E38109 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態の状況
(資産)
当中間会計期間末の資産合計は、5,553,255千円となり、前事業年度末に比べ235,080千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が336,902千円減少した一方で、売上高増加に伴い売掛金及び契約資産が104,703千円増加したこと、戦略的アライアンスの推進および体制強化を目的とした出資に伴い投資有価証券が355,684千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当中間会計期間末の負債合計は、664,763千円となり、前事業年度末に比べ181,674千円減少いたしました。これは主に流動負債のその他に含まれる契約負債が132,254千円減少したこと、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が67,726千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当中間会計期間末の純資産は、4,888,492千円となり、前事業年度末に比べ416,755千円増加いたしました。これは主に新株予約権行使等により資本金及び資本剰余金がそれぞれ29,876千円増加したこと、中間純利益の計上により利益剰余金が336,233千円増加したこと等によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ336,902千円減少し、4,249,115千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、51,306千円となりました(前年同期は767,362千円の収入)。これは主に税引前中間純利益389,600千円の計上があった一方で、売上債権の増加額104,703千円、未収入金の増加額79,133千円、契約負債の減少額132,254千円、その他に含まれる未払消費税等の減少額67,726千円、法人税等の支払額53,650千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、332,686千円となりました(前年同期は9,090千円の支出)。これは有形固定資産の取得による支出8,179千円や戦略的アライアンスの推進および体制強化を目的とした出資に伴う投資有価証券の取得による支出324,351千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、47,089千円となりました(前年同期23,448千円の収入)。これは主に新株予約権の行使による株式の発行による収入47,089千円等によるものであります。
(3)経営成績の状況
当社は「ゆたかな世界を、実装する」を企業理念に掲げ、顧客のAI活用を実運用として成立させ、継続的な高度化を実現するエンタープライズプラットフォーム事業を展開しております。中核であるABEJA Platformは、顧客の業務及び現場において、データ、意思決定及びオペレーションを一体的に扱い、リアル空間のオペレーションの高度化を支える実装基盤であります。
当中間会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復の動きがみられます。一方で、今後の物価動向、米国の政策動向、中東情勢の影響や金融資本市場の変動等により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社の事業環境におきましては、企業の関心は生成AIの導入自体から、業務プロセスや現場での継続運用を通じて投資対効果につなげることへと移りつつあります。大規模言語モデル(LLM)等の利活用が拡大する中、AIエージェントの進展に伴い、AIが関与する業務範囲も広がっております。さらに、フィジカルAIへの注目の高まりを受け、AIの活用領域は産業現場やリアル空間へと拡大しております。加えて、少子高齢化に伴う構造的な人手不足を背景に、省力化・効率化や現場活用の高度化に対する需要も高まっております。
このような環境のもと、当社はABEJA Platformを通じて、必要な場面で人が関与する「人とAIの協調」を前提とした運用設計のもと、顧客のAI活用を実運用として成立させ、継続的な改善を支援してまいりました。
当中間会計期間においては、LLM関連需要の取り込みに加え、ABEJA Platformを通じた継続運用・利用拡大が進展し、売上高、営業利益ともに中間会計期間として過去最高となりました。売上総利益率は、戦略的案件や原価側のリソース増強の影響により前年同期比で低下したものの、想定の範囲内で推移しております。また、販管費は概ねコントロールされた水準で推移し、利益成長に寄与いたしました。なお、当第2四半期会計期間の業績は、第1四半期会計期間比でやや落ち着いて見えるものの、案件進行タイミング等の影響によるものであり、当中間会計期間全体としては、計画に対して順調に進捗しております。
また、事業面では、エンタープライズ案件と公的プロジェクトを並行して推進する中で、フィジカルAI等の将来成長領域に向けた取り組みも進展いたしました。公的プロジェクト及び個別案件の両面で、基盤づくりや実社会での検証・評価に取り組んでおります。
この結果、当中間会計期間の経営成績は、売上高2,351,178千円(前年同期比30.0%増)、営業利益384,605千円(前年同期比32.6%増)、経常利益389,600千円(前年同期比33.3%増)、中間純利益336,233千円(前年同期比37.6%増)となりました。
加えて、株式会社富士山マガジンサービスとは出版領域におけるAI活用に関する協業検討を、株式会社アンリアレイジとはクリエイティブ領域におけるAI活用に関する協業検討をそれぞれ開始するとともに、両社への出資を実施いたしました。
当社はエンタープライズプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
なお、売上高については、「トランスフォーメーション領域」と「オペレーション領域」に分類しており、2025年8月期及び2026年8月期中間会計期間の実績は次のとおりとなります。
(単位:千円)
|
領域の名称 |
2026年8月期 中間会計期間(実績) |
2025年8月期 (実績) |
||
|
|
構成割合 |
|
構成割合 |
|
|
トランスフォーメーション領域 |
1,827,319 |
77.7% |
2,746,630 |
76.6% |
|
オペレーション領域 |
523,859 |
22.3% |
838,779 |
23.4% |
|
合計 |
2,351,178 |
100.0% |
3,585,409 |
100.0% |
トランスフォーメーション領域は、個別顧客のニーズに対応したABEJA Platformの導入支援とその周辺サービスを提供しており、仕組みづくり・構築フェーズに位置づけられます。なお、仕組みづくり・構築は段階的に進めていくため、多くの収入はフロー型(都度契約)となりますが、一方で長期間にわたる計画的なプロセスとなるため、継続顧客の割合は高くなっております。
・エンタープライズ企業の継続顧客からの売上比率(注)88.8%(2025年8月期)
(注)エンタープライズ企業の継続顧客からの売上比率は、既存顧客(前事業年度に売上が発生したエンタープライズ顧客)の当事業年度の売上高/エンタープライズ顧客の当事業年度の総売上高
オペレーション領域は、個別顧客のニーズに対応したABEJA Platform上で人とAIの協調による運用を行う運用フェーズに位置づけられます。このため、主な収入はストック型の継続収入となります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当社は2012年の創業時より、コンピュータサイエンスを専門とする多数の大学教授陣と共同で研究開発を行っており、自社開発のABEJA Platformを基盤に、AI導入を推進しております。
当中間会計期間は主な取り組みとして、経済産業省GENIACの枠組みにおける国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトとして、「ロングコンテキスト対応基盤モデルとAIエージェント構築に関する研究開発」(2025年7月 採択、2026年2月完了)を推進しました。加えて、小型LLMのさらなる高精度化やフィジカルAIへの適用等にも継続的に取り組んでおります。これらの取り組みにより当中間会計期間の研究開発費の総額は58,697千円となりました。
また、研究開発は当社の技術的優位の源泉であることから、中長期の競争力確保に向けて重点領域を定め、継続して推進していきます。
なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
当中間会計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因はありません。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間会計期間において、資本の財源及び資金の流動性についての分析に重要な変更はありません。