売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E01420 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇の継続や米国の政策動向による影響などが、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。

このような経営環境のもと当社グループにおきましては、「つながる&見える化で、新たなモビリティ ファクトリー インフラを攻略する」を基本方針に掲げ、工具事業を核とした成長戦略を展開するとともに、これを支えるサプライチェーンマネジメントの強化に取り組んでまいりました。また、生産性向上をねらい先行投資として導入した新規設備の運用に注力するなど、収益・利益の拡大に努めてまいりました。

これらの結果、当中間連結会計期間の売上高は37億64百万円(前年同期比6.6%減)、営業利益は2億94百万円(前年同期比11.0%減)、経常利益は3億27百万円(前年同期比12.9%減)、親会社株主に帰属する中間純利益につきましては1億44百万円(前年同期比40.5%減)となりました。なお、連結子会社である北陸ケーティシーツール株式会社における不適切会計事案の調査費用等5億87百万円を特別損失として計上しております。

 

事業セグメントごとの経営成績の概要につきましては、以下のとおりであります。

 

[工具事業]

主力の当事業部門では、「安全、快適、能率・効率、環境」をキーワードに、既存顧客の深耕、新規顧客の開拓並びにブランド価値向上などの事業戦略を展開しております。

開発面では、「安全、快適、能率・効率、環境」を追求するR&Dコンセプト「新・工具大進化」の具現化に向けた製品・サービスを市場投入しております。その一翼を担う「TRASAS(TRAceable Sensing and Analysis System)」シリーズは、IoT技術を搭載した工具や測定具、作業支援デバイス、これらのシステムソフトウェアで構成されており、作業データを無線でデバイスへ転送することで作業履歴の自動的な記録・管理・分析を可能にいたしました。

また、航空宇宙産業やMRO市場をはじめ様々な業界で安全に対する社会的要求が高まるなか、RFIDを搭載した「nepros ID」シリーズの展開に注力しております。同IoT工具を専用のスマートキャビネットなどと連携することで、実運用に即した統合型ソリューションへと昇華させております。2025年9月には、シンガポールで開催された展示会「MRO Asia-Pacific 2025」において、「MRO Technology Achievement of the Year(MROテクノロジー年間最優秀賞)」を日本企業で初めて受賞いたしました。また、米国の国際的デザイン賞である「IDEA 2025」においては、ファイナリストとして選出されております。

これらの成長戦略の柱となるIoT技術を用いたツールを中心に、作業管理のニーズが高い多様な業種へ向け、開発を展開してまいります。

さらに、京都大学との産学連携による共同研究を進めていた構造最適化手法「トポロジー最適化」を用いた従来の概念を覆す全く新しいツール「nepros neXT」シリーズを展開しております。引き続き、材料や構造・機構に関する新たな開発にも積極的に取り組んでまいります。

販売面では、国内営業の専門部隊である「凄腕究め隊」を中心に、全国の得意先やエンドユーザーに向けて「KTCものづくり技術館」に加え、お客様の現場にて様々な研修会の開催に注力しております。また、各種展示会において、自動車整備に関する数々の課題解決策の提案に注力しております。さらに、2025年8月には「鈴鹿8時間耐久ロードレース」の競技会場に出向いて当社ブースを出展するなど、KTCブランドを浸透させ顧客の拡大に努めてまいりました。

当社のフラッグシップブランドである「nepros」は、誕生30周年を記念した限定工具セットの抽選販売を企画し、大きな反響をいただいております。今後もさらなる進化と、ブランド価値向上を図ってまいります。

生産面では、「新・工具大進化」を支えるためのものづくり革新を進めており、人とロボットそれぞれの長所を活かした協働環境の運用を目指しております。具体的には、脱着作業などの単純な繰り返し作業は複数の加工設備に共用で使用可能な協働型ロボットが行い、人はより付加価値の高い作業へシフトすることが可能になり、独自の少人化ラインの展開を目指すなど、「ものづくりの最適化」を図り生産性の向上を推進してまいります。

これらに加え、サプライチェーンマネジメントの強化を行うため、新規設備の導入を行い主力工場の改善に取り組むとともに、既に生産の各工程に導入した新規設備を本格稼働させ、とくに「nepros」「nepros ID」製品をベースとした各成長戦略の実現に向けて能力増強を図るなど、生産体制のさらなる安定と強化に取り組んでおります。また、物流業務やグループ内の生産拠点再編により、リスク管理への対応と各成長戦略を見据えた工場再編に着手いたしました。

