売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01047 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

  1)経営成績

 当第3四半期連結累計期間における当社グループをとりまく経営環境は、新型コロナウイルス感染症の落ち着きに伴って多くの国で経済活動が再開し、国・地域を越えた移動も増加傾向にある中、原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇に伴う消費低迷の懸念や、地政学リスクの高まりなど、先行きが不透明な状況が続きました。

 そうした状況の中、当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様のニーズを満たす新製品の発売や既存製品の育成、今後の成長事業への投資に努めてまいりました。

 その結果、売上高は119,115百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益は19,387百万円(前年同期比3.4%増)、経常利益は20,837百万円(前年同期比2.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は15,498百万円(前年同期比6.9%増)となりました。

 

 従来、国内事業・国際事業・通販事業・その他で開示しておりましたセグメント情報については、第1四半期連結会計期間の期首より、通販事業を国内事業に統合することとし、国内事業・国際事業・その他で開示しております。

 この変更に伴い、前年同四半期連結累計期間の数値を変更後の区分に組み替えた数値で記載・比較しております。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

国内事業

 当事業では、声が出にくい“声がれ”を声帯の炎症を鎮めながら改善する漢方薬「コエキュア」、鼻をひたして水流で毛穴汚れを洗う優しいデイリーケア製品「ケアナボン ひたし洗い液」、洗いたての気持ちいい香りでつめ替え可能な芳香・消臭剤「消臭元SAVON」など、春に13品目、秋に17品目の新製品を発売し、売上に貢献しました。

 また、夏の猛暑が続いたことで、冷感ツブ配合の貼るタイプの冷却シート「熱さまシート」などの需要が高まりました。

 さらに、訪日外国人数の増加に伴い、インバウンド需要も増加し、売上に貢献しました。

 一方、芳香・消臭剤は当第3四半期連結会計期間の売上が増収で、足元は回復傾向にあるものの、上期は市場低迷や競争環境の激化等の影響により苦戦し、日用品カテゴリー全体が減収となりました。売上に大きく貢献する新製品を発売できなかった通販も低迷しました。

 その結果、売上高は94,602百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益は16,007百万円(前年同期比3.4%減)となりました。

 売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では3,115百万円、当第3四半期連結累計期間では4,019百万円となっております。

 なお、セグメントの変更に伴い、以下の外部顧客への売上高の内訳につきましても、スキンケアをヘルスケアに含め、日用品に含めていた医療用カイロをカイロに含める変更をしており、前年同四半期連結累計期間との比較は前年同四半期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で記載しております。

 

 

   (外部顧客への売上高の内訳)

 

 

前第3四半期連結累計期間

   (自 2022年1月1日

 至 2022年9月30日)

当第3四半期連結累計期間

   (自 2023年1月1日

 至 2023年9月30日)

増減

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額
(百万円)

増減率
(%)

 ヘルスケア

45,021

47,472

2,450

5.4

 日用品

35,588

34,875

△712

△2.0

 カイロ

2,492

2,564

72

2.9

 通販

6,287

5,670

△617

△9.8

 合計

89,389

90,583

1,193

1.3

 

国際事業

 当事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで、売上拡大に努めました。

 米国では、昨年、一部製品で欠品が発生した米国のOTC医薬品メーカーAlva社が今年は反動で売上が増加しました。また、円安による為替変動の影響による売上の増加も寄与し、増収となりました。

 中国は、暖冬の影響でカイロが苦戦しましたが、昨年のロックダウンの反動もあり増収となりました。

 東南アジアでは、新型コロナウイルスの他、インフルエンザやデング熱など、各種感染症の罹患者が増加し、発熱対策として「熱さまシート」の需要が高まりました。これらに加え、円安による為替変動の影響による売上の増加も寄与し、増収となりました。

 その結果、売上高は29,608百万円(前年同期比13.8%増)、セグメント利益は2,963百万円(前年同期比71.2%増)となりました。

 売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では1,566百万円、当第3四半期連結累計期間では1,528百万円となっております。

 

(外部顧客への売上高の内訳)

 

 

前第3四半期連結累計期間

   (自 2022年1月1日

 至 2022年9月30日)

当第3四半期連結累計期間

   (自 2023年1月1日

 至 2023年9月30日)

増減

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額
(百万円)

増減率
(%)

 米国

9,193

10,377

1,184

12.9

 中国

7,842

9,239

1,396

17.8

 東南アジア

5,201

5,972

771

14.8

 その他

2,220

2,489

268

12.1

 合計

24,458

28,079

3,621

14.8

 

その他

 当事業には、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作等を含んでおり、各社は独立採算で経営し、資材やサービス提供についてその納入価格の見直しを適宜行いました。

 その結果、売上高は5,212百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は407百万円(前年同期比12.0%減)となりました。

 売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では4,670百万円、当第3四半期連結累計期間では4,760百万円となっております。

 

  2)財政状態

 総資産は、前連結会計年度末に比べ15,109百万円増加し、270,937百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少(9,053百万円)、商品及び製品の増加(9,819百万円)、建設仮勘定の増加(9,101百万円)、投資有価証券の増加(5,458百万円)等によるものです。

 負債は、前連結会計年度末に比べ1,603百万円減少し、56,324百万円となりました。主な要因は、未払金の減少(1,933百万円)、未払法人税等の減少(2,025百万円)、繰延税金負債の増加(1,736百万円)等によるものです。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ16,712百万円増加し、214,612百万円となり、自己資本比率は79.1%となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(7,460百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(3,751百万円)

、為替換算調整勘定の増加(4,379百万円)等によるものです。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様の潜在的ニーズを掘り起こし、今までにない付加価値のある新製品を提供することで、お客様の生活を豊かにしていくことが使命と考えております。

 当第3四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は6,232百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。