E32194 IFRS
(1)業績の状況
(単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、企業収益について、一部に弱さがみられるものの総じて改善している他、個人消費が緩やかに持ち直している等、景気は緩やかに回復しています。
旅行業界を取り巻く環境は、国内では行動制限が緩和され、訪日旅行でも各国の入国制限の緩和が進んだこと等により、旅行需要は回復基調が続いています。
当社グループは、当期より上場後の第3ステージ「エアトリ ”次のステージへ”」の開始と位置づけ、中長期成長戦略「エアトリ5000」及び成長戦略「エアトリ2024」のもと、堅調に利益の積み上げを継続しております。
今後、国内旅行需要及び海外旅行需要の増減にあわせた戦略的なマーケティング投資の継続、UI/UX改善による利便性の向上と各種プロモーションを実施することで収益を拡大するとともに、旅行事業以外の既存事業の成長継続と更なる事業ポートフォリオ構築を推進し、エアトリグループは戦略的に「エアトリ経済圏」を構築・強化してまいります。
当第1四半期連結累計期間における売上収益では、オンライン旅行事業では旅行需要回復による大幅な増収により前年同期比17.2%増の5,780百万円となり、ITオフショア開発事業では前年同期比57.0%減の42百万円となりました。投資事業では売上収益577百万円となりました。以上より、当第1四半期連結累計期間における売上収益は、前年同期比27.1%増の6,397百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における営業利益では、旅行需要回復による粗利益の増加による増益効果がありました。オンライン旅行事業では前年同期比479百万円増の営業利益1,163百万円、ITオフショア開発事業では前年同期比39百万円減の営業損失36百万円、投資事業では前年同期比103百万円減の営業利益33百万円となりました。以上より、当第1四半期連結累計期間における営業利益は前年同期比69.2%増の980百万円となりました。
セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
オンライン旅行事業
(単位:百万円)
1.エアトリ旅行事業
当社は創業当時からオンラインに特化した旅行会社として、お客様へ便利なサービスを提供してまいりました。3つの強みである「仕入れ力」「多様な販路」「システム開発力」を主軸として、以下のサービスを展開しております。
①BtoCサービス(自社直営)分野
当社は業界最大規模の国内航空券取扱と各航空会社、東日本旅客鉄道との提携等で、強い競争力を実現しています。国内・海外旅行コンテンツを簡単に比較・予約出来るサイト「エアトリ」を運営しております。サイトの使いやすさに一層こだわりお客様に最適な旅の選択肢を届けます。
②BtoBtoCサービス(旅行コンテンツ OEM提供)分野
国内航空券・旅行、海外航空券・ホテル商材を、他社媒体様へ旅行コンテンツとして提供をさせていただいております。コンテンツのラインナップを増やすことにより、媒体ユーザー様の顧客満足度向上の一助となります。
2.訪日旅行事業・Wi-Fiレンタル事業
エアトリの子会社である株式会社インバウンドプラットフォームにおいて、訪日旅行事業を展開しております。訪日旅行客向けのWi-Fiルーターレンタルサービスを展開しており、長年の信頼と口コミでブランドを確立しております。キャンピングカーのレンタルと併せ、インバウンド需要に対するサービス拡大を図ります。
3.メディア事業
「伝えたいことを、知りたい人に」を理念とする当社子会社である株式会社まぐまぐと連携し、世界中からクリエイター等のコンテンツを集め、その情報に価値を感じる人の手元に届ける仕組みを開発・提供しています。無料・有料メールマガジン配信サービスの「まぐまぐ!」をはじめ、ライブ配信サービス「まぐまぐ!LIVE」、 また、コンテンツを発掘し、数多くの知りたい人に届けることができるWEBメディア「MAG2 NEWS」「MONEY VOICE」「TRiP EDiTOR」「by them」の運営を行なっています。
4.地方創生事業
エアトリの子会社である株式会社かんざし及び株式会社エヌズ・エンタープライズにおいて、地方創生事業を展開しております。人口不足等社会課題の解決と地域観光プロデュースを、「観光テック」×「HRテック」を軸としたソリューション展開で実現し、交流人口拡大と地域経済の活性化を目指しております。
5.クラウド事業
エアトリの子会社である株式会社かんざしにおいて、クラウド事業を展開しております。宿泊プラン一括管理ツール「かんざしクラウド」やキャンセル料回収自動化ツール「わきざしクラウド」をはじめ、「くちこみクラウド」、「ぜにがたクラウド」、「クラウド転送シャシーン」、「ばんそうクラウド」などの宿泊・飲食業界の業務効率改善に向けたクラウドサービスを中心に展開し、旅館・ホテル・地場企業などに最も必要とされる企業になることを目指しております。
当第1四半期連結累計期間におけるオンライン旅行事業のセグメント売上収益は5,780百万円、セグメント利益は1,163百万円となりました。
ITオフショア開発事業
(単位:百万円)
ITオフショア開発事業では、ベトナムのホーチミン、ハノイ及びダナンにて、主にEコマース・Webソリューション・ゲーム・システム開発会社等を顧客として、ラボ型開発サービスを提供しております。
当第1四半期連結累計期間におけるITオフショア開発事業セグメントの売上収益は42百万円、セグメント損失は36百万円となりました。
投資事業
(単位:百万円)
投資事業では、成長企業への投資育成を行い、投資先企業との協業等によるシナジーを追求すると共に、投資先の成長や上場等に伴うキャピタルゲイン獲得を目指しています。
当第1四半期連結累計期間においては、投資先を126社まで拡大しております。
当第1四半期連結累計期間における投資事業セグメントの売上収益は577百万円、セグメント利益は33百万円となりました。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2,633百万円減少し、27,953百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が4,018百万円減少した一方、その他の金融資産が2,001百万円増加したことによるものです。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ2,770百万円減少し、14,527百万円となりました。これは主に、営業債務及びその他の債務が1,560百万円、その他の流動負債が477百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ137百万円増加し、13,425百万円となりました。これは主に、その他の資本の構成要素の増加によるものです。
当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末より3,994百万円減少し、8,435百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において営業活動により使用した資金は、前同四半期連結累計期間より186百万円減少し、725百万円となりました。この主な要因は、営業債務及びその他の債務の減少額△1,619百万円、法人所得税の支払額△650百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は、前同四半期連結累計期間より2,589百万円増加し、2,742百万円となりました。この主な要因は、投資有価証券の取得による支出△2,512百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は、前同四半期連結累計期間より11百万円減少し、489百万円となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出△222百万円、配当金の支払額△207百万円によるものであります。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。