E01554 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、国際情勢が一段と不安定化するなかで、継続する金融引き締めの影響などからインフレ傾向が続き、先行きの不透明感が強まりました。日本経済におきましては、設備投資に一服感が感じられたものの、物価上昇に落ち着きが見られ、個人消費は緩やかな回復基調が続いたことなどから、総じて底堅く推移いたしました。
このような状況のなか、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高38,970百万円(前年同四半期連結累計期間対比11.9%増)、営業利益4,494百万円(同9.2%増)、経常利益5,856百万円(同20.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,635百万円(同18.4%増)となりました。
(単位:百万円)
(注)事業部別の連結営業利益は、当社グループ独自の基準により算定しております。
当社グループで採用しております所在地別のセグメントの状況は以下のとおりです。詳細は、「第4〔経理の状況〕-1〔四半期連結財務諸表〕-〔注記事項〕」の(セグメント情報等)をご参照ください。
売上高は19,426百万円(前年同四半期連結累計期間対比10.8%増)、セグメント利益は2,609百万円(同5.1%増)となりました。売上高の増加割合に比べて利益の増加割合が緩やかな要因は、主に販売管理費が増加したことなどによるものです。
圧縮機製品では、レシプロ式圧縮機において、納期対応の適正化やデンタル市場向けの販売が好調に推移したことで売上が伸長しました。
真空機器製品では、半導体製造関連装置向け真空ポンプの需要が拡大しました。
塗装機器製品では、ハンドスプレーガンの一部機種の販売終了に伴う売上減少があった一方で、環境装置において物件管理の徹底により受注が増加しており、総じて売上は堅調に推移しました。
塗装設備製品では、自動車部品塗装向け塗装設備の売上が伸長しました。
売上高は6,773百万円(前年同四半期連結累計期間対比24.0%増)、セグメント利益は735百万円(同79.2%増)となりました。利益の増加は、主に塗装機器の販売増加や2017年に買収した子会社ののれんの償却が完了したことなどによるものです。
圧縮機製品では、引き続きOEM先の需要継続により、オイルフリー圧縮機の売上が好調に推移しました。
真空機器製品では、東欧をはじめとした販路開拓の成果により売上が伸長しました。
塗装機器製品では、欧州経済の景況感が弱含むなか、自動車補修市場向けを主としたスプレーガンの販売が堅調に推移しました。
売上高は5,361百万円(前年同四半期連結累計期間対比15.6%増)、セグメント利益は722百万円(同35.8%増)となりました。
圧縮機製品では、引き続きアメリカやブラジルにおける車両搭載向け圧縮機の販売が好調に推移したことで売上を牽引いたしました。
真空機器製品では、納期面での優位性による他社製品からの切り替え需要の継続や年度末に向けた設備投資意欲の増加などを受けて、売上は好調に推移しました。
塗装機器製品では、工業塗装市場の開拓を進めており、主にスプレーガンの売上が伸長しました。
売上高は9,085百万円(前年同四半期連結累計期間対比11.9%増)、セグメント利益は522百万円(同16.8%減)となりました。利益の減少は、現地子会社における仕入価格の上昇並びに売上高の減少や人件費の増加などによるものです。
圧縮機製品では、上海斯可絡圧縮機有限公司において引き続き輸出販売が好調に推移したことにより、売上は伸長しました。
真空機器製品では、半導体市場の低迷による影響を受けているものの、リチウムイオン電池製造向け真空ポンプ販売が下支えし、売上は堅調に推移しました。
塗装機器製品では、勢いを欠く中国経済の影響などにより需要の回復が遅れており、売上は減少しました。
塗装設備製品では、企業による設備投資において消極的な姿勢が継続していることなどから、売上は減少しました。
売上高は7,365百万円(前年同四半期連結累計期間対比4.1%増)、セグメント利益は1,219百万円(同12.2%増)となりました。
圧縮機製品では、景況感を背景としたインドにおける売上の増加のほか、タイをはじめとした東南アジアにおける現地子会社の営業力強化施策の実施などによって更なる拡販を進めています。
塗装機器製品では、インドにおけるスプレーガン及び東南アジアの塗料供給機器の売上が伸長しました。
