売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E37987 


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、昨年5月の新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類5類への移行による経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、地政学リスクの拡大、世界各国の金融政策による円安傾向の継続、原材料・エネルギー価格の高騰や人件費等の上昇に伴う物価上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社は、「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業と企業の出会いのあり方を見直し、従来の産業構造では成し得なかった最適な出会いを提供することで、多くのイノベーションを生み出す産業のしくみを国内外に築き、産業全体の生産性を最大化するための連携のハブとなる企業を目指すために、マッチングプラットフォームの運営を中心としたビジネスマッチング事業を展開しております。

サービス内容としては、ニーズ起点のマッチングを手掛ける技術探索サービス「Linkers Sourcing」、シーズ起点のマッチングを手掛ける用途開拓サービス「Linkers Marketing」、調達支援サービス「Linkers Trading」、SaaS型の金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、及び当該事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」の提供による探索・マッチングサービスと、技術ニーズ・シーズの調査を手掛ける「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを主たるサービスとしております。

 

当社が取り組むビジネスマッチング事業は、企業研究費の投下による新技術創出への動向や、製造業を中心とした設備投資の再開、地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みなど、オープンイノベーションへの投資領域の拡大に伴い、需要は拡大していくと想定しております。一方で、長期化しているウクライナ紛争や中東情勢の深刻化などによる地政学リスクの高まりや、サプライチェーンの混乱による企業活動の停滞、金融不安等の影響は、ものづくりの現場を直撃しており、依然として厳しい経営環境が続いております。

このような事業環境の中、探索・マッチングサービスにおいては、「Linkers Sourcing」並びに「Linkers Marketing」は、前期より取り組んでいる海外探索の営業活動も徐々に成果が出始め、地域活性化を目的とした地方のものづくり企業のイノベーション創出と、販路拡大を推進していくための地方自治体向け業務支援案件も好調となり、着手件数は109件(前年同期105件)と持ち直しの兆しが見えつつあります。

また、金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」並びに事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」を合わせた「LFB」は、新たに2機関に導入がなされたことで累計導入機関数が38機関(前年同期31機関)となり、ストック収益基盤は堅調に伸長しております。

リサーチサービスにおいては、前年度売上が好調であったマルチクライアントリサーチ(複数の企業に参加を募り、その調査結果を参加企業に限定して提供)の人気化テーマの減少に伴う販売活動の遅れにより、「Linkers Research」の調査件数が139件(前年同期232件)と減少したことで、売上が低調に推移いたしました。

コスト面については、「Linkers Research」の売上高減少に伴うリサーチ外注費用の減少等により費用抑制がなされた一方で、将来の業容拡大に向けた強化施策である人材採用が進んだことによる人件費の増加や、情報セキュリティ施策強化によるシステム関係費用等が増加いたしました。

 

以上の結果、当第2四半期累計期間における経営成績は、売上高659,510千円(前年同期比6.3%減少)、営業損失160,075千円(前年同期は営業損失32,932千円)、経常損失160,513千円(前年同期は経常損失39,321千円)、四半期純損失113,193千円(前年同期は四半期純損失41,477千円)となりました。

なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当第2四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ157,197千円減少の1,925,964千円となりました。これは主に、無形固定資産の増加38,365千円、繰延税金資産の増加48,464千円の一方で、現金及び預金の減少159,328千円、売掛金の減少50,310千円等によるものであります。

 

 

(負債)

当第2四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ59,457千円減少の180,644千円となりました。これは主に、未払法人税等の減少23,980千円、借入金の返済による長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の減少23,748千円等によるものであります。

 

(純資産)

当第2四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ97,739千円減少の1,745,319千円となりました。これは、新株予約権の行使及び譲渡制限付株式報酬としての新株発行に伴い、資本金及び資本準備金がそれぞれ7,727千円増加した一方で、四半期純損失113,193千円の計上によるものであります。

この結果、自己資本比率は90.6%(前事業年度末は88.5%)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の四半期末残高は、前事業年度末と比べ159,328千円減少の1,243,809千円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、減少した資金は86,697千円(前年同期は61,153千円の減少)となりました。これは主に、減価償却費31,881千円、売上債権の減少額50,310千円を計上した一方で、税引前四半期純損失160,513千円等の計上によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は52,412千円(前年同期は56,642千円の減少)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出52,412千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、減少した資金は20,218千円(前年同期は246,970千円の増加)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入3,530千円の一方で、長期借入金の返済による支出23,748千円によるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(8)経営成績に重要な影響を与える要因

当第2四半期累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。