E01502 IFRS
当中間連結会計期間における経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当中間連結会計期間における業績は、売上収益は2,637億円(1,602百万EUR、前年同期比5.7%増)、営業利益は232億円(141百万EUR、前年同期比2.8%増)、税引前中間利益は205億円(125百万EUR、前年同期比4.2%増)、親会社の所有者に帰属する中間損失は9億円(6百万EUR、前年同期は149億円の利益)となりました(EUR建表示は2024年1月から6月の期中平均レート164.6円で換算しております)。
第2四半期(中間期)の連結受注額は、2,667億円となり、前年同期(2023年1-6月)比では3.3%減となりました。一方、四半期ベースでは、4-6月の連結受注額が前年同期(2023年4-6月)比0.5%減と、ほぼ横ばい水準を維持しました。工程集約機、自動化をはじめとするお客様への価値提案力が向上し、機械1台当たりの受注単価が、2023年度平均の61.9百万円(40.7万EUR)から73.4百万円(44.6万EUR)へと大きく伸長しました。また、連結受注の22%を占める修理復旧・補修部品の受注額が前年同期比12%増と寄与いたしました。上半期の受注実績を踏まえ、年度の連結受注見通しを、従来計画の5,200億円から5,300億円へと増額しました。
地域別受注額は、前年同期比、米州(構成比:22%)が15%増、欧州(同:57%)が4%増と、円安の効果もあり順調に拡大しました。日本(同:10%)は16%減、中国を除くアジア(同:5%)は11%減となりました。当該2地域は、4-6月には、前四半期比で増加に転じています。中国(同:6%)は、前年同期が過去のピーク水準であったことに加え、昨年から輸出管理をより強化した影響もあり、49%減となりました。産業別の需要は、メディカル、民間航空機、宇宙、金型が好調に推移しています。半導体関連も4-6月期から回復基調にあります。
機械本体の受注残高は、2023年12月末の2,470億円から、2024年6月末には2,730億円へと増加しました。この機械受注残高と下半期の修理復旧・補修部品、グループ会社の売上により、当年度の売上計画5,500億円は達成できるものと考えております。
2023年~2025年を期間とする「中期経営計画2025」でも掲げているとおり、当社は工程集約・自動化・DX(デジタル・トランスフォーメーション)・GX(グリーン・トランスフォーメーション)により、お客様へより付加価値の高い製品、システム、サービスを提供すること、これにより環境負荷を低減させ地球環境保護にも貢献するといった、MX(マシニング・トランスフォーメーション)戦略による持続的な成長を目指しております。MX推進によるお客様の生産性向上とサステナブルな社会の実現を目指して邁進してまいります。
当社はグループ最大の生産拠点である三重県伊賀事業所に、大型高精度部品の生産や生産性向上を目的として第3精密加工工場の稼働を開始いたしました。第3精密加工工場には、ドイツ・フロンテン工場で生産された超大型5軸加工マシニングセンタ DMU 1000 SEを導入しております。従来当社で使用していた他社製の大型機計9台をDMU 1000 SE3台に置き換えることで、ワーク搬送・段取時間や中間在庫・工場スペースが大幅に削減され、GXにつながります。当拠点を訪問されるお客様にMX導入について具体的に体感いただくとともに、今後もサステナブルな社会の実現へ貢献してまいります。
技術面では、DXを実現する新たなヒューマンマシンインタフェース「ERGOline X with CELOS X」を開発いたしました。当製品は人間工学に基づいた大画面タッチパネル操作盤ERGOline Xと多様なアプリケーションを実装するソフトウェアCELOS Xで構成されており、機械をネットワークに接続しDXを実現することで、生産現場全体の生産性を向上させます。また当社グループの株式会社WALCは、工作機械の予知保全を行うヘルスモニタリングサービス「WALC CARE(ウォルクケア)」を開発いたしました。本サービスは、主軸や送り軸の異常予知診断を定期的に行い、故障を早期発見することで機械故障時のダウンタイムを短縮します。今後も、当社はお客様の生産性向上や持続可能な社会をサポートする製品を開発・製造してまいります。
人材育成の面では、全国のお客様や地域の学生に対し、当社実機を用いた加工に関するトレーニングを提供する場としてDMG MORI ACADEMY岡山を開所いたしました。本研修施設の新設は浜松、金沢、仙台に続く4拠点目となり、2025年以降には九州地方での開所も予定しております。当拠点では実機の設置に加え、eラーニングを組み合わせた「デジタルアカデミー」や高等専門学校生向けのインターンシッププログラムも実施しております。引き続き、MX実現のための最新技術を各拠点でお伝えするイベントやセミナーを開催してまいります。
また、当社は資源循環型の社会に向けた取組みの一環として、自家消費型太陽光発電システムを導入しております。2024年3月に伊賀事業所で第2期(約5,200kW)、奈良事業所で第1期(約354kW)の発電を開始し、今後の発電ターム開始後には各事業所の年間電力需要量の約30%を賄います。さらに本システムを利用した非常用蓄電池の設置も予定しております。加えて、2022年より伊賀事業所に導入した木質バイオマス発電のガス化炉メンテナンスフリー連続稼働時間が2,000時間を達成しました。本施設で発生した電気と温水は当社工場内で使用しております。これらをはじめ当社の温室効果ガス排出削減に向けた取り組みや、水リスクの管理体制が高く評価され、2024年2月に国際環境非営利団体CDPによる調査「CDP2023」において、気候変動部門および水セキュリティ部門でリーダーシップレベル「A-」の評価を獲得いたしました。また、6月には当社およびグループ会社のドイツDMG MORI AKTIENGESELLSCHAFTは、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ」の目標において、国際的な環境団体のSBTイニシアチブから認定を取得しました。これにより、2050年までの新たな長期目標にとして2019年を基準に90%の排出削減を目指してまいります。今後も再生可能エネルギーの活用拡大を加速し、環境負荷低減に貢献してまいります。
