売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E27506 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う社会経済活動の正常化が進む一方で、ウクライナ情勢の長期化等によるエネルギー価格や原材料価格の高騰、円安の長期化、継続的な物価上昇による個人消費停滞の懸念など、依然として先行きが不透明な状況となっております。

 このような中、当社は「水を通じて健康づくりに貢献する」という経営理念のもと、より多くの人に心と体の元気を届けるべく、ベビーからシニアまで幅広い層の健康促進に取り組んでまいりました。

 会員動向につきましては、コロナ禍以降減少した会員数の回復を図るべく、各種施策を推進してまいりました。

 子供会員集客の施策では、中高生を対象としたクラス「JSS部」において、楽しく水泳に取り組むことで仲間づくりを支援する等、ストレス解消による勉強への集中力を高める事をコンセプトとし、小学校卒業を機に退会する傾向がある高学年の在籍延長と既にスイミングを卒業した元会員に対する再入会へ向けた取り組みに努めました。

 大人会員集客の施策では、国内特許を取得した自社開発の水中バイク「Jパドルバイク」に水中トランポリン、水中ウォーキングプログラムを合わせたオリジナルの水中運動プログラム「バイポリン&ウォーク」について、当社事業所にて展開するほか、他社施設への販売拡大にも努めてまいりました。

 課外活動では、スキー合宿や選手強化合宿、旅行企画等の宿泊を伴うイベントを実施する事で収益の確保ならびに既存会員の満足度向上に努めました。

 発達支援事業(JSS水夢)では、JSS水夢八尾山本(大阪府八尾市)とJSS水夢北神戸(神戸市北区)の2事業所において、児童発達支援および放課後等デイサービス事業を通じ、子供達に対する個別支援を行う事で地域に貢献をしながら順調な運営を行ってまいりました。

 公共施設運営受託では、当社は2023年4月より公共施設「福田屋内スポーツセンター/磐田温水プール」(静岡県磐田市)の指定管理者に選定され、両施設利用者への水泳指導のほか、高齢者の介護予防を目的とする、自社開発の水中バイク「Jパドルバイク」に水中トランポリンを合わせたオリジナルの水中運動プログラムの提供を行ってまいりました。

 水泳授業受託では、全国的な学校プール施設の老朽化や指導者不足により水泳授業の民間委託が増加するなか、当社の培ってきた専門的な水泳指導のノウハウを活かした小中学校への水泳授業受託を実施しました。今後も自治体からの入札要請やインストラクター派遣依頼に積極的に対応してまいります。

 人材の育成および確保では、近年人材獲得競争が激化するスイミングスクール業界において、求職者および従業員に対し、スイミングスクール運営企業で唯一の上場企業としての強みを生かした魅力ある労働環境の整備や教育環境の強化に努めました。

 また、人材確保の取り組みとして、専門学校でスポーツ産業への従事を目指す学生に対し、当社事業の大人向け水中運動プログラムを体験する機会を設ける等、将来の当社就職希望者発掘に努めました。

 選手強化面では、2023年10月の第65回日本選手権(25m)水泳競技大会において、難波実夢選手(JSS)が400m自由形で優勝、800m自由形で優勝となりました。

 また、同年11月の競泳ジャパンオープン2023(50m)において難波実夢選手が200m自由形で5位、400m自由形で3位、800m自由形で2位となりました。

 日本テレビホールディングス株式会社との業務提携の状況につきましては、同社100%子会社である株式会社ティップネス(以下「ティップネス」)との協業について、両社のノウハウ・経営資源を持ち寄ることで、両社の企業価値向上に資する効果的なシナジーをさらに強力に推進するため、以下の施策を進めてまいりました。

<ティップネスとの主な協業内容>

〇「地域から水難事故を0(ゼロ)に!着衣水泳体験会」の開催

2023年7月29日に当社とティップネス社2社共同開催の形で、不慮の事故から命を守る対処法を身につける「着衣水泳体験会」をJSSスイミングスクールおゆみ野(千葉市緑区)で開催しました。

〇「JSS&Tipnessジョイントマスターズ大会」の開催

2023年9月10日に当社とティップネス社2社合同によるJSS&Tipnessジョイントマスターズ大会を東京五輪の競泳会場となった東京アクアティクスセンターで開催いたしました。

〇オンラインフィットネス配信サービス「トルチャ」の提供

ティップネスが持つオンラインフィットネス配信サービス「トルチャ」を当社会員およびその家族向けに提供し、顧客満足度向上とコロナ禍における施設に頼らない収益確保策の一つとしました。

〇JSSキッズファミリープラン

両社が近隣に商圏を持つ事業所において当社子供会員の家族が割引価格でティップネスの事業所を利用出来る「JSSキッズファミリープラン」を設定し、顧客満足度向上につながるものとしました。

〇水中バイク、水中トランポリン体験会の実施

当社開発の水中バイクおよび水中トランポリン、水中ウォーキングプログラムを合わせた、オリジナル性の高い水中運動プログラムの体験会をティップネスの事業所にて実施。ティップネス大人会員へ当社の新たな大人向けプログラムを提供する事で、当社に対する意見を収集し、更なるサービス力の向上を図り、今後の社外販売に向けた取り組みといたしました。

〇協業会議および分科会の定期開催

当社とティップネスとの情報交換の機会として、協業会議および各業務、テーマに沿ったより細分的な会議体としての分科会を実施しております。

〇その他

商材や備品の共同購入によるコスト削減や人事採用の情報交換等、両社の強みとスケールメリットを活かした様々な分野におけるシナジー効果を生み出す取り組みを協議し、実施するとともに、更なる施策の準備を進めてまいりました。

 このような営業施策の結果、当第3四半期末における全事業所の会員数は86,814人(前年同期比5.6%減)となりました。

 以上の結果、当第3四半期累計期間における売上高は6,201百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益350百万円(前年同期比16.5%減)、経常利益361百万円(前年同期比13.8%減)、四半期純利益236百万円(前年同期比15.4%減)となりました。

 当第3四半期会計期間末の資産合計は、前事業年度末に比べ565百万円減少し、6,432百万円となりました。これは主に、現金及び預金が447百万円減少したことによるものであります。

 負債合計は、前事業年度末に比べ750百万円減少し、3,597百万円となりました。これは主に、長期借入金が277百万円減少したことに加え、1年内返済予定の長期借入金147百万円の減少及び未払消費税等が185百万円減少したことによるものであります。

 純資産合計は、前事業年度末に比べ185百万円増加し、2,834百万円となりました。これは主に、利益剰余金が四半期純利益の計上等により185百万円増加したことによるものであります。

 なお、当社はスイミングスクール運営事業の単一事業であるため、セグメント別、事業部門別の記載を行っておりません。

 

(2)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。