売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05024 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 コロナ禍で抑制されていた経済活動の正常化により景気は緩やかながら持ち直しの動きが見られるものの、インフレの長期化及び欧米諸国での政策金利の引き上げ、それに伴う大幅な為替変動に加え、地政学リスクの高まりによって、世界経済の先行きに不透明感が増し、不安定な状況が継続しています。

 学習塾業界におきましても、こうした経済状況や少子化、大学入試改革、GIGAスクール構想による学校へのICT化推進など、様々な教育制度改革が進められており、経営環境の変化にも迅速な対応が求められております。

 こうした環境のもと、少子化を前提としたビジネスモデルである当社グループは、「すべては子どもたちの未来のために」という考え方から、高品質な「本物」の教育サービスを提供し、徹底した差別化戦略によって日本を代表するオンリーワン企業を目指すことを経営の基本方針としており、新型コロナウイルス感染症の影響に対しても、子どもたちの教育の場を守るために、可能な限りの感染防止策を講じ、安心して対面授業を受けることができる学習環境作りに注力してまいりました。

 当第3四半期連結累計期間におきましては、売上高が学習塾事業、学校内個別指導事業、人格情操合宿教育事業で前年同期を上回ったこと、加えて経費の効率的使用による費用削減の効果により、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益についても前年同期を上回り、増収増益となりました。

 今後も引き続き、費用の見直しを行うとともに、ヒューリック株式会社との資本業務提携の強化による積極的な新校展開に加えて、当社、ヒューリック株式会社およびコナミスポーツ株式会社との3社提携による事業拡充など、異業種を含めた他社との提携を推し進めることで、持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。

 

 以上の結果、売上高は23,771百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は1,670百万円(前年同期比2.8%増)、経常利益は1,691百万円(前年同期比1.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,176百万円(前年同期比15.1%増)となりました。

 

 当社グループの経営成績は、受験後の卒業等により生徒数が変動することから、新学期スタート時期である第1四半期連結会計期間を底とし、講習会授業を実施する第2・第4四半期連結会計期間に大きく膨らむ季節的な変動要因があるため、第2・第4四半期連結会計期間と比較して、第1・第3四半期連結会計期間の収益性が低くなる傾向にあります。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりとなります。

①TOMAS(トーマス)[学習塾事業部門]

 完全1対1の進学個別指導による高品質な教育サービスを提供し、売上高は12,049百万円(前年同期比1.9%増)、内部売上を含むと12,049百万円(前年同期比1.9%増)となりました。

 当第3四半期連結会計期間におきましては、TOMAS勝どき校(東京都)、TOMAS自由が丘校2号館(東京都)、TOMAS御茶ノ水校(東京都)、Spec.TOMAS下北沢校(東京都)を新規開校いたしました。

②名門会 [家庭教師派遣教育事業部門]

 100%プロ社会人講師による教育指導サービスの提供に加え、全国区へ事業展開を図っており、売上高は3,664百万円(前年同期比0.7%減)となりました。

③伸芽会 [幼児教育事業部門]

 名門幼稚園・名門小学校受験業界でトップクラスの合格実績を誇る既存事業「伸芽会」に加え、受験対応型の長時間英才託児事業「伸芽’Sクラブ(しんが~ずくらぶ)」の2つのブランドの充実を図り、売上高は4,581百万円(前年同期比1.6%減)、内部売上を含むと4,600百万円(前年同期比1.2%減)となりました。

 

④スクールTOMAS [学校内個別指導事業部門]

 学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の営業展開を推し進め、売上高は2,174百万円(前年同期比14.1%増)、内部売上を含むと2,175百万円(前年同期比8.6%増)となりました。

⑤プラスワン教育 [人格情操合宿教育事業部門]

 情操分野を育む多彩な体験学習サービスの提供を行い、売上高は1,287百万円(前年同期比11.9%増)、内部売上を含むと1,296百万円(前年同期比10.3%増)となりました。

⑥その他の事業

 売上高は13百万円(前年同期比20.8%増)、内部売上を含むと104百万円(前年同期比4.9%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、有形固定資産、無形固定資産、投資有価証券、繰延税金資産、敷金及び保証金の増加、営業未収入金の減少等により前連結会計年度末と比較して78百万円減少し、18,173百万円となりました。

 負債は、未払金、契約負債、退職給付に係る負債、資産除去債務の増加、未払法人税等、賞与引当金の減少等により前連結会計年度末と比較して1,147百万円増加し、10,047百万円となりました。

 純資産は、退職給付に係る調整累計額の増加、利益剰余金の減少等により前連結会計年度末と比較して1,226百万円減少し、8,125百万円となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。