売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01352 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、海外経済の下振れによる影響が懸念されるものの、雇用・所得環境の改善から緩やかに回復しました。

 海外経済においても緩やかな持ち直しが続いておりますが、インフレの進行による各国の金融引締めの継続、中国の不動産市場の停滞と個人消費の鈍化、中東情勢、ウクライナ紛争の長期化と、依然先行きが不透明となっております。

 当社グループを取り巻くエレクトロニクス業界におきましては、車載市場においては半導体や部材の調達難の解消から堅調に推移しました。半導体関連の設備投資は調整局面が続き、産業機器市場においても調整の動きが一層強まり、先行きが不透明な状況が続いております。

 このような環境の下、売上高は223億47百万円(前年同期比9.5%減)となりました売上高が減少したことにより営業利益は13億27百万円(同44.3%減)となりました円安による為替差益等により、経常利益は16億30百万円(同38.4%減)となりました前年同期に発生しました固定資産売却益5億64百万円(特別利益)、為替換算調整勘定取崩額1億44百万円(特別損失)は無くなりましたが、当年度において訴訟関連損失2億61百万円(特別損失)が発生し、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億30百万円(同62.3%減)となりました

 主なセグメント別の経営成績は次のとおりです

(電線・加工品)

 産業機器用ケーブルは全般的な生産設備の需要の落ち込みから売上が減少しております。半導体検査装置用ケーブルは半導体関連の設備投資抑制の動きが続き減少となりました。また、北米のエネルギー産業関連ケーブルは予定していた案件の失注や延伸があり大幅減少となりました。車載用ケーブルは堅調に推移し、医療用ケーブルは各医療機器向けが伸び増加となりました。以上により、売上高は191億13百万円(前年同期比11.5%減)となりました。売上の減少等により、セグメント利益は14億26百万円(同41.6%減)となりました。

(電子・医療部品)

 電子の分野において、EV用普通充電器は業務用車両のEV化需要により売上が増加しました。医療部品の分野では医療用特殊チューブの売上は前年同期水準にて推移しました。以上により、売上高は32億11百万円(前年同期比4.5%増)となりました。売上が増加しましたが、人件費等の費用が増加したことにより、セグメント利益は5億50百万円(同7.2%減)となりました。

(2)財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べ7億1百万円増加し、449億70百万円となりました。主な増加は、現金及び預金23億61百万円であり、主な減少は、原材料及び貯蔵品10億97百万円、受取手形、売掛金及び契約資産5億1百万円であります。

 当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ7億30百万円減少し、94億4百万円となりました。主な減少は、支払手形及び買掛金14億12百万円、主な増加は、長期借入金6億18百万円であります。
 当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ14億32百万円増加し、355億66百万円となりました。主な増加は、親会社株主に帰属する四半期純利益8億30百万円、為替換算調整勘定9億88百万円であり、主な減少は、利益剰余金の配当5億61百万円であります。

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は 1億21百万円であります。電線・加工品事業における研究開発費は80百万円であり、電子・医療部品事業における研究開発費は41百万円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。