売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31954 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

国内は、景気の改善が全般的に足踏み状態が続いております。自動車産業では、品質不正による一部メーカーの生産停止や、それに伴い自動車向けに部品を供給する企業からの受注が減少しております。この生産停止は既に解除され、一時的な下押し要因が解消に向かうと期待されるものの、物価上昇による需要の減少、コストの増加、人手不足の深刻化等懸念が重荷となっております。海外では、アメリカが金融引き締めの継続にも関わらず堅調な労働市場を背景に経済が底堅い状況にありますが、ドイツの景気減速が重しとなり欧州圏の景気は低調であり、中国も不動産市場の低迷と消費者心理の低下を背景に不況が継続しております。更に、中東情勢の状況如何では世界的に景気の下振れリスクとなる可能性があり、動向を注視しております。

 

当社グループの2024年12月期第1四半期の業績は、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業を非継続事業に分類したことに伴い、非継続事業を除いた継続事業の数値を中心に報告いたします。

 

当第1四半期連結累計期間の売上収益は、プレシジョン・コンポーネントビジネスの主要製品が日本では一部メーカーの生産停止影響を受け減少したものの、為替円安影響等あり、前年同四半期比6.0%増19,966百万円となりました。利益面につきましては、コスト改善の効果が見られた一方で、売上減少に伴う粗利益減や、原材料価格転嫁のタイムラグ、人件費の上昇等により、営業利益は前年同四半期比3.8%減1,507百万円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同四半期比38.4%増906百万円であります。

 

セグメント業績につきましては、従来「プレシジョン・コンポーネントビジネス」「リニアビジネス」の2区分を報告セグメントとしておりましたが、リニアビジネスのボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業を非継続事業に分類したことに伴い当第1四半期連結会計期間より「プレシジョン・コンポーネントビジネス」の1区分を報告セグメントとすることに変更しております。

 

 

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前期末に比べ11,748百万円増加し177,826百万円となりました。これは、主に現金及び現金同等物が4,039百万円増加し、また、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業の譲渡に関する株式譲渡契約が締結された事に伴い譲渡が見込まれる資産を売却目的で保有する資産3,298億円に計上したことにより流動資産が8,124百万円増加したことによります。

負債につきましては、前期末に比べ6,481百万円増加し118,417百万円となりました。これは、主に非流動負債の社債及び借入金が5,662百万円増加したことによります。

資本は、前期末に比べ5,267百万円増加し59,373百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定などのその他の資本の構成要素が4,091百万円、利益剰余金が906百万円増加したことによります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当第1四半期連結累計期間の各活動におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、939百万円の増加となりました。主な要因としては、税引前四半期利益1,098百万円、減価償却費及び償却費816百万円などの資金の増加要因があった一方で、棚卸資産の増加327百万円、営業債務及びその他の債務の減少569百万円などの資金の減少要因がありました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出を主な要因とし、938百万円の減少となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入3,960百万円を主な要因とし、3,888百万円の増加となりました。

これらに当第1四半期連結累計期間中のUSドル高及びユーロ高を主な要因とする625百万円の換算差額等を加算した結果、当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、27,517百万円と前連結会計年度末と比べ4,514百万円の増加となりました。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における非継続事業を除いた継続事業の研究開発費の金額は、121百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。