売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01726 IFRS


 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

(売上高・営業利益)

当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、精密減速機で主に上半期において自動化設備投資による産業用ロボット向け需要が堅調であったことに加え、航空機器及び舶用機器でも需要が好調であったことから、売上高は、前年同期比24,652百万円(11.3%)増加し243,584百万円となりました。営業利益は、コンポーネントソリューション事業での調達費増加等の影響を受けたものの、他セグメントでの増益により同1,464百万円(12.7%)増加し12,948百万円となりました。売上高営業利益率は5.3%となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりです。

 

① コンポーネントソリューション事業

コンポーネントソリューション事業の売上高は、前年同期比6,141百万円(6.0%)増加し107,661百万円、営業利益は、同2,399百万円(△21.2%)減少し8,891百万円となりました。

精密減速機は、上期の成長を牽引した中国における設備投資が減少に転じたものの、自動化ニーズによる産業用ロボット向けの需要が底堅く推移したことから、売上高は前年同期比で増加となりました。

建設機械向け油圧機器は、欧米市場での需要が堅調に推移した一方、中国市場では需要低迷が継続したことにより、売上高は前年同期比で減少となりました。

 

② トランスポートソリューション事業

トランスポートソリューション事業の売上高は、前年同期比7,595百万円(15.7%)増加し55,955百万円、営業利益は、同1,982百万円(51.8%)増加し5,805百万円となりました。

鉄道車両用機器は、MRO(Maintenance, Repair, Overhaul)が堅調に推移したものの、国内市場で新車向け投資の抑制が継続し、売上高は前年同期並みとなりました。

航空機器は、民間航空機向けで需要が順調に回復したことに加え、防衛省向け需要の拡大もあり、売上高は前年同期比で大幅な増加となりました。

商用車用機器は、国内顧客の生産が回復したことにより、売上高は前年同期比で増加となりました。

舶用機器は、国内外ともに新造船向けに加えMROでも高い需要が継続し、売上高は前年同期比で大幅な増加となりました。

 

③ アクセシビリティソリューション事業

アクセシビリティソリューション事業の売上高は、前年同期比10,463百万円(18.3%)増加し67,622百万円、営業利益は、同1,396百万円(65.4%)増加し3,533百万円となりました。

自動ドア事業は、国内市場において堅調な需要が継続したことに加え、為替効果により売上高は前年同期比で増加となりました。

 

④ その他

その他の売上高は、前年同期比453百万円(3.8%)増加し12,345百万円、営業利益は、同1,835百万円(324.5%)増加し2,400百万円となりました。

包装機は、電子部品不足が一部解消されたことにより、売上高は前年同期比で増加となりました。

  

 

 

(税引前四半期利益)

金融収益は、主に株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ(以下、「ハーモニック社」という。)株式の売却完了に伴う評価益3,485百万円、及び為替差益等を計上したことにより5,457百万円となりました。金融費用は、デリバティブ評価損等を計上したことにより780百万円となりました。持分法による投資利益は3,446百万円となりました。

その結果、税引前四半期利益は前年同期比4,180百万円(24.7%)増加し、21,072百万円となりました。

 

(親会社の所有者に帰属する四半期利益)

以上の結果、法人所得税費用6,749百万円及び非支配持分に帰属する四半期利益1,030百万円を差引いた親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比2,671百万円(25.1%)増加し、13,293百万円となりました。

また、基本的1株当たり四半期利益は前年同期比22.22円増加し、110.74円となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末 (2022年12月31日)

当第3四半期
連結会計期間末
(2023年9月30日)

増減額

資産

459,293

423,215

△36,078

負債

196,064

147,451

△48,613

資本

263,228

275,764

12,535

 

 

① 資産

当第3四半期連結会計期間末の流動資産は225,698百万円、非流動資産は197,517百万円であり、その結果、資産合計は423,215百万円と前連結会計年度末比36,078百万円の減少となりました。主な増加要因は、棚卸資産の増加10,183百万円、有形固定資産の増加13,005百万円、及びのれんの増加13,263百万円です。主な減少要因は、現金及び現金同等物の減少43,365百万円、営業債権の減少4,734百万円、及びハーモニック社株式の売却完了による売却目的で保有する資産の減少34,030百万円です。

 

② 負債

当第3四半期連結会計期間末の流動負債は122,291百万円、非流動負債は25,160百万円であり、その結果、負債合計は147,451百万円と前連結会計年度末比48,613百万円の減少となりました。主な減少要因は、ハーモニック社株式の売却完了等によるその他の金融負債の減少47,215百万円です。

 

③ 資本

当第3四半期連結会計期間末の資本合計は275,764百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分合計は260,699百万円と前連結会計年度末比12,003百万円の増加となりました。主な増加要因は、親会社の所有者に帰属する四半期利益13,293百万円による利益剰余金の増加、及び在外営業活動体の換算差額等によるその他の資本の構成要素の増加7,540百万円です。主な減少要因は、配当による利益剰余金の減少9,506百万円です。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

 

(単位:百万円)

 

前第3四半期
連結累計期間
(自 2022年1月1日
  至 2022年9月30日)

当第3四半期
連結累計期間
(自 2023年1月1日
  至 2023年9月30日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

4,367

8,096

投資活動によるキャッシュ・フロー

△29,878

△41,595

フリーキャッシュ・フロー

△25,511

△33,499

財務活動によるキャッシュ・フロー

△13,737

△12,956

 

 

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。) は、営業活動により獲得した資金を、主に設備投資、子会社の取得、ハーモニック社株式の売却に係る支出、及び配当金の支払に充てた結果、81,048百万円前連結会計年度末比43,365百万円の減少となりました。

 

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは8,096百万円の資金の増加となりました。主な増加要因は、四半期利益、減価償却費及び償却費等の非資金損益項目、及び営業債権の減少によるものです。一方、主な減少要因は、棚卸資産の増加、及び法人所得税の支払によるものです。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは41,595百万円の資金の減少となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出、及びハーモニック社株式の売却に係る支出(投資有価証券の売却価格の精算による支出)です。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは12,956百万円の資金の減少となりました。主な減少要因は、配当金の支払です。

 

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は8,102百万円です。