売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31381 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、緩やかに回復しました。鉱工業生産は、供給制約の緩和から自動車が持ち直しましたが、海外経済減速に伴う輸出の低迷を受けて、一進一退の動きとなりました。個人消費は、外食・宿泊・娯楽などの対面型サービスを中心に回復しましたが、物価高の影響で一部に弱い動きが見られました。設備投資は、高水準の企業収益を背景に底堅く推移していましたが、持ち直しに足踏みが見られました。

 当社グループが属する動物医療業界におきましては、全国動物病院数は増加を続けており、また、犬猫の高齢化に伴い疾病が多様化する中で飼い主の動物医療に対する多様化・高度化要請は高まってきております。

 このような環境の中、当社グループは、飼い主のかかりつけ病院(一次診療施設)と連携して高度医療への取り組みを続けるとともに、当社グループ内の診療実績を発表するための学会報告を積極的に行うことにより、動物医療業界における信頼の獲得、認知度の向上と、それに伴う紹介症例数の増加に努めてまいりました。

 2023年7月以降、既存病院における診療スタッフ増強により診療能力が向上したこと、大阪病院が順調に推移していること、7月に再開した川崎本院の放射線治療が堅調に推移していること等から症例数は増加を続けており、10月~12月は四半期としては過去最高の売上、利益を計上しました。

 一方で大阪病院の開院に伴い院内備品を購入するなどの一時的な費用発生や、人件費及び減価償却費の増加によりコストは上昇しました。

 大阪病院は引き続き人材の充実により症例受入れ能力の増強を図りつつ、将来の業容拡大に向けた放射線治療施設を建設中であります。2024年5月に予定している放射線治療の開始により成長の促進を図ります。

 また、全国展開の一環として、第5の二次診療施設となる新病院の物件選定を行っております。

 以上の結果、二次診療サービスにおきましては、初診数(新規に受け入れた症例数)は6,090件(前年同期比4.8%増)、総診療数(初診数と再診数の合計)は21,294件(前年同期比0.3%減)、手術数は1,847件(前年同期比7.5%増)となりました。

 画像診断サービスにおきましては、一次診療施設への営業活動強化と新サービスの導入により検査件数は増加しました。

 健康管理機器レンタル・販売サービスにおきましては、代理店との関係強化施策を推進しました。電気用品安全法上の不備に関する対応の影響もあり、レンタル数・販売数は横ばいとなりました。

 これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は3,115,417千円(前年同期比6.9%増)、営業利益は345,585千円(前年同期比24.4%減)、経常利益は335,161千円(前年同期比20.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は220,611千円(前年同期比21.2%減)と増収減益となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は1,895,002千円となり、前連結会計年度末に比べ501,719千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が444,013千円、商品が15,275千円、未収還付消費税等が61,294千円減少したことによるものであります。固定資産は6,611,696千円となり、前連結会計年度末に比べ429,522千円増加いたしました。これは主に大阪病院開院及び川崎本院放射線治療機器入替えに伴う工具、器具及び備品の取得によるものであります。

 この結果、総資産は、8,506,699千円となり、前連結会計年度末に比べ72,197千円減少いたしました。

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,050,343千円となり、前連結会計年度末に比べ219,501千円減少いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が48,985千円増加した一方で未払金が225,973千円、未払法人税等が113,909千円、賞与引当金が32,597千円減少したことによるものであります。また、固定負債は3,570,031千円となり、前連結会計年度末に比べ32,981千円減少いたしました。これは主に繰延税金負債の減少及び長期借入金の返済によるものであります。

 この結果、負債合計は、4,620,374千円となり、前連結会計年度末に比べ252,483千円減少いたしました。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は3,886,324千円となり、前連結会計年度末に比べ180,286千円増加いたしました。これは主に自己株式の取得により85,900千円減少した一方で自己株式の処分により45,584千円増加及び親会社株主に帰属する四半期純利益220,611千円によるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動は、販売商品の研究、開発を目的としております。なお、研究開発費の総額は5,344千円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。