売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02006 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)が5類感染症に移行されたことや雇用・所得環境の改善などにより個人消費やインバウンド需要の持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかに回復しております。一方で、エネルギーコスト及び原材料価格の高騰による消費者物価の上昇や、世界的な金融引き締めなどにより、引き続き先行き不透明な状況にあります。

 当企業集団を取り巻く環境は、外食産業では、エネルギーコストや原材料価格の高騰、人手不足の影響を受けつつも、コロナが5類感染症に移行されたことにより、人流が増加したことで外食需要やインバウンド需要は回復傾向が続いています。流通産業では、家庭の電気・ガス代高騰等による節約志向が継続したことで内食需要が堅調ですが、店舗のエネルギーコストや原材料価格の高騰により、設備投資について慎重な傾向が継続しており、先行き不透明な状況にあります。また、食品製造業界では、人手不足による自動化や省人化等の需要はあるものの、エネルギーコスト、建築資材価格の高騰等が影響し、食品メーカーを中心として設備投資に慎重な傾向がみられ、先行き不透明な状況にあります。尚、低温物流業界では、物流の2024年問題によると総称される自動車運転業務における労働時間の上限規制への対応や主要都市を中心とした冷蔵倉庫の満床・老朽化により物流センター・冷蔵倉庫の建設需要が継続しております。

 冷凍冷蔵庫販売では、店舗での食品加工やテイクアウトの需要が落ち着きを見せ、ブラストチラーや冷凍冷蔵ロッカー等高付加価値商品の売上は減少しましたが、外食産業の需要回復に合わせて飲食店および宿泊施設向けの汎用冷凍冷蔵庫や製氷機の売上が増加したことなどにより、売上高は192億5千9百万円(前年同四半期比1.1%増)となりました。

 医療・理化学製品販売では、薬用保冷庫の調剤薬局・ドラッグストア向け販売が増加傾向にある一方で、病院・クリニック向けの販売が減少したことなどにより、売上高は9億3千1百万円(前年同四半期比5.0%減)となりました。

 冷凍冷蔵ショーケース販売では、流通産業の主に改装需要が堅調に推移したため、スーパーマーケットやドラッグストア向けの販売が増加しました。また、コンビニエンスストア向けの自然冷媒を採用したショーケースの販売も引き続き堅調に推移したため、売上高は347億7千5百万円(前年同四半期比23.8%増)となりました。

 大型食品加工機械販売では、エネルギーコストや原材料価格の高騰の影響を受け、食品メーカーを中心に設備投資について慎重な傾向が継続したため、売上高は42億1千1百万円(前年同四半期比21.6%減)となりました。

 大型パネル冷蔵設備販売では、物流の2024年問題を背景とした低温物流拠点の需要や、主要都市を中心とした冷蔵倉庫の満床・老朽化等により物流センター・冷蔵倉庫の建設需要が継続したため、売上高は110億5千8百万円(前年同四半期比18.3%増)となりました。

 小型パネル冷蔵設備販売では、スーパーマーケットやホテルなどの厨房のバックヤード、コンビニエンスストア向けの売上は堅調に推移しましたが、小規模の食品工場等の案件が減少したことなどにより、売上高は47億1千6百万円(前年同四半期比10.5%減)となりました。

 サービス販売では、スーパーマーケットやコンビニエンスストア向けの冷凍冷蔵ショーケースのメンテナンス、保守契約の売上は引き続き堅調に推移しました。また、外食産業の需要回復に伴い冷凍冷蔵庫等のメンテナンスの売上も増加したため、売上高は93億2千3百万円(前年同四半期比11.0%増)となりました。

 製造部門においては、依然として高止まりしている原材料価格の影響や海外輸入部品購入における為替の影響を軽減すべくさらなる生産性の向上や、代替部材使用等に取り組んでおります。また、2023年3月にショウケンガリレイの新本社工場を建設しさらなる受注拡大に向け生産体制を整備し、6月にはフクシマガリレイの岡山工場に新棟を建設し高付加価値商品の生産性向上に取り組んでおります。

 ガリレイグループでは、2021年にサスティナブルビジョン「Dramatic Future 2050」を策定し、2050年までに食品の生産からテーブルに並ぶまで温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることに取り組んでおります。

また、「グリーン冷媒への転換」「環境性能の高い製品を開発・提供」「冷媒ガス漏洩防止」のアクションを戦略的に推進し、バリューチェーン全体のCO2排出量削減に取り組むことで、環境先進企業として価値を提供してまいります。当第3四半期連結累計期間においては、縦型・横型業務用冷凍冷蔵庫及び小型タイプのキューブアイス製氷機をノンフロン冷媒R1234yf(GWP:1)仕様へとモデルチェンジを実施しております。自然冷媒採用大型コンデンシングユニット「NOBRAC」や、ノンフロン冷媒仕様機種をバリエーションに追加したメディカルフリーザーなど、その他製品についても計画的に地球温暖化係数の低い冷媒に切り替えております。

 なお、2023年12月27日に開示しております「北京二商福島機電有限公司の清算結了」に伴い、為替換算調整勘定の取り崩しによる為替換算調整勘定取崩損1億5千4百万円を特別損失に計上することといたしました。ただし、当該為替換算調整勘定は、貸借対照表の純資産の部におきまして、既にマイナス計上されており、純資産の金額を減少させておりましたが、清算結了に伴いそのマイナス分が除外され、純資産の金額を増加させることとなります。一方、上記のとおり、為替換算調整勘定の取り崩しは会計上特別損失として計上され、利益剰余金を減少させ、純資産の金額を減少させますので、純資産の部の中で、両者は相殺されます。従いまして、当該特別損失による純資産の増減への影響はありません。

 その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は842億7千5百万円(前年同四半期比10.1%増)、営業利益は108億4百万円(前年同四半期比44.4%増)、経常利益は113億9千5百万円(前年同四半期比39.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は87億6千1百万円(前年同四半期比50.0%増)となりました。

 

また、財政状態に関しては以下のとおりです。

(流動資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は889億5千2百万円(前連結会計年度末は805億6千1百万円)となり、83億9千万円増加しました。これは主として現金及び預金が増加したことによるものです。

 

(固定資産)

当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は342億5千万円(前連結会計年度末は324億3千5百万円)となり、18億1千5百万円増加しました。これは主として建物及び構築物が増加したことによるものです。

 

(流動負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は340億7千9百万円(前連結会計年度末は314億7千1百万円)となり、26億7百万円増加しました。これは主として支払手形及び買掛金が増加したことによるものです。

 

(固定負債)

当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は19億2千1百万円(前連結会計年度末は16億1千8百万円)となり、3億2百万円増加しました。これは主として繰延税金負債が増加したことによるものです。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は872億2百万円(前連結会計年度末は799億7百万円)となり、72億9千5百万円増加しました。これは主として親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。

 

(2) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7億7千9百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。