塗装設備製品では、前連結会計年度に納入した案件の反動により売上は減少しましたが、受注残高は増加傾向にあります。
資産は、流動資産が40,069百万円(前連結会計年度比9.0%増)となりました。これは主に、「現金及び預金」が2,223百万円増加したことに加え、「受取手形及び売掛金」が812百万円増加したことや「原材料及び貯蔵品」が689百万円増加したことなどによるものです。固定資産は24,908百万円(同6.6%増)となりました。これは主に、「投資有価証券」が496百万円増加したことなどによるものです。その結果、総資産は64,978百万円(同8.1%増)となりました。
負債は、流動負債が11,765百万円(同0.4%増)となりました。これは主に、「支払手形及び買掛金」が497百万円増加したことなどによるものです。固定負債は、3,324百万円(同5.2%増)となりました。これは主に、「その他」に含まれる「リース債務(固定)」が161百万円増加したことなどによるものです。その結果、負債合計は15,089百万円(同1.4%増)となりました。
純資産は、49,888百万円(同10.2%増)となりました。これは主に、「利益剰余金」が1,847百万円増加したことや円安により「為替換算調整勘定」が1,740百万円増加したことなどによるものです。また、純資産より非支配株主持分を除いた自己資本は43,888百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の66.6%から0.9ポイント増加し67.5%となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
3ヶ年にわたる新たな中期経営計画に基づく事業活動を2023年3月期より開始しております。
この計画に基づき、成長市場を海外と位置付け、「真の開発型企業」として、「全ての顧客に感動を与える商品開発」と「高性能・高品質」を提供し続けてまいります。
②コンセプト
専業メーカである当社にとって、対象市場において社会課題の解決に貢献しうる製品・技術を創造し、社会に幅広く提供することは使命であり、そのように社会的価値を追求し、新たなビジネスチャンスを獲得することが当社の成長につながる。
③基本戦略
1)世界で各地域に見合った「ONLY ONE」の商品をつくり、「NUMBER ONE」のシェアを獲得
2)子会社間のシナジーを最大限に活用し効果を発揮
3)日本におけるサービスビジネス拡大とビジネスモデルの変革
4)新規事業の開発
5)サステナビリティ経営の強化
a.専業メーカである当社がE,S,Gのそれぞれを大切にしてきたことが2022年度の最高収益達成の原動力であり、その継続・強化が「500&Beyond」の中心にある考え方として、「VISION 2030(液体と気体で世界を彩り社会を豊かに)」を掲げマテリアリティの考察、サステナブル・ゴールを設定。
b.人材への投資と育成
・今中計期間には人材への投資を重視し、総人件費マネジメントの採用により「一人ひとりが稼ぐ」力を強化、労働生産性の向上
・企業価値向上に向けた、働き方改革の進化と健康経営の継続
c.SDGsの観点に立った製品開発と社会への貢献
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当該方針の変更はありません。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は650百万円です。その他に製品の改良・改造に使用した451百万円を製造経費としております。報告セグメントは日本、欧州及び中国となり、合計1,102百万円のうち日本は878百万円です。
(単位:名)
(注)従業員数は就業人員数です。
(単位:名)
(注)従業員数は就業人員数です。
(単位:百万円)
(注)米州の増加は、主に圧縮機及び真空機器を製造しているブラジルの子会社実績等によるものです。
(単位:百万円)
(注)1.この受注及び受注残高は、塗装設備製品のものです。塗装設備製品以外は受注から販売までが短期間であり、受注及び受注残高の管理対象としておりません。
2.日本の受注残高の減少は、主に自動車の生産に関連した設備投資が減少したことなどによるものです。
3.中国の受注高の減少は、主に自動車の生産に関連した設備投資案件の獲得ペースが緩やかになったことなどによるものです。
4.その他の受注残高の増加は、主にインドにおける自動車の生産に関連した設備投資が増加したことなどによるものです。
(単位:百万円)