売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01595 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では底堅い動きとなりましたが、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行き不安、また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢等の懸念が残りました。わが国経済におきましては、景気は緩やかに回復し、ソフトウェア投資を中心に持ち直しの動きがみられました。

このような中、当社グループにおきましては、家庭用ミシンの新製品発売や、産業機器製品を含め各種展示会の出展を通じた需要喚起に努めました。また、中期経営計画で策定した施策の実現に向け、全社一丸となって取り組んでおります。

しかしながら当社グループを取り巻く経営環境は厳しく、当第3四半期連結累計期間の売上高は26,876百万円(前年同期比1,941百万円減)、営業利益は877百万円(前年同期比190百万円減)、経常利益は702百万円(前年同期比580百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は164百万円(前年同期は、1,073百万円の四半期純損失)となりました。

 

セグメント別の概況は、次のとおりであります。

 

<家庭用機器事業>
 家庭用機器事業におきましては、海外向けに新製品「HORIZON Memory Craft 9480 QC PROFESSIONAL」、「CONTINENTAL M8 PROFESSIONAL」を投入し、拡大するミシンキルト愛好家への訴求力がある機能(布の動きに合わせて縫い速度を自動調整)が高評価を受けています。しかしながら、ミシン市場は、米国の金融引き締め政策の影響や、長期化するロシア・ウクライナ情勢、および緊迫する中東情勢による地政学的リスクの高まりから厳しい環境が続いております。

国内においては、第2四半期に投入したデザインコンシャスモデル「SEWLA」がマスメディアに取り上げられるなど、好評を博しております。また、全国の小・中学校の先生方を対象としたオンラインミシン講習会を開始するなど、ソーイングユーザーの裾野拡大に向けた活動を積極的に展開しています。しかしながら、購買意欲の向上にはいたらず、売上げは期待していたほど伸びませんでした。

この結果、家庭用機器事業全体の売上高は20,234百万円(前年同期比1,990百万円減)、営業利益は434百万円(前年同期比518百万円減)となりました。

 

<産業機器事業> 

産業機器事業につきましては、部品不足による製品供給の制約が解消されるなか、設備投資需要も一部地域では回復基調が見られました。国内では、最大規模のロボット展示会にジャノメダイカスト(株)やパートナー企業と共同出展するなど販路拡大に取り組み、EV関連を中心に医療関連等からも産業機器製品の引き合いが増えてきております。

産業機器製品は価格転嫁交渉の結果、利益率の改善に貢献しましたが、最大市場である中国の需要回復遅れ等により、全体として厳しい環境が続きました。

この結果、産業機器事業全体の売上高は4,366百万円(前年同期比363百万円減)、営業損失は49百万円(前年同期は127百万円の営業損失)となりました。

 

<IT関連事業>

ITソフトウェア開発や情報処理サービス、システム運用管理の受託等を行うIT関連事業では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の浸透による需要増加等を背景に、大型案件をはじめ安定した受注により売上げは堅調に推移いたしました。また、品質管理の徹底による生産性の向上を図り、顧客に満足いただけるサービスの提供に努めました。

この結果、売上高は2,119百万円(前年同期比412百万円増)、営業利益は396百万円(前年同期比150百万円増)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

当第3四半期末の総資産は50,831百万円(前連結会計年度末比286百万円減)となりました。

資産の部では、流動資産が原材料及び貯蔵品の増加、商品及び製品の減少等により25,905百万円(前連結会計年度末比194百万円増)となりました。固定資産は繰延税金資産の減少、投資有価証券の増加等により24,926百万円(前連結会計年度末比481百万円減)となりました。

負債の部は、流動負債が未払金の減少、短期借入金の増加等により9,734百万円(前連結会計年度末比74百万円減)となり、固定負債は退職給付に係る負債の減少等により7,778百万円(前連結会計年度末比165百万円減)となりました。

純資産の部は、自己株式の取得、利益剰余金の減少、為替換算調整勘定の増加等により33,318百万円(前連結会計年度末比46百万円減)となりました。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に関する重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,164百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。