売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E34318 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当社では、がん患者の高齢化による治療への懸念や新薬の高額化による費用への不安が進む中、経済的にも安心して家族のがん患者にも勧められる治療法を提供することを目指して、「モジュール創薬」に基づく研究開発に取り組み、各パイプラインの臨床開発を前進させました。

抗がん剤候補化合物DFP-10917は、米国における臨床第3相試験の症例登録を2023年5月中旬に中間解析目標の150症例の登録が完了し、中間解析データの集計・解析を継続しています。また、日本におけるライセンスパートナーの日本新薬㈱が国内の臨床第1相試験の症例登録を進めています。抗がん剤候補化合物DFP-14323は国内における次試験への検討・準備を進めております。抗がん剤候補化合物DFP-17729は国内における臨床第1/2相試験の第2相試験部分の症例登録完了、集計、解析を進めております。抗がん剤候補化合物DFP-11207は治験薬の製造を行い、臨床第2相試験の開始に向けて、治験環境への影響が少ない日本での実施の検討を継続しております。抗がん剤候補化合物DFP-14927は、米国において臨床第1相試験を継続しており、次段階へ進める準備をしております。また、抗がん剤候補化合物DFP-10825は前臨床試験を完了し、日本における臨床第1相試験の開始に向けて治験用原薬の製造を開始しております。

以上の結果、当第3四半期累計期間におけるマイルストーン収入等はなく、事業収益はありませんでした(前年同四半期比-%)。事業費用につきましては、開発パイプラインの臨床試験における医療機関並びに症例数の増加、次試験に向けた治験薬となる原薬や製剤の製造などを進めたことなどに伴い、949百万円(前年同四半期比7.5%減)となりました。この結果、営業損失は949百万円(前年同四半期は1,026百万円の損失)、経常損失は971百万円(前年同四半期は1,035百万円の損失)、四半期純損失は972百万円(前年同四半期は1,038百万円の損失)となりました。

なお、当社は医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の経営成績を記載しておりません。

 

また、当社の財政状態は次のとおりであります。

(資産)

当第3四半期会計期間末における資産合計は1,780百万円となり、前事業年度末と比較して873百万円増加しました。これは主として、現金及び預金が883百万円増加したことによるものであります。

(負債)

当第3四半期会計期間末における負債合計は91百万円となり、前事業年度末と比較して24百万円減少しました。これは主として、未払金が21百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産合計は1,689百万円となり、前事業年度末と比較して897百万円増加しました。これは主として、第三者割当による新株式発行及び新株予約権の権利行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ936百万円増加したものの、四半期純損失の計上により利益剰余金が972百万円減少したことによるものであります。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当社は、抗がん剤開発経験が豊富な少人数の専門家集団であり、研究開発のマネジメント機能に特化しております。当社は、研究所や製造施設を保有せず、研究開発及び製造の受託会社を積極的に活用し、効率的な研究開発体制を構築しております。

当第3四半期累計期間における当社の研究開発費の総額は741百万円となりました。

研究開発費の主な内容は、開発品の臨床試験費用及び前臨床試験費用に関わる外部委託費であります。

当第3四半期累計期間においては、DFP-10917の米国での臨床第3相比較試験、DFP-14927の米国での臨床第1相試験、DFP-14323の日本国内での次試験へ向けた検討、DFP-17729の日本国内での臨床第1/2相試験後のデータ解析を進めております。また、DFP-11207については臨床第2相試験の準備を継続し、DFP-10825については、臨床試験の開始に向けた準備を進めました。