E01247 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当中間連結会計期間(2025年4月1日~2025年9月30日)における日本経済は、企業の設備投資や個人消費が引き続き改善傾向にあるなど、緩やかな持ち直しの動きが続いておりますが、トランプ政権による通商政策の不確実性がサプライチェーンへ影響を及ぼし、自動車産業を中心に慎重な動きが見られるなど、景気に下押し圧力が働いております。
世界経済におきましては、米国では関税率上昇による個人消費や企業収益の悪化が懸念されるものの、FRBによる利下げへの期待感やハイテク関連産業への成長の期待感などから堅調に推移しました。中国では、大規模な経済対策が景気を下支えするものの、長引く不動産市況の構造問題が重しとなり消費が伸び悩み、景気回復動向は依然不透明なままとなっております。欧州では、米国関税措置の影響が輸出産業に表れておりますが、金融緩和への転換を背景に個人消費や投資が持ち直し、景気は緩やかな回復の動きを見せております。
鉄鋼業においては、日本国内では、建設分野における人手不足や資材高騰の影響および自動車生産の低調さなどから、需要の伸び悩みが継続しております。また、トランプ政権による鉄鋼・アルミ製品に対する追加関税の引き上げから、対米輸出への影響や余剰材の流入が引き続き懸念されております。
海外鉄鋼市場においては、粗鋼生産量は減少傾向にありますが中国の鋼材輸出は依然として増加傾向にあり、供給過剰感から市況は軟調に推移しています。また、トランプ政権による通商政策の不透明感から、世界的な通商摩擦への懸念・警戒感が高い状態が継続しております。
このような環境のなか、当社グループの当中間連結会計期間の経営成績は、売上高101,876百万円(前年同期比3,447百万円減)、営業利益7,314百万円(同497百万円減)、経常利益8,876百万円(同295百万円減)、親会社株主に帰属する中間純利益6,043百万円(同252百万円増)となりました。
日本国内では、鋼板商品において、ひも付き(特定需要家向け)・店売り(一般流通向け)共に販売量が減少したことなどから減収・減益となりました。
海外では、売上は台湾の子会社である盛餘股份有限公司(以下、SYSCO社という。)での販売量が前年同期比で増加したことなどから増収となりましたが、利益面では上期の後半にかけてトランプ政権による関税の影響をSYSCO社が受けたことなどから減益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
①鋼板関連事業
売上高は97,000百万円(同3,579百万円減)、営業利益は7,357百万円(同466百万円減)となり、減収・減益となりました。
<鋼板業務>
日本において、前年同期比較でひも付き・店売り共に販売量が減少したことなどから、減収・減益となりました。
海外では、台湾のSYSCO社は、販売量は増加したもののトランプ政権による関税の影響などから増収・減益となりました。中国の子会社である淀川盛餘(合肥)高科技鋼板有限公司(YSS社)は、長引く不動産不況などの影響から回復の勢いは鈍く売上はほぼ横ばいとなりましたが、収益面では改善が見られました。タイの子会社であるPCM PROCESSING(THAILAND)LTD.(PPT社)は、引き続き堅調に推移しており前年同期比で増収・増益となりました。
<建材業務>
建材業務では、外装用建材商品・エクステリア商品共に売上が減少したことなどから減収・減益となりました。
②ロール事業
売上高は1,604百万円(同256百万円増)、営業利益は80百万円(同80百万円増)であります。
主に日本国内向け鉄鋼用ロールの販売量が増加したことから、増収・増益となりました。
③グレーチング事業
売上高は1,400百万円(同256百万円減)、営業利益は16百万円(同54百万円減)であります。
道路関連工事が低水準であることなどから販売数量が減少し、減収・減益となりました。
④不動産事業
売上高は676百万円(同16百万円増)、営業利益は389百万円(同19百万円減)であります。
一時的な営業費用の発生などから、増収ながら減益となりました。
⑤その他事業
売上高は1,194百万円(同115百万円増)、営業利益は304百万円(同15百万円減)であります。
前年同期比で倉庫運送事業などの売上が伸長しましたが費用も増加し、増収ながら減益となりました。
b.財政状態
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末より3,757百万円減少し156,100百万円となりました。主な要因としては、受取手形及び売掛金の減少(1,041百万円)、有価証券の減少(1,001百万円)、商品及び製品の減少(2,243百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(1,016百万円)等となっております。
固定資産は前連結会計年度末より3,920百万円増加し、108,319百万円となりました。主な要因としては投資有価証券の増加(4,169百万円)等となっております。
以上の結果、連結総資産は264,419百万円となり、前連結会計年度末と比べ163百万円増加しました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末より2,524百万円減少し、27,234百万円となりました。主な要因としては、支払手形及び買掛金の減少(1,791百万円)、未払法人税等の減少(1,189百万円)等となっております。
固定負債は前連結会計年度末より416百万円増加し、19,792百万円となりました。主な要因としては、製品補償引当金の減少(961百万円)、その他に含まれる繰延税金負債の増加(1,591百万円)等となっております。
この結果、連結負債合計は47,027百万円となり、前連結会計年度末より2,108百万円減少しました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末より2,271百万円増加し、217,392百万円となりました。主な要因としては、親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金の増加(6,043百万円)、配当による利益剰余金の減少(7,258百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(2,763百万円)、為替換算調整勘定の増加(551百万円)等となっております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前年同期連結会計期間末に比べ822百万円増加、前連結会計年度末に比べ890百万円減少し、49,870百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の収入は8,810百万円(前年同期は51百万円の収入)となりました。税金等調整前中間純利益の計上による資金の増加(8,892百万円)、減価償却費による資金の増加(2,288百万円)、売上債権の減少による資金の増加(1,193百万円)、棚卸資産の減少による資金の増加(1,881百万円)、仕入債務の減少による資金の減少(1,814百万円)、法人税等の支払による資金の減少(3,247百万円)等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は1,400百万円(前年同期は4,801百万円の支出)となりました。定期預金の預入と払出による資金の純増額(1,074百万円)、有形固定資産の取得による支出(2,259百万円)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は8,644百万円(前年同期は5,277百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払(非支配株主への支払い含む)による支出(8,112百万円)等によるものです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、309百万円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
日本経済は緩やかな回復基調が続いておりますが、円安と物価高の影響によりその回復のペースに加速感はなく、新政局への期待感は見られるものの依然として不透明な状況が続いております。世界経済はトランプ政権による政策の不確実性が後退していることや世界的なインフレ率が落ち着きを見せていることなどから回復への期待が持たれておりますが、各国の保護主義的な政策による企業収益や個人消費への悪影響が懸念されるなど引き続き不透明な状況が続くものと想定されます。
鉄鋼市場においては、日本国内市場・海外市場いずれにおいても、鉄鋼原材料と資源・エネルギーコストについては比較的落ち着いた市況ではあるものの、米国の一連の関税措置による影響の顕在化や、中国の高水準な輸出による世界的な通商摩擦への懸念などから、当面は需給バランスも含め不安定な状況が続くものと予想されます。
当社グループにとっても、各地域の需要およびコスト環境は予断を許さない不安定な動きが続くものと考えられ、厳しい事業環境が継続するものと予想されます。
このような不透明な事業環境の中、当社グループとしましては、変化の激しい市況に応じた機動的な営業・生産活動につとめるとともに、「中期経営計画2025」の着実な実行に取り組むことで、収益力強化を図ってまいります。