売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E30445 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

 当中間連結会計期間(2025年4月1日から2025年9月30日まで)におけるわが国の経済状況は、前半は賃金の上昇・雇用環境の改善を背景に個人消費が堅調に推移したものの、夏場以降は物価上昇の影響により消費の勢いが鈍化し、さらに、追加関税の影響による輸出の減少や原材料、エネルギー価格の高止まりが企業収益を圧迫し、全体としては緩やかな回復基調の中にも停滞感が見られる状況となりました。

 海外経済においては、米国では雇用情勢の調整傾向が強まりつつも個人消費には一定の底堅さが見られる一方で、追加関税や高金利の影響を受けて製造業の活動が一部停滞しており、欧州はじめその他地域においてもインフレや追加関税の影響が顕在化するなど、世界経済全体としては引き続き不透明感の強い環境が続いております。

 当社グループの主要市場である建設業界では、公共投資や防災・減災関連投資が堅調に推移し、脱炭素社会の実現に向けた環境配慮型プロジェクトの需要も拡大しております。一方で、資材・労務費の高止まりや夏季の高温による労働生産性の低下などにより、コストアップ要因への注視が必要な状況であります。こうした環境下で、BIMやIoT等のデジタル技術を活用した施工プロセスの効率化が進展しており、生産性向上に向けた取り組みの重要性が一層高まっております。不動産市場では、首都圏で高価格帯物件の供給が続く一方、地方都市では人口減少や建設コスト上昇により新規着工件数が減少し、地域間の需給格差が拡大しております。物流施設やオフィスビルでは、省エネ・再生可能エネルギー活用を目的としたリノベーション需要が増加しております。再生可能エネルギー市場では、FIP制度の開始を契機に新規参入やコーポレートPPA案件が増加し、太陽光発電の導入が拡大しております。加えて、蓄電池やVPP関連事業への取り組みも進展し、市場整備が加速しております。

 このような背景のもと、当社グループは、ESG経営に積極的に取り組むとともに、土壌汚染対策事業におきましては、リスク管理型手法や責任施工保証の提案、工事品質管理、工事原価管理及び納期管理の徹底、DXの推進による業務効率化などの施策を推進しております。ブラウンフィールド活用事業におきましては、土壌汚染問題に直面する事業用地等を積極的に取得し、市場のニーズや土地の最適利用を考慮し、企画開発力を生かして付加価値を高めた形で再販することに努めております。自然エネルギー事業におきましては、国内においてはFITに頼らないビジネスモデルとして、工場、物流倉庫、ホームセンター等へのPPAモデルの提案を積極的に展開するとともに、地域リスク分散の観点から、海外展開も積極的に推進しております。

 その結果、当中間連結会計期間の売上高は5,683百万円(前年同期比4.6%減)、経常利益は598百万円(同6.4%減)となりました。売上高につきましては、土壌汚染対策事業において、大型案件の順調な進捗があり、また、自然エネルギー事業における新規太陽光発電所の稼働増及び今夏の好天の影響による発電量の増加等による増収要因があった一方で、ブラウンフィールド活用事業における大型物件販売の期ずれの影響を受け、前半の落ち込みを完全に取り戻すまでには至らず減収となりました。経常利益につきましては、売上総利益率の改善や為替差損の縮小があったものの、売上高の減少に加え持続的成長を目的とした人件費等の増加の影響により減益となりました。

 親会社株主に帰属する中間純利益は543百万円(同30.8%増)となりました。主な増益要因は、鉱研工業株式会社株式の売却益によるものであります。

 以下に各セグメントの状況を報告いたします。

 

①土壌汚染対策事業

 当中間連結会計期間の売上高は3,068百万円(同3.3%減)となり、セグメント利益は271百万円(同22.2%減)となりました。

 国内におきましては、土壌汚染対策工事の引合は引き続き堅調さを維持しているものの、当社を含む上位数社での競争が激しくなっております。土壌汚染の管理を目的とする経済的な対策(リスク管理型手法)、土壌調査と対策工事をセットにし対策費用の総額を保証して実施するコストキャップ保証、東京都より「地下水汚染拡大防止技術支援」事業で推奨する技術メニューに認定された原位置浄化壁工法(プルームストップ工法)等の差別化された提案に注力しております。同工法は急速に関心が高まってきたPFOA・PFOSの地下水汚染対策としても欧米では実績が高く評価されており、PFOA・PFOS土壌汚染のオンサイト固定化工法としても効果が実証されております。PFOA・PFOS汚染対策用の各種調査用機材も取り揃えて、地方自治体や環境省への提案活動、地下水土壌汚染に関する研究集会への出展等の積極的な営業活動を展開しております。

