売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01699 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、個人消費や設備投資の持ち直しに加え、インバウンド需要の回復等により、緩やかな回復基調が継続しております。一方、世界的な根強い物価上昇圧力や、それに伴う金融引き締めの影響に加え、中国経済の先行き懸念等、海外経済の減速に伴う景気の下押リスクに引き続き留意する必要があります。

当社グループを取り巻く環境につきましては、国内市場は今後も都市の再開発、全国規模の防災・減災対策、インフラ老朽化対策、リニア中央新幹線建設など、社会資本整備が不可欠で、建設投資は今後も底堅く推移していくことが見込まれております。当社グループにおきましては、依然として、原材料価格の高止まりによるコスト上昇の影響が顕在化していることから、ボーリング機器関連の主要機械の受注、生産、出荷体制への影響を引き続き注視して参ります。工事施工関連においては、建設業界における「働き方改革」などによる工程の変更、大型プロジェクト案件から、脱炭素・自然エネルギー関連事業への移行期にあります。

このような状況のもと、当社グループでは引き続き中期経営計画「STEP UP鉱研ACTIONS 2025」(2021年度~2025年度)に基づいて、持続的売上拡大と収益確保に努めて参ります。

当第3四半期連結累計期間の受注高は、ボーリング機器関連では当社単体においては、原材料高の影響により販売価格高騰が影響したため受注が伸び悩みましたが、連結子会社である株式会社クリステンセン・マイカイの受注高が当年度期首より計上されたことにより、連結受注高は増加しました。また、工事施工関連においては、トンネル工事の受注が減少いたしましたが、海外ODA案件の大口受注により、前年同四半期とほぼ同水準となりました。今後は、トンネル工事の受注減少を、当社独自の技術を生かした事業の受注を目指して参ります。売上高につきましても、株式会社クリステンセン・マイカイの売上高が当年度期首より計上されたことにより、連結売上高は増加しました。

以上の結果、連結受注高は前年同四半期27.7%増7,425百万円、連結売上高は同36.8%増7,190百万円となりました。利益面におきましても、株式会社クリステンセン・マイカイの利益が当年度期首より計上されたことにより、営業利益は426百万円(前年同四半期比270.9%増)、経常利益は365百万円(同826.2%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は224百万円(同145.1%増)となりました。

 

当第3四半期連結累計期間の業績は、以下のとおりであります。

  (単位:百万円)

 

当第3四半期

連結累計期間(A)

前第3四半期

連結累計期間(B)

前年同期比較

 

2023年4月1日

2022年4月1日

増減額

増減率

 

2023年12月31日

2022年12月31日

(A)-(B)

(A)/(B)-1

受注高

7,425

5,815

1,610

27.7

%

売上高

7,190

5,255

1,934

36.8

%

営業利益

426

115

311

270.9

%

経常利益

365

39

326

826.2

%

親会社株主に帰属する四半期純利益

224

91

132

145.1

%

 

(百万円未満は切り捨てて表示しております。以下、同じ。)

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

① ボーリング機器関連

当社単体の受注高につきましては、昨年度の中国市場における大型受注が剥落したことにより減少いたしましたが、株式会社クリステンセン・マイカイの受注高2,091百万円が当年度期首より計上されたことにより、受注高全体では前年同四半期を上回る4,720百万円(前年同四半期比49.6%増)となりました。今後、海外関連案件(含中国市場)の受注の増加を目指しております。売上高につきましては、当社単体では前年同四半期並となりましたが、株式会社クリステンセン・マイカイの売上高1,977百万円が当年度期首より計上されたことにより、前年同四半期を上回る4,857百万円の(前年同四半期比72.3%増)の売上高を計上いたしました。利益面では個別原価の管理強化と、株式会社クリステンセン・マイカイの利益220百万円が当年度期首より計上されたことによりにより、同セグメントはセグメント利益284百万円(前年同四半期はセグメント損失50百万円)を計上いたしました。

 

  (単位:百万円)

 

当第3四半期

連結累計期間(A)

前第3四半期

連結累計期間(B)

前年同期比較

 

2023年4月1日

2022年4月1日

増減額

増減率

 

2023年12月31日

2022年12月31日

(A)-(B)

(A)/(B)-1

受注高

4,720

3,155

1,564

49.6

%

売上高

4,857

2,819

2,037

72.3

%

セグメント利益又は損失(△)

284

△50

334

%

 

 

② 工事施工関連

受注高はトンネル調査工事が減少いたしましたが、海外ODA案件大口受注により、前年同四半期と比べると45百万円増加し、2,705百万円(前年同四半期比1.7%増)となりました。売上高につきましては、トンネル調査工事、地下水工事はほぼ前年並みでしたが、アンカー大型工事などが全体的な進捗の低迷により、売上高全体では前年同四半期を下回る2,333百万円(前年同四半期比4.2%減)となりました。利益につきましては、アンカー大型工事などが全体的な進捗の低迷により利益貢献とならず、セグメント利益140百万円(前年同四半期比14.1%減)を計上いたしました。

  (単位:百万円)

 

当第3四半期

連結累計期間(A)

前第3四半期

連結累計期間(B)

前年同期比較

 

2023年4月1日

2022年4月1日

増減額

増減率

 

2023年12月31日

2022年12月31日

(A)-(B)

(A)/(B)-1

受注高

2,705

2,659

45

1.7

%

売上高

2,333

2,436

△103

△4.2

%

セグメント利益

140

163

△23

△14.1

%

 

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して371百万円増加し、13,259百万円となりました。

流動資産は、売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権)が495百万円減少した一方で、現金及び預金が396百万円、棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が712百万円、それぞれ増加したことなどから、前連結会計年度末と比較して542百万円増加し、7,951百万円となりました。

有形及び無形固定資産は、機械装置、リース資産などで68百万円の設備投資を行ないましたが、減価償却を189百万円及びのれんの償却を37百万円実施したことなどから、有形及び無形固定資産は159百万円減少し、4,879百万円となりました。投資その他の資産は、長期未収入金が13百万円減少したことなどにより427百万円となりました。以上の結果、固定資産合計では前連結会計年度末と比較して170百万円減少し、5,307百万円となりました。

 

(負債の部)

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して206百万円増加し、8,396百万円となりました。

流動負債は、賞与引当金が99百万円減少した一方で、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務、工事未払金)が428百万円、預り金が59千万円、それぞれ増加したことなどから、前連結会計年度末と比較して410百万円増加し、4,044百万円となりました。

固定負債は、繰延税金負債が50百万円増加した一方で、長期借入金が245百万円減少したことなどから、前連結会計年度末と比較して203百万円減少し、4,352百万円となりました。

 

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、配当金の支払いにより67百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益224百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末と比較して165百万円増加し、4,862百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して0.3ポイント増加し36.7%となりました。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入金等により必要とする資金を調達しており、資金需要として主なものは、運転資金、設備投資、企業買収、法人税等の支払い、借入金の返済等であります。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は79百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。