売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02475 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

エンタテインメントコンテンツ業界におきましては、コンシューマ分野におきまして、インフレ等による経済環境の悪化から、欧米を中心とした市場の拡大は踊り場を迎えております。また、ゲーム開発コストの上昇が続いており、こうした事業環境の変化への対応が急務となっております。一方で、サービス提供形態の多様化により、デバイス・プラットフォームを問わず、全世界に向けてより長期にわたってコンテンツ・サービスを届ける環境が整ったことから、ゲーム市場の成長に対する期待は継続しています。アミューズメント機器市場におきましては、コロナ禍からの経済再開により市場の回復が進んでいます。引き続き円安に起因した原材料価格高騰の影響があるものの、プライズカテゴリーの好調は継続し、全体としては好調に推移しております。

遊技機業界におきましては、パチスロ機が牽引する形で良好な市場環境が継続しております。パチスロ機においては、当グループの『スマスロ北斗の拳』をはじめ、スマートパチスロを中心に話題性のある機種が継続して登場していることから、高い稼働水準を維持しております。パチンコ機においては、稼働水準は引き続き低調に推移しておりますが、足元ではヒット機種が登場しております。また、2023年4月よりスマートパチンコの導入が開始されたほか、規制の見直し傾向が続いていること等から、今後のヒット機種登場による稼働回復が期待されます。

リゾート業界におきましては、国内において、新型コロナウイルス感染症の分類見直しにより各種行動制限が緩和され、社会経済活動の正常化の動きが進んだことにより、旅行需要には引き続き回復傾向が見られました。インバウンドについては、日本への直行便の回復や円安等が追い風となり、「訪日外国人消費動向調査」では、2023年暦年の訪日外国人旅行消費額が過去最高となる等、今後も訪日外国人の更なる増加に伴い、旅行需要や宿泊需要を中心とした経済効果が期待されております。

 

このような経営環境のもと、当第3四半期連結累計期間における売上高は349,924百万円(前年同期比28.7%増)、営業利益は54,445百万円(前年同期比42.4%増)、経常利益は57,296百万円(前年同期比42.7%増)、また、欧州各拠点開発のタイトルポートフォリオの見直し等に伴う事業再編損など特別損失を11,718百万円計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は35,327百万円(前年同期比7.6%増)となりました。

 

 

セグメント別の概況は以下のとおりであります。

なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 

《エンタテインメントコンテンツ事業》

コンシューマ分野のフルゲームにおいては、新作タイトルとして『ソニックスーパースターズ』、『龍が如く7外伝 名を消した男』、『ペルソナ5 タクティカ』等を販売し、販売本数は527万本(前年同期は697万本)となりました。また、リピートタイトルの販売本数は1,383万本(前年同期は1,377万本)となりました。これらの結果として、フルゲームの販売本数は全体で1,910万本(前年同期は2,075万本)となりました。 F2Pにおいては、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』及び、開発は株式会社セガ、パブリッシャーは株式会社バンダイナムコエンターテインメントが担う『ONE PIECE バウンティラッシュ』が牽引しました。

アミューズメント機器分野におきましては、UFOキャッチャー® シリーズやプライズ等を中心に販売いたしました。

映像・玩具分野におきましては、映像において、映像制作や配信に伴う収入等を計上し、玩具において、第1四半期に発売した『ヘッドセットではいしん?! カメラもIN! マウスできせかえ!すみっコぐらしパソコンMYLIVE』や定番製品を販売いたしました。

以上の結果、売上高は219,316百万円(前年同期比4.2%増)、経常利益は19,736百万円(前年同期比52.5%減)となりました。

 

《遊技機事業》

パチスロ機におきましては、『パチスロ交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO TYPE-ART』等の販売に加え、前期発売した『パチスロ甲鉄城のカバネリ』や第1四半期に発売した『スマスロ北斗の拳』の追加販売を行い、163千台の販売(前年同期は63千台の販売)となりました。パチンコ機におきましては『P真・北斗無双 第4章 下剋上闘』等の販売を行い、74千台の販売(前年同期は49千台の販売)となりました。

以上の結果、売上高は120,217百万円(前年同期比130.3%増)、経常利益は45,726百万円前年同期比521.3%増)となりました。

 

《リゾート事業》

リゾート事業におきましては、『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、個人客はアウトバウンドの再開や高単価販売の影響により施設利用者数が想定を下回って推移したものの、法人イベントや大型MICE等を開催し、コロナ禍で低調に推移していた団体客の回復が進みました。

海外におきましては、PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.(当社持分法適用関連会社)が運営する『パラダイスシティ』において、カジノでの日本人VIP客のドロップ額(チップ購入額)が新型コロナウイルス感染症拡大前を超える水準を引き続き維持しており、好調に推移いたしました。

※PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.は12月決算のため3ヶ月遅れで計上

以上の結果、売上高は9,295百万円(前年同期比6.8%増)、経常利益は705百万円(前年同期は経常損失2,806百万円)となりました。

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産及び負債)

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ114,105百万円増加し、615,671百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べ22,506百万円増加いたしました。これは、現金及び預金が減少した一方で、Rovio Entertainment Corporationを連結の範囲に含めたことにより有価証券が増加したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ91,599百万円増加いたしました。これは、Rovio Entertainment Corporationの株式を取得して子会社化し、連結の範囲に含めたことにより、のれんが増加したこと等によるものであります。

当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ97,715百万円増加し、267,934百万円となりました。これは、短期借入金が増加したこと等によるものであります。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ16,389百万円増加し、347,737百万円となりました。これは、配当金の支払や自己株式の取得により株主資本が減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したこと等によるものであります。

(財務比率)

当第3四半期連結会計期間末における流動比率は、短期借入金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ119.8ポイント低下し、174.3%となりました

また、当第3四半期連結会計期間末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ9.8ポイント低下し、56.2%となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は45,944百万円であります。

 

(5) 従業員数

① 連結会社の状況

当第3四半期連結累計期間において、当グループの従業員数は前連結会計年度末に比べ806名増加し、9,025名となりました。主な理由は、エンタテインメントコンテンツ事業においてRovio Entertainment Corporationの株式を取得して子会社化し、同社及びその子会社13社を連結の範囲に含めたことによるものであります。

 

② 提出会社の状況

従業員数に著しい変動はありません。