人的資本経営の面では、従業員の心身のための健康施策を多種継続的に展開し、2021年に「DMG森精機 健康経営宣言」を発表いたしました。2024年3月には健康経営に優れた上場企業として、経済産業省と東京証券取引所による「健康経営銘柄2024」に初めて選定されたほか、経済産業省と日本健康会議により、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する「健康経営優良法人2024」の大規模法人部門「ホワイト500」にも2年連続で認定されました。今後も組織的な健康増進施策を推進することにより、従業員が健康に個々の能力を発揮できるよう取り組んでまいります。
※『健康経営』は特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。
セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。なお、以下の売上収益においては、セグメント間の取引を相殺消去しております。
マシンツールセグメントではメディカル、民間航空機、宇宙、金型向けの売上が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は170,565百万円(前年同期比3.8%増)となり、セグメント損益は7,032百万円(前年同期比57.5%減)のセグメント利益となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、部品販売、修理復旧の業績が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は93,130百万円(前年同期比9.4%増)となり、セグメント損益は22,945百万円(前年同期比55.2%増)のセグメント利益となりました。
②資産、負債及び資本の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として棚卸資産が20,731百万円、営業債権及びその他の債権が8,065百万円増加した一方で、現金及び現金同等物が10,692百万円減少したことにより、344,656百万円(前期比20,882百万円の増加)となりました。
非流動資産は、主として有形固定資産が14,733百万円、その他の無形資産が8,803百万円、のれんが8,314百万円増加したことにより、483,238百万円(前期比41,205百万円の増加)となりました。
この結果、資産合計は827,894百万円(前期比62,088百万円の増加)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主としてその他の金融負債が10,783百万円増加した一方で、社債及び借入金が26,020百万円、営業債務及びその他の債務が7,996百万円減少したことにより、354,827百万円(前期比21,806百万円の減少)となりました。
非流動負債は、主としてその他の金融負債が12,414百万円、社債及び借入金が10,191百万円増加したことにより、141,669百万円(前期比25,042百万円の増加)となりました。
この結果、負債合計は496,497百万円(前期比3,236百万円の増加)となりました。
(ⅲ)資本
資本は、主としてその他の資本の構成要素が26,529百万円、資本金が20,114百万円、資本剰余金が20,064百万円増加したことにより、331,397百万円(前期比58,851百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、28,519百万円(前年同期40,822百万円)となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、42百万円の収入(前年同期14,377百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前中間利益20,531百万円、減価償却費及び償却費15,183百万円であり、主な減少要因は、契約負債の減少額7,223百万円、引当金の減少額6,305百万円、法人所得税の支払額5,966百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、16,951百万円の支出(前年同期21,212百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出8,260百万円、無形資産の取得による支出6,895百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、3,475百万円の収入(前年同期7,137百万円の収入)となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入10,000百万円、短期借入金の純増加額5,306百万円であり、主な減少要因は、配当金の支払額6,268百万円であります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針及び経営戦略について、重要な変更はありません。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
要約中間連結財務諸表において適用する会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第4 経理の状況」における「1 要約中間連結財務諸表 要約中間連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載のとおりであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、15,476百万円となっております。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 資本の財源及び資金の流動性
当社は、主に工作機械の製造及び販売事業を行うため、事業活動における資金需要に基づき、必要な資金の一部を新株発行、社債発行、銀行からの借入金及び売掛債権流動化により調達しております。なお、効率的な資金調達を行うため、主要取引金融機関と総額87,000百万円の貸出コミットメントライン契約を締結しております。中間連結会計期間末における当該借入残高は、14,300百万円であります。
また、当期末における当社グループの有利子負債の残高は、97,832百万円(前期比15,829百万円の減少)となっております。