なお、当社グループは、ESGの取り組みを、「地球に、社会に、私たちができること」として、「E 地球環境に徹底的に貢献する」、「S あらゆるステークホルダーと共生する」、「G 持続可能な信頼される企業であり続ける」を基本方針に掲げ、安全・安心で持続可能な社会の実現に向け取り組んでおります。2025年4月からサステナビリティ委員会を設置し、下部組織として3つの分科会を設け「企業と社会の持続可能性の両立」を目指し、その取り組みを “強化・加速”してまいります。

その取り組みの一つとして、E:環境面では、2025年10月の稼働に向け、本社敷地内の一部工場の屋根に太陽光発電パネルの設置に着手しております。使用する電力量の一部を太陽光発電で賄うことで、温室効果ガス排出を抑制し、地球温暖化対策や環境保護に貢献してまいります。また、S:社会面では、多様化する社会において、未来で活躍できる技術者の育成のため、国立大学法人奈良女子大学工学部と連携し当社グループの従業員が講師として参加するなど、産学連携を通じた「技育(技術の教育)」分野でのオープンイノベーションを推進しております。G:ガバナンス面では、すべてのステークホルダーにとって「価値ある企業」であり続けるために、より強固な経営基盤の構築(内部統制の徹底、コンプライアンスの徹底)に取り組んでまいります。

これらの結果、展示会への積極的な参加等により潜在需要の掘り起こしに注力した一方、市販部門及び直販部門における販売が前年同期の水準に及ばなかったことに加え、当社製品のデジタルトルクレンチの自主回収に伴う影響等もあり、当中間連結会計期間の売上高は36億32百万円(前年同期比7.2%減)、セグメント利益は2億3百万円(前年同期比17.1%減)となりました。

 

[ファシリティマネジメント事業]

当事業部門では、所有不動産の有効活用を目指し、物件の整備、運営管理を推進しております。不動産の賃貸については、全ての物件で高い入居率を確保しております。引き続き入居者満足度の向上を図り、収益の安定化に取り組んでまいります。また、2025年2月には、久御山町に新たな収益物件を取得し、賃貸物件として運営を開始いたしました。

当中間連結会計期間におきましては、所有不動産の安定的な稼働や、新たな収益物件の貢献もあり、売上高は1億32百万円(前年同期比10.6%増)、セグメント利益は90百万円(前年同期比6.8%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当中間連結会計期間末の総資産は、155億99百万円となり、前連結会計年度末に対し6億89百万円減少となりました。その主な内容は、商品及び製品が3億42百万円、現金及び預金が1億78百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が8億30百万円、電子記録債権が2億15百万円、投資有価証券が1億68百万円減少したことなどによるものであります。

負債合計は、34億3百万円となり、前連結会計年度末に対し6億31百万円減少となりました。その主な内容は、その他流動負債が2億25百万円、支払手形及び買掛金が1億47百万円、未払法人税等が91百万円、製品回収関連損失引当金が78百万円、未払金及び未払費用が61百万円減少したことなどによるものであります。

純資産合計は、121億95百万円となり、前連結会計年度末に対し58百万円減少となりました。その主な内容は、利益剰余金が48百万円増加した一方、その他有価証券評価差額金が95百万円減少したことなどによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、固定資産の取得による支出、配当金の支払等で資金を支出したものの、主に投資有価証券の売却や営業活動で獲得した資金がそれらの支出を上回った結果、前連結会計年度末に比べて1億88百万円増加し、31億7百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、以下のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における営業活動の結果、増加した資金は34百万円(前年同期は7億97百万円)となりました。これは主に売上債権の減少10億45百万円(前年同期は6億21百万円)、税金等調整前中間純利益2億26百万円(前年同期は3億76百万円)などによる資金の増加があった一方、投資有価証券売却益5億6百万円(前年同期は-百万円)、棚卸資産の増加3億80百万円(前年同期は59百万円)、仕入債務の減少1億60百万円(前年同期は43百万円)法人税等の支払額1億48百万円(前年同期は1億94百万円)などによる資金の減少があったことによるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における投資活動の結果、増加した資金は2億58百万円(前年同期は5億82百万円の減少)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入5億36百万円(前年同期は-百万円)などによる資金の増加があった一方、固定資産の取得による支出2億93百万円(前年同期は5億74百万円)があったことなどによるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における財務活動の結果、減少した資金は1億4百万円(前年同期は2億13百万円)となりました。これは主に配当金の支払額96百万円(前年同期は1億22百万円)があったことなどによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1億10百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。