の営業利益)となりました。
<石油・輸送機産業関連分野>
石油産業関連分野は、潤滑油添加剤の需要は堅調に推移しているものの、前年同期に一時的な需要増があったことにより、売上高は横ばいとなりました。
輸送機産業関連分野は、自動車シートなどに使用されるポリウレタンフォーム用原料が海外安価品の攻勢により事業環境の厳しさが増したことで、国内外向けともに低調となり、売上高は減少しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は247億2百万円(前年同期比1.6%減)となる一方、営業利益は28億9千万円(前年同期比36.7%増)となりました。
<プラスチック・繊維産業関連分野>
プラスチック産業関連分野は、永久帯電防止剤の需要が回復し堅調に推移しましたが、塗料・コーティング用薬剤が低調に推移したことから、売上高は減少しました。
繊維産業関連分野は、自動車内装向け合成皮革用・弾性繊維用ウレタン樹脂の需要は回復したものの、風力発電用風車向けの炭素繊維用薬剤が低調となり、売上高は減少しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は129億7千8百万円(前年同期比3.0%減)、営業利益は10億2千3百万円(前年同期比28.3%減)となりました。
<情報・電気電子産業関連分野>
情報産業関連分野は、重合トナー用材料が中国での生産事業からの撤退等により低調となりましたが、トナーバインダーの需要が回復傾向にあり、売上高は横ばいとなりました。
電気電子産業関連分野は、アルミ電解コンデンサ用電解液がEV市場の回復遅れにより低調に推移しましたが、先端半導体市場が堅調に推移したことにより関連材料が売り上げを伸ばし、売上高は増加しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は111億6千6百万円(前年同期比6.5%増)、営業利益は13億6千5百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
<環境・住設産業関連分野他>
環境産業関連分野は、高分子凝集剤用のカチオンモノマーが復調気配であるものの、重金属固定化剤の需要低迷により、売上高は低調に推移しました。
住設産業関連分野は、家具・断熱剤などに用いられるポリウレタンフォーム用原料が海外安価品の攻勢により事業環境の厳しさが増したことで、売上高は大幅に減少しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は64億6千8百万円(前年同期比11.6%減)、営業損失は1億8千1百万円(前年同期は2百万円の営業損失)となりました。
当中間連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。
総資産は、前連結会計年度末に比べて97億9千2百万円増加し1,861億5千8百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末に比べて129億1千9百万円増加し1,512億2千2百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末から2.8ポイント増加し79.6%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末残高と比較し43億8千8百万円増加し、当中間連結会計期間末残高は283億9千9百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、91億9千1百万円(前年同期は49億5百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前中間純利益39億9千8百万円、減価償却費45億9千8百万円などによる資金の増加が、事業構造改革に伴う支払額8億9千6百万円、法人税等の支払額7億5千万円などによる資金の減少を上回ったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、29億2百万円(前年同期は34億7千5百万円の減少)となりました。これは、固定資産の取得に31億6百万円を支出したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、23億9千4百万円(前年同期は67億7千7百万円の減少)となりました。これは配当金の支払額18億8千万円などによる資金の減少によるものです。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は26億4千3百万円となりました。
なお、当中間連結会計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。