売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E27043 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当第2四半期累計期間における世界経済は、持ち直しの動きが見られるものの、先行きについては中東やウクライナ情勢等の地政学的リスク、中国経済の減速懸念、欧米の金融政策の転換など注意が必要な状況が続いています。

  我が国経済においては、このところ足踏みがみられるものの、緩やかに回復しています。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、個人消費を中心に緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、中国経済の先行き懸念や地政学リスクなど海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、物価上昇、能登半島地震の影響、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。 

  当社が主力事業を展開する自動車業界及び自動車部品業界においては、脱炭素化に向けた世界的な流れは持続しており、次世代技術の開発に向けて研究開発の歩みは益々加速していくものとみられます。当社が主力とする設計開発アウトソーシング事業は生産の上流工程であるため、自動車メーカーの工場稼働停止や減産が直接契約解除等に影響する可能性は低いとみておりますが、海外景気の減速が深刻化した際などには業績に影響を及ぼす可能性もあるため、業界の動向に注視する必要があります。また、物価上昇が続く中、政府や経団連の賃上げの呼びかけもあり、国内の平均賃金は上昇しています。

  以上のような事業環境のもと、当社はより付加価値が高いソリューション提案型企業「デジタルソリューション企業」を目指し、3Dプリント事業を廃止し、新規事業の推進に励んでまいりました。設計開発アウトソーシング事業において単価改善が進展したことに加え経費の効率的使用が進展し、当第2四半期累計期間における売上高は49億円(前年同期比4.3%増)、営業利益は5億14百万円(同29.4%増)、経常利益は5億15百万円(同26.9%増)、四半期純利益は3億2百万円(同36.6%減)となりました。

 

セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。

①設計開発アウトソーシング事業

 当セグメントにおきましては、売上高は48億06百万円(前年同期比4.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は9億44百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益(営業利益)率19.7%となりました。単価改善が計画以上に進捗し、売上利益に貢献しました。

②3Dプリント事業

 当セグメントにおきましては、事業廃止への取り組みを進めていることによる受注の控えなどもあり、売上高は37百万円(前年同期比10.7%減)、セグメント損失(営業損失)は9百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)14百万円)となりました。なお、2024年3月末日にて当事業を廃止いたしました。

③美容・健康商品製造販売事業

 当セグメントにおきましては、2023年2月1日に子会社株式会社アビストH&Fを吸収合併したことから、売上高は26百万円(前年同期比132.5%増)、セグメント損失(営業損失)は9百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)2百万円)となりました。

④不動産賃貸事業

 当セグメントにおきましては、賃貸物件は引き続き高稼働したことに加え、水道光熱費などの経費が抑えられたことが寄与し、売上高は30百万円(前年同期比増減なし)、セグメント利益(営業利益)は13百万円(前年同期比16.0%増)、セグメント利益(営業利益)率43.1%となりました。

 

 

当第2四半期会計期間末における総資産は90億47百万円となり、前事業年度末に比べ2億4百万円の減少となりました。これは主に現金及び預金が減少したことによるものです。

負債合計は21億99百万円となり、前事業年度末に比べ3億43百万円の減少となりました。これは主に役員退職慰労引当金の減少によるものです。

純資産合計は68億47百万円となり、主にその他有価証券評価差額金の増加により前事業年度末に比べ1億39百万円の増加となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて2億25百万円減少し、40億85百万円となりました。
 各キャッシュ・フローの状況とその主な内訳は次のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
 営業活動により得られた資金は、2億27百万円となりました。この主な内訳は、税引前四半期純利益が4億78百万円、役員退職慰労金引当金の減少額が4億83百万円となっております。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
 投資活動により使用した資金は、47百万円となりました。この主な内訳は、有形固定資産の取得による支出25百万円、無形固定資産の取得による支出20百万円となっております。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
 財務活動により使用した資金は、4億6百万円となりました。この主な内訳は、配当金の支払による支出4億5百万円となっております。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。 

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は67百万円であります。

当第2四半期累計期間の研究開発活動は次のとおりであります。

(設計開発アウトソーシング事業)

当社は、新たな事業創造の一環として、デジタルソリューション技術の開発に取り組んでおります。テクノロジーを利用して人の意欲向上と生産性向上を実現することを目指し、ARソリューション、設計支援ソリューション、AIソリューション技術を融合し業務支援する分野で研究開発活動を行っております。