 顧客都合により着工が遅延していた大型の土壌汚染対策案件は、後半にかけて工事進捗が順調に進み、売上高及びセグメント利益ともに概ね期初の予想通りに推移しております。しかしながら、前年同期の売上高が上半期に集中していた影響を受け、減収減益となりました。

 

②ブラウンフィールド活用事業

 当中間連結会計期間の売上高は1,189百万円(同21.3%減)となり、セグメント利益は190百万円(同19.7%減)となりました。

 不動産市場におきましては、引き続き仕入れ競争が激化している中、大手や中小の仲介業者において相対で進められる案件を中心に情報収集を行っております。また、買主側がリスクを負担する必要のある取引が増加する中、当社グループならではの土壌汚染、解体、測量等に関する専門的知見を活用し、適正なリスク評価に基づく物件取得を実施することで競合他社との差別化を図っております。その結果、仕入れにおきましては、江戸川区内及び横浜市旭区内の作業場跡地を含む9物件を取得し、4物件の仕入契約を締結いたしました。販売におきましては、静岡市内の土壌汚染対策工事完了後、地下水2年間モニタリングを行い要措置区域の指定を解除した土地を含む10物件の売却を行い、3物件の販売契約を締結いたしました。

 売上高及びセグメント利益ともに概ね期初の予想通りに推移しております。しかしながら、小規模案件の販売比率が高く、高利益率案件の売却がなかったため、減収減益となりました。

 

③自然エネルギー事業

 当中間連結会計期間の売上高は1,424百万円(同11.8%増)となり、セグメント利益は250百万円(同6.2%減)となりました。新規太陽光発電所の稼働増及び今夏の好天の影響による発電量の増加により増収となりましたが、前年同期に計上した受取保険金の反動等により減益となりました。

 当中間連結会計期間末における国内外の太陽光発電所は61か所、総発電量61.5MWとなっております。また、オフサイトPPAを含む再エネ電力を供給するサービスは順調に推移しております。インドネシアにおいて太陽光発電所の開発投資を行った結果、同国内での稼働済み太陽光発電所の発電容量は30MWとなりました。これを含めた当社グループの関与発電容量は91.5MWとなりました。クリーンエネルギーの需要は高く、海外を含むコーポレートPPA案件等新規案件の情報収集、再生可能エネルギーや蓄電池を用いた新たなビジネススキームの検討を進めております。その一環として、株式会社エンバイオ・ネクテスを設立し、既設事業である太陽光発電所のEPCに加え、系統用蓄電所、太陽光発電所併設蓄電所等の開発、EPC、運営、管理等を行ってまいります。

[国内]

 株式会社シーアールイーが開発する物流施設「LogiSquare(ロジスクエア)」の屋根を活用した太陽光発電所5か所(ロジスクエア厚木Ⅱ、ロジスクエア福岡小郡、ロジスクエア京田辺A、ロジスクエア草加Ⅱ、ロジスクエアふじみ野B)の稼働を開始いたしました。脱炭素社会の実現に向け、CO2削減に取り組む企業向けに、非化石証書の販売や再エネ電力を供給するサービスも順調に契約件数が増えております。

[海外]

 ヨルダンにおける水資源開発事業は収益化をしており、堅調に稼働しております。また、インドネシアの屋根上太陽光発電事業については新規投資家の招聘に成功し、規模を拡大しております。一方、トルコのバイオマスガス化発電所の再稼働については、近隣地域における山火事の影響による規制強化が主な要因となり、大幅に遅れております。

 

(2) 財政状態の分析

 当中間連結会計期間末における資産につきましては、総資産は22,244百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,049百万円増加いたしました。これは主に棚卸資産が719百万円、機械装置及び運搬具(純額)が680百万円及び現金及び預金が467百万円増加したものの、投資有価証券が324百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が283百万円及び建設仮勘定が267百万円減少したこと等によるものであります。

 負債につきましては、12,754百万円となり、前連結会計年度末に比べ789百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が716百万円、買掛金が271百万円及び契約負債が145百万円増加したものの、短期借入金が436百万円減少したこと等によるものであります。

 純資産につきましては、9,490百万円となり、前連結会計年度末に比べ259百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が470百万円増加したものの、為替換算調整勘定が213百万円減少したこと等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フロー状況の分析

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ467百万円増加し、3,730百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における営業活動の結果、獲得した資金は682百万円(前年同期は258百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益836百万円、棚卸資産の増加額613百万円、売上債権の減少額281百万円及び仕入債務の増加額259百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における投資活動の結果、使用した資金は322百万円(前年同期比63.3%減)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入585百万円、有形固定資産の取得による支出596百万円及び貸付けによる支出251百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における財務活動の結果、獲得した資金は122百万円(同87.1%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,483百万円、長期借入金の返済による支出843百万円及び短期借入金の純減少額436百万円によるものであります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

 当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、9百万